FNハースタルが新型機関銃EVOLYSを発表

FNハースタルが新型機関銃EVOLYSを発表
FNハースタルが新型機関銃EVOLYSを発表
 

FNハースタルが新型の超軽量機関銃を発表

EVOLYSは、FNハースタルが発表した超軽量機関銃だ。MINIMIの後継にあたるベルト給弾式で、約30%軽くなった。特に、セミオート射撃の追加が大きな変化だ。ここでは発表内容と仕様をまとめる。

EVOLYS 要点まとめ

  • 2021年5月6日にオンラインで発表された、FNハースタルの新型機関銃
  • 5.56mm仕様は5.5kg、7.62mm仕様は6.2kg
  • MINIMI Mk3より約30%軽く、セミオート射撃にも対応
  • 給弾は左側面のフィードカバーから行うベルト方式
  • 上面は前後一体型のレールで、アクセサリーを載せやすい

EVOLYS発表の経緯

ベルギーの銃器メーカーFN HERSTAL(FNハースタル)社が新しく開発した超軽量機関銃EVOLYSを発表した。

発表はコロナ禍の世界的状況を踏まえ、現地時間の2021年5月6日にオンラインにて行われた。4月22日には一部のパーツを映したティザー映像が公開されていたが、その時点で軽機関銃であることはある程度判明しており、大方の予測通りMINIMIの後継機種にあたるモデルの発表となった。

報道によると、EVOLYSの開発は2016年に始まった。目標は、軽さと長いレールの確保だった。さらに、既存のFN製機関銃と同等の寿命と信頼性も求められた。

しかし名称をMINIMIからEVOLYSへと変更したあたり、あらゆる点でMINIMIから刷新された機関銃となっているようだ。

発表当時の報道では、9月のDSEI(ロンドンの防衛装備展)で公開される予定だった。また、量産は2022年初めの見込みとされた。ただし、いずれも発表時点の予定だ。

FN EVOLYS

 

EVOLYSの特徴

EVOLYSは7.62×51mmNATO弾仕様と5.56×45mmNATO弾仕様の2モデル展開で、どちらもベルト給弾方式となる。MINIMIにはなかったセミオート射撃ができるようになっている。

給弾はベルト式で、MINIMI用のポーチも使える。また、5.56mm仕様は100発か200発、7.62mm仕様は50発のベルトが基本だ。

FNハースタル新型軽機関銃

EVOLYSの軽量化と設計

MINIMIは軽機関銃カテゴリに属するマシンガンでありEVOLYSも一般的には同カテゴリに入るわけだが、FNハースタルは敢えてULTRALIGHT MACHINE GUN(超軽量機関銃)という位置づけとし、従来の軽機関銃からの圧倒的な軽量化に成功したことを強調している。

軽量化のアピールとして目立つのは大きく肉抜きされたハンドガードやカーボン製バイポッドで、重量は7.62mmモデルで6.2kg、5.56mmモデルで5.5kgとなる。MINIMI MK3と比較すると7.62mmモデルで2.6kg、5.56mmモデルで2.5kgの軽量化となる。

MINIMI Mk3の重量は、5.56mm仕様で8kg、7.62mm仕様で8.8kgとされる。つまり、EVOLYSはどちらも約30%軽い。さらに、FNは5.56mm仕様を5kgに近づける考えも示した。

EVOLYSハンドガード

ストックはSCARと同型のものが装着されるがフォールディング機能は有していないようだ。

バットストックは長さ調整式で、チークレストの高さも変えられる。また、反動を抑える油圧バッファーは本体側に内蔵された。そのため、将来は別形状のストックを選べる可能性がある。

EVOLYSストック

EVOLYSのベルト給弾と操作性

ベルト給弾についてはMINIMIではトップ側に開けていたフィードトレイカバーが左側面に変更され、その結果前方から後方まで一体型となったトップレールが備わりアクセサリーパーツ装着の幅が広がった。ベルトの交換は片手で行えるようになっており、機関銃ゆえの再装填の煩わしさがかなり改善されている。

フィードカバーは左側にヒンジがあり、閉じるとベルトを正しい位置へ導く。これにより、初弾の給弾不良を減らす狙いがある。さらに、最後のリンクは自動で排出される。

MINIMIではSTANAGマガジンの使用が可能であったが、装填不良が起きやすくアメリカ軍では緊急時以外の使用を認められていない背景がある。そのためかEVOLYSではSTANAGマガジン使用の機能がオミットされているのか、その点についての言及は特にないようだ。

