IWI イスラエルの軍需産業を支える巨大銃器メーカーとは?

IWI イスラエルの軍需産業を支える巨大銃器メーカーとは?
IWI イスラエルの軍需産業を支える巨大銃器メーカーとは?
 

IWIは、イスラエルを代表する銃器メーカーだ。2005年にIMIの小火器部門が独立して誕生し、UZIやタボールなどの名銃を受け継いでいる。以下は、2019年4月の掲載時点の情報だ。

IWIの要点まとめ

  • IWIは、IMIの小火器部門が2005年に独立したメーカー
  • UZI・ガリル・デザートイーグル・タボールの製造販売を引き継ぐ
  • 近年は、ポリマー素材を使った現代的なデザインが特徴
  • 新工場の建設やインドでの生産など、事業拡大を進めている
主な銃器 種類 登場時期
UZI サブマシンガン 1950年
デザートイーグル 大型拳銃 1979年
ネゲブ 軽機関銃 1985年
ジェリコ941 拳銃 1990年
タボールTAR-21 ブルパップ式ライフル 2001年
ガリル・エース アサルトライフル 2008年
タボールX95 ブルパップ式ライフル 2009年
マサダ ストライカー方式ピストル 2017年

IWI イスラエルの軍需産業を支える巨大銃器メーカーとは?

IWI(Israel Weapon Industries)とは、イスラエルを代表する兵器メーカーIMI(Israel Military Industries、現IMI Systems)の銃火器部門を前身とするメーカーで、世界シェアにおいても有数の大きさを誇ることで知られている。

IWIの前身は、IMIの小火器部門で、かつてはマゲン(Magen)部門と呼ばれていた。そして、2005年に独立し、社名がIWIとなった。

IWIの成り立ちとIMIの関係

IMIは元々イスラエル政府と半官半民による運営体制をしいていたが、21世紀に入ってから国防軍からの独立を経てほぼ完全な民間企業となり、2005年には小火器部門をIWIとして独立させた。それまでも、UZI・ガリル・デザートイーグル・タボールなど様々な名銃を生み出していたIMIだが、それらの製造販売も含めIWIに全て引き継がれている。

つまり、独立後も、IMI時代の名銃は、IWIがそのまま引き継いでいる。そのため、現在は、これらの銃がIWIの製品として流通している。

IWIの銃器とポリマー素材

近年の製品では、イスラエルらしく現代的とも近未来的とも言えるポリマー素材を用いた銃器デザインが特徴で、世界中の軍や法執行機関でも採用される性能や信頼性を持っている。

まず、ポリマー素材は軽く、金属のように錆びにくい。そのため、過酷な環境で使う軍や法執行機関の銃にも向いている。

IWIのロゴ

 

IWIとイスラエルの軍需産業

イスラエルが生んだ数々の名銃

日本では軍需産業というとアメリカ・ロシア・ヨーロッパを思い浮かべる人が多いかと思うが、イスラエルも負けず劣らずの武器輸出国。世界的に見ればトップクラスの武器輸出額を誇り、兵器製造企業も200社以上にのぼるとされる。そんな軍需産業の中においてIMIはイスラエルの中心的企業と言え、その銃火器部門であり独立も果たしているIWIは世界でも知名度の高い名銃を多数輩出している。

イスラエルは、武器輸出額が世界でも上位とされる国だ。特に、IWIは、その軍需産業の中で、小火器を担う中心的な企業のひとつである。

 

ウージー(UZI)

イスラエルが国家として建国された直後、簡単な訓練で扱え、建国直後の貧弱な工業基盤であっても製造しやすい単純な構造のサブマシンガンとして1950年に開発された。設計思想が良かったせいか性能や生産性など総合的な能力が高い銃となり、イスラエル国防軍をはじめ旧西側諸国で多く採用され、FNハースタルでライセンス生産されるなど華々しい成果をイスラエルにもたらした。UZIは派生型やライセンス品、コピー品まで含めると、全世界で1000万丁以上作られたと言われている。
開発から70年近くたった現在においても、中小国家ではいまだに運用が続く息の長い銃のひとつである。

UZIの名は、設計者のウジエル・ギャル(Uziel Gal)に由来する。また、シンプルな構造で量産しやすく、1950年代から各国に広まった。

現在、IWIではUZI PROの名で現代的な装いとなったモデルを製造・販売している。

UZI PROは、昔ながらの名称を受け継ぎながら、外観を現代的に改めたモデルだ。実際、ポリマー素材を使うIWIの設計思想が、ここにも表れている。

UZI PROを構えるオペレーター

 

ガリル(GALIL)

1960年代、軽くて丈夫、命中精度の高いアサルトライフルの必要性を感じた国防軍首脳部が、5.56mm弾を使用する銃の開発を決定する。しかし、イスラエルの過酷な環境化においてはM16よりもAK47の方が適していると考えられ、AK47のような機関部を持つNATO弾ライフルとして誕生したのがガリルである。
AK47のように部品構成がシンプルで兵士の負担減や訓練時間の短縮につながり、尚且つAKよりもフルオート時の反動が少ないなどメリットの大きなライフルとなった。

