アメリカの警官誤射事故増加に見る、トリガーの安全管理の重要性

アメリカの警官誤射事故増加に見る、トリガーの安全管理の重要性
アメリカの警官誤射事故増加に見る、トリガーの安全管理の重要性
 

アメリカの警官による暴発は銃のせい?
誤射事故の増加に見る、トリガーの安全管理の重要性

誤射は、撃つつもりがないのに弾が出てしまう事故だ。この記事は、アメリカの警官による誤射の増加から、トリガー管理の大切さを考える。サバゲーにも通じる内容になっている。

要点まとめ:誤射を防ぐトリガーの安全管理

  • 誤射の増加は、銃の性能より、トレーニング不足が原因と見られている
  • トリガーには、発砲する瞬間まで指を掛けない
  • 移動中や体勢を変えるときは、指をトリガーガードの外に出す
  • セーフティエリアでは、マガジンを抜き、空撃ちでBB弾を除去する
場面 起こりやすい誤射 対策
ホルスターからの脱着・持ち運び 思わず指がトリガーに掛かる 指をトリガーガードの外に出す
ウェポンライトの操作 グリップスイッチを握り込み、誤射する 専門的なトレーニングを積む
セーフティエリア 故障や無意識の動作で発砲する マガジンを抜き、空撃ちでBB弾を除く

警官の誤射が増えた背景

近年、安定した性能を保ってきた20世紀後半~2000年代の小火器の老朽化に加え、様々な新技術や人間工学を用いた新型の銃が増える中、多くの国の軍では小火器類のリニューアルが進んでいる。そんなミリタリー業界に呼応するかのように、警察などの法執行機関でもハンドガンなどの携行火器を新しいものへと変更したり、ウェポンライトなどのアクセサリー類の装備も恒常化してきている。そんな中増加しているのがアメリカでの警官による暴発・誤射事故だ。

新しい銃を支給すると、操作感が変わる。そのため、現場では、慣れるまでの訓練が欠かせない。

SIG P320の暴発をめぐる動き

暴発事故に関して言えば、アメリカ軍にも制式採用され話題となっているM17/M18のべースモデルとなるSIG P320の話題が有名である。複数の警察官・保安官補、中には民間人の所有者でも暴発事故が確認されており、これは銃がホルスター内にあったにも関わらず暴発したとして裁判や調査の対象となった。しかし、このところ心配されているのはこのような銃の設計不良による暴発事故だけではない。

P320は、2017年にアメリカ軍の新制式拳銃に選ばれた。軍では、フルサイズがM17、コンパクトがM18と呼ばれる。ただし、その後も暴発の報告があり、議論が続いている。

2017年8月には、SIG社が全数対象の自主的なアップグレードを発表した。一方、同社は、トリガーを引かずに発砲することはないとの立場だ。なお、原因については見解が分かれるため、本記事では断定しない。

M&P M2.0

ロサンゼルス郡保安局の事例

ロサンゼルス郡保安局では2013年からS&W M&PとウェポンライトとしてSUREFIREのX300 ULTRA及びグリップスイッチを採用し導入を進めた。この際、装備の切り替え後から誤射事故が急激に増加。これは、それまで使用していたベレッタ92Fとの操作感覚の違いや新しく導入したフラッシュライトのグリップスイッチの操作ミスによるものではと見られている。

ベレッタ92Fからの切り替えでは、操作感覚が変わった。また、ライトのスイッチも新しくなった。そのため、操作ミスが一因と見られている。

ウェポンライトとトレーニング不足

このロサンゼルス郡保安局の誤射増加の件はハンドガンやウェポンライトの性能・設計が原因であるとの見方があるが、一番の問題は警官のトレーニング不足による新しい銃器に対する技術・意識の低下である。ウェポンライトの扱いについては専門的な知識やトレーニングが不可欠と言われており、慣れないグリップスイッチを握ろうとした際の誤射などが目立つ。他にも、通常の運用時(捜査中など)でもちょっとしたことで銃を握りこんだ際に誤射をしてしまうなどイージーミスが目立つ。

グリップスイッチは、握って操作するスイッチだ。そのため、握る動作と同時に、トリガーへ指が掛かる危険がある。

グリップスイッチ

ニューヨーク市警のバックアップガン措置

また、ニューヨーク市警などではトリガープルが軽く暴発しやすいとして、レギュレーションに満たない一部の銃をバックアップガンとして使用できないようにする措置を取ったという事案がある。しかし、使用できなくなった銃はトリガーこそ軽いものの落下などによる暴発を防止する安全対策が取られたハンドガンであり、取り扱いがしっかりできていれば危険なモデルではない。この措置はかえってニューヨーク市警のトレーニング不足やを露呈した出来事であろう。

トリガープルは、トリガーを引くのに必要な力を指す。軽いと暴発しやすいと考えられがちだ。ただし、安全対策が取られた銃なら、扱いが正しければ危険とは限らない。

これらの事実は、「トリガーには発砲する瞬間以外指を掛けない」というサバゲーでも当たり前の鉄則を、本物の銃を取り扱う警官ですら守れていないという事実があるからに他ならない。「暴発」という言葉で済まされることもあるようだが、指などがトリガーに触れて意図せず発砲したならそれは間違いなく「誤射」だ。