なお、EDR誌の技術解説によると、EVOLYSはSTANAGマガジンに対応しない。FNは、この給弾方式があまり使われていなかったためと説明している。

EVOLYSベルト給弾

EVOLYSのスペック一覧

その他、各モデルのスペックは以下の通り。

FN EVOLYS 7.62
使用弾薬:7.62x51mm NATO
作動方式:オープンボルト ショートストロークピストン
全長:925/1,025mm
銃身長:406mm(16インチ)
重量:6.2kg
発射モード:フル/セミ
発射サイクル:750発/分
有効射程距離:1,000m

 
FN EVOLYS 5.56
使用弾薬:5.56x45mm NATO
作動方式:オープンボルト ショートストロークピストン
全長:850/950mm
銃身長:355mm(14インチ)
重量:5.5kg
発射モード:フル/セミ
発射サイクル:750発/分
有効射程距離:800m

上の数値は、2021年の発表時点のものだ。ただし、その後の改良で変わる可能性もある。

EVOLYS と MINIMI Mk3 の違い

項目 EVOLYS MINIMI Mk3 備考
重量(5.56mm) 5.5kg 8kg 約31%の軽量化
重量(7.62mm) 6.2kg 8.8kg 約30%の軽量化
射撃モード セミ/フル フルのみ セミオートはEVOLYSの新要素
フィードカバー 左側面 上面 レール一体化につながった
STANAGマガジン 非対応 使用可能 EVOLYSはベルト給弾専用

セレクターは安全・セミ・フルの3ポジションで、左右両側に付く。そのため、左利きの射手も同じように扱える。さらに、サプレッサーの使用を前提に設計された。

FN HERSTAL

ULTRALIGHT MACHINE GUN

 

EVOLYSとアメリカ軍の動向

アメリカ軍においてMINIMIは軽機関銃として改良を受けながら長年に渡る運用がされてきたが、その重量ゆえ分隊支援火器としては射手に大きな負担を強いるのも事実であり、近年ではライフル型への置換が進んでいる。

その一方で8,000挺近いMINIMIの継続運用も予定されており、分隊支援火器としての軽機関銃の需要がまったくないわけではない。FN EVOLYSはそんな中で残るMINIMI(M249)の更新に向けた強いメッセージとなるだろう。

ただし、アメリカ陸軍ではNGSW(次世代分隊火器)の選定プログラムが進んでおり、そこには分隊支援火器も含まれる。FNハースタルはそのNGSWには参加していないため少なくとも陸軍での大幅な採用はないようにも思える。

近年様々な形で装備の刷新が進むアメリカ軍において、EVOLYSがどこまでMINIMIの後釜を担えるか注目していきたい。

FNハースタルは、2025年9月にも英国の防衛装備展でEVOLYSを展示している。ただし、報道では採用契約の発表は確認できていない。そのため、今後の発表を待ちたい。

 
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FN HERSTAL EVOLYS ULTRALIGHT MACHINEGUN

MINIMI後継機

EVOLYSに関するよくある質問(Q&A)

Q. EVOLYSとは何ですか?

FNハースタルが2021年5月6日に発表した超軽量機関銃だ。5.56mmと7.62mmの2仕様があり、MINIMIの後継にあたる。

Q. EVOLYSの重量はどれくらいですか?

5.56mm仕様が5.5kg、7.62mm仕様が6.2kgだ。MINIMI Mk3と比べると、どちらも約30%軽い。

Q. MINIMIとの大きな違いは何ですか?

まず、セミオート射撃に対応した。また、フィードカバーが左側面へ移り、前後一体型のトップレールを備えた。

Q. EVOLYSが使う弾薬は何ですか?

5.56x45mm NATO弾と7.62x51mm NATO弾の2種類だ。どちらもベルト給弾で、5.56mm仕様は100発か200発のベルトを使う。

Q. EVOLYSでSTANAGマガジンは使えますか?

使えない。EDR誌によると、FNは利用が少なかったためと説明している。給弾はベルトに一本化された。

Q. EVOLYSはサプレッサーに対応しますか?

開発段階から、サプレッサーの使用が想定されている。また、ガスレギュレーターは作動に影響しない設計だ。

Q. EVOLYSの発射速度と射程はどれくらいですか?

発射サイクルは750発/分だ。有効射程は、5.56mm仕様で800m、7.62mm仕様で1,000mとされる。

Q. EVOLYSの量産はいつ始まる予定でしたか?

発表当時の報道では、2022年初めの量産が見込まれていた。ただし、その後の状況はFNの公式発表で確認してほしい。

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