ガリルは、AK47のような機関部を持つため、構造が単純で整備しやすい。さらに、ガリルを近代的にアップデートしたガリル・エースが、2008年に登場した。

ガリルについての詳細はこちら

イスラエル国旗の上に置かれたガリル

 

デザートイーグル(Desert Eagle)

オートマチックピストル弾としては最強の威力を誇る.50AE弾を撃つことができることでその地位を確立させた、誰もが知る大型拳銃。1979年に登場した当時は.357マグナム弾モデルであったがジャムが発生しやすく不評だった。その後、薬莢の太い弾薬モデルの開発により排莢もスムーズになり、.50AE弾モデルの登場により世界最強の弾薬を扱えるハンドガンとして知名度を上げることとなった。反動は大きいものの、同じ弾薬を使用するリボルバーに比べれば扱いやすく、非力な人でも射撃ができることがデザートイーグルのメリットである。
発案はアメリカのマグナムリサーチ社によるものだが、製造はアメリカだけでなくIMI及びIWIによっても行われていた。

.50AE弾は、拳銃用の弾薬としては非常に大きい。そのため、デザートイーグルは、ガスオペレーション方式の大型の機関部を採用している。

IWI製のデザートイーグル

IWIとタボールの派生モデル

 

タボール(TAVOR)

イスラエル軍で支給されていたM16やCAR15、そして21世紀近くになってもいまだに一部で使用されていたガリルを置き換えることを目的として開発されたブルパップ式ライフル。イスラエル軍の近代化や、イスラエルにとって重要な軍需産業を現代のマーケットに適したものにするべく命題を受けたもので、市街地戦や車載時での取り回しの良さを念頭におきつつ、野戦での性能も保持するという条件を満たした結果、その形状はブルパップ式が最適であるとして開発された。

後方に寄った重量バランスや外観からブルパップ式ライフルは重く感じられやすいため、デザインによる視覚的な効果で解決させるなど、独自のアイディアが盛り込まれている現代的なライフルとなっている。イスラエル軍をはじめ、南米やアジア、アフリカ、東ヨーロッパなどあらゆる国の軍・特殊部隊で採用され、今後も制式採用候補の動きがある広く普及したライフルだ。

タボールの原型にあたるTAR-21は、2001年に登場した。さらに、X95が2009年に、7.62mm弾仕様のタボール7が2017年に登場している。

タボールについての詳細はこちら

TAVORガスブローバックはこちら
タボール用予備マガジンはこちら

タボールを構えるイスラエル兵

タボールは、KWAからガスブローバックが発売されている。なお、ORGAでも、本体と予備マガジンを取り扱っている。

IWIの最近の動向

IWIは現在、新しい生産拠点への移転の計画や、タボールの大口顧客であるインド軍向けの工場をインド国内に設立する予定など、非常に活発な利益拡大を成している。開発された銃器はどれも知名度・性能の高い名銃と言われるものばかりで、今後の銃器開発にも一目置かれる企業であることは間違いない。

建物の壁際でタボールX95を構える隊員

2017年には、キリヤット・ガトに新工場を建設する計画が発表された。ただし、完成は、2020年が予定されている。

一方、インドにはPunj Lloydとの合弁工場があり、IWIの出資比率は49%とされる。大口顧客であるインド軍への供給を、現地生産で支える形だ。

現状のラインナップにはタボールの7.62mm弾バージョンであるタボール7や派生モデルのX95、ガリルを近代的にアップデートしたガリル・エース、ポリマーフレームのストライカー方式ピストルのマサダ(ブッシュマスターACRとは関係ない)など、スタイリッシュな製品を多く手掛けている。

迷彩服の隊員がタボール7を構える様子

マサダは、2017年に登場したポリマーフレームのピストルだ。また、ストライカー方式を採用している。なお、ブッシュマスターACRとは別物で、名称が似ているだけである。

マサダを構える隊員

砂利の上に置かれたマサダ

IWIに関するよくある質問(Q&A)

Q. IWIとはどんなメーカーですか?

イスラエルの銃器メーカーだ。IMIの小火器部門が、2005年に独立して誕生した。

Q. IWIの正式名称は何ですか?

Israel Weapon Industriesの略だ。日本語では、イスラエル・ウェポン・インダストリーズと呼ばれる。

Q. IMIとIWIの関係は?

IWIの前身は、IMIの小火器部門だ。独立後は、UZIやガリルなどの製造販売をIWIが引き継いだ。

Q. IWIの代表的な銃は?

UZI、ガリル、デザートイーグル、タボールなどだ。いずれも世界的な知名度を持つ。

Q. IWIの銃の特徴は何ですか?

ポリマー素材を使った、現代的で近未来的なデザインだ。世界の軍や法執行機関にも採用されている。

Q. デザートイーグルはIWIが開発したのですか?

いいえ。発案はアメリカのマグナムリサーチ社だ。製造は、IMIやIWIも行っていた。

Q. タボールにはどんな派生モデルがありますか?

7.62mm弾仕様のタボール7や、派生モデルのX95などがある。

Q. IWIの銃をエアガンで楽しめますか?

タボールは、KWAからガスブローバックが発売されている。ORGAでも、本体と予備マガジンを取り扱っている。

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