指をトリガーに掛けない習慣は、トリガーディシプリンとも呼ばれる。実銃の訓練でも、基本として教わる内容だ。

指トリガー

人差し指をフレームに沿って伸ばす構えは、インデックスポジションと呼ばれる。この形なら、驚いても指がトリガーに触れにくい。

 

銃社会のプロでもミスをする、そこからエアソフトプレイヤーが学ぶことも多い

アメリカの警官による暴発・誤射の増加が銃やウェポンライトなど道具のせいにはできないというのは、趣味としてエアソフトを楽しんでいるプレイヤーとしても教訓にすべき点が多い。本職の警官ですら、事件現場でなくともホルスターからの脱着や持ち運び時に思わずトリガーに指を掛けてしまい誤射してしまう事故が多いのだ。これはトリガーが軽いとか状況的に仕方ないという言い訳が通じるものではない。安全管理に対し気が緩んでいることの表れだろう。

趣味のサバゲーは、気が緩みやすい場面が多い。例えば、休憩後の移動や、撃ち合いの合間などだ。そのため、意識して習慣にしたい。

エアソフトでも鉄則は同じ

エアソフトでも同様に、弾を発射しようとするその瞬間まで絶対にトリガーには触れないことを徹底するのは鉄則である。ましてや発射の必要が全くないセーフティーエリア内では尚更だ。エアガンとは言え、眼球や口元などに至近距離でBB弾が当たれば重大な怪我や後遺障害に繋がる恐れがある。実弾が出る銃と同じ感覚で慎重かつ緊張感をもってエアガンを取り扱うよう心がけよう。

BB弾でも、眼球に当たれば危険だ。そのため、ゴーグルやフェイスガードの着用は欠かせない。ただし、保護具があっても、人に向けないことが基本になる。

トリガー

フィールド内でのトリガー管理

セーフティーエリアではもちろんのことだが、フィールドの中でもトリガーの管理は徹底したい。フィールドイン後のスタート地点までの移動時やゲーム中でもトリガーには容易に触れないよう、トリガーガードの外へ指を出した状態にしよう。ゲーム開始前の誤射は例えフィールド内でもあってはならないことだし、ゲーム中でも体勢を変える際に思わずトリガーを引きフレンドリーファイアなどでもしたら、超至近距離による被弾で撃たれた側はたまったものではない。

フィールドのルールは、場所ごとに違う。そのため、初めての場所では、スタッフの説明を必ず確認したい。

敵と相対したときの指の位置

また敵と相対した場合でも撃つ直前まではトリガーからは指を離しておくべきだろう。バリケード越しのガンロックやホップショットは別として、銃と言うのは撃つべき相手が見えた時点から照準を合わせるものだ。トリガーが指から離れていても銃口が相手に向くまでの間にセットできる。先にトリガーに指が掛かっていると、まだ銃口が相手に完全に向いていないにも関わらず身体が反応してしまい、初弾を外す、バリケードに自弾が跳弾し自爆する、味方を誤射する、といった意図しない発砲が起こりうる。

トリガーに指を掛けるということは、その先の発砲も含めた「責任」を伴う行動であることを自覚して、サバゲーやシューティングを楽しもう。

責任を持つとは、撃つ前に周囲を確認することでもある。例えば、味方の位置や、フィールドの外にいる人の有無だ。

トリガー

セーフティエリアでの確認手順

※トリガーの安全管理についてお話しましたが、セーフティーエリアにおいてはトリガーに指を掛けていなかったとしても、故障による暴発の危険性などがあるため
・マガジンを抜く
・空撃ちをして本体内のBB弾を除去する
・銃口を人や自分に向けない、覗かない
これらを実施し、エアガンの安全管理を2重3重に徹底するようにお願い致します。

この手順は、セーフティエリアに入るたびに行いたい。また、人に銃を渡すときも、同じ確認をする。

 
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誤射に関するよくある質問(Q&A)

Q. 誤射と暴発は何が違いますか?

銃の不具合で出る場合を暴発と呼ぶことがある。ただし、指がトリガーに触れて意図せず発砲したなら、それは誤射だ。

Q. なぜ警官の誤射が増えたのですか?

銃やウェポンライトの更新が進んだためと見られている。さらに、新しい装備への慣れが不足していたことが大きい。

Q. 誤射の原因は銃の性能ですか?

性能や設計を疑う見方はある。ただし、一番の問題は、トレーニング不足による意識の低下とされる。

Q. トリガーにはいつ指を掛けますか?

銃口が相手に向き、発砲する瞬間だけだ。それまでは、指をトリガーガードの外に出しておく。

Q. サバゲーで誤射が起きやすい場面は?

移動中や、体勢を変えるときだ。また、ゲーム開始前の誤射は、フィールド内でもあってはならない。

Q. セーフティエリアでは何をしますか?

マガジンを抜き、空撃ちで本体内のBB弾を除去する。さらに、銃口を人や自分に向けない。

Q. 指を掛けたまま構えると何が起こりますか?

銃口が相手に向く前に、身体が反応しやすい。そのため、初弾を外したり、味方を誤射したりする。

Q. P320の暴発は設計不良ですか?

メーカーは、トリガーを引かずに発砲することはないとの立場だ。ただし、報告もあり、見解が分かれている。

Q. エアガンでも怪我をしますか?

至近距離でBB弾が眼球や口元に当たると、重大な怪我につながる恐れがある。実銃と同じ緊張感で扱いたい。

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