クリスマスドロップ作戦

クリスマスドロップ作戦
クリスマスドロップ作戦
 

サンタを追うだけがクリスマス任務ではない!?米軍が主導するクリスマスドロップ作戦とは?

毎年クリスマスに米軍が行う作戦と言えば…多くの方が思い浮かべるのはNORAD Tracks Santa(NORADサンタ追跡)ではないでしょうか。1955年に、アメリカの百貨店のクリスマス広告に載せた「サンタクロースの電話番号」が誤植で、子供が空軍大佐に直接電話してしまったことがきっかけとされています。

現在では専用サイトまで設置されているNORAD(North American Aerospace Defense Command:北アメリカ航空宇宙防衛司令部)の正式な任務の1つとなっています。

しかし米軍が行うクリスマス任務には、これとは別にクリスマスドロップ作戦(OPERATION CHRISTMAS DROP)というものもあります。サンタ追跡が始まるより前、1952年から毎年続く伝統となっており、アメリカ国防総省による人道支援空輸作戦の中では最も長いものです。2025年は74回目となるクリスマスドロップ作戦が実施されました。

クリスマスドロップ作戦

出典:Operation Christmas Drop Instagram

クリスマスドロップ作戦とは、大きな陸地から遠く離れた太平洋の島々に「食料」「建築資材」「衣類」「玩具」などの支援物資を投下するというもの。該当地域で感染症が発生した年には、医薬品を投下した例もあるそう。

対象の地域は主にミクロネシア連邦に属する島々で、米国太平洋空軍(PACAF)主導のもと横田基地の第374輸送航空団、グアム・アンダーセン空軍基地の第36航空団、ハワイ・パールハーバー・ヒッカム統合基地の第734航空機動飛行隊が参加しています。

ミクロネシアの島に投下される支援物資

出典:Operation Christmas Drop Instagram

サンタ追跡と同様、クリスマスドロップ作戦にもオフィシャルサイトやSNSが用意されており、活動の意義や内容報告、寄付金やその他のサポート方法について説明しています。

OPERATION CHRISTMAS DROP

OPERATION CHRISTMAS DROP Instagram

クリスマスドロップ作戦2025では自衛隊も活躍

今年のクリスマスドロップ作戦2025では、横田基地・第374輸送航空団と共に航空自衛隊の第401飛行隊もC-130Hで参加。活動範囲の拡大により今年から物資投下対象となったマーシャル諸島共和国へのクリスマスドロップを行ったと、米軍横田基地の広報サイトで伝えられています。

YOKOTA Air Base:First Operation Christmas Drop bundles delivered to Republic of the Marshall Islands

クリスマスドロップ作戦に参加した自衛隊

この例の様に、本作戦ではアメリカ以外にも、日本、カナダ、韓国のほか、オーストラリア、ニュージーランド、年によってはアジア圏からも多くの国がオブザーバー参加することもあり、西太平洋における年末の一大イベントとなっています。

作戦のはじまりと役割

クリスマスドロップ作戦は1952年から毎年実施される人道支援作戦ですが、そのきっかけとなったのは前年の1951年。米軍の気象偵察隊がミクロネシア上空で島民が手を振っているのを見かけたため旋回して戻り、機内で集めた資材をパラシュート投下したことがはじまりです。

しかし翌年からは計画的な支援作戦となり、現在では物資を受け取る国にも通達のうえで行う人道支援として活動が続けられています。物資投下を行う輸送機には専用のステッカーも貼られます。

クリスマスドロップ作戦の準備をする第374輸送航空団

横田基地でC-130にステッカーを貼る第374輸送航空団

出典:DVIDS:Photo by Yasuo Osakabe 374th Airlift Wing

この作戦は人道的な目的の他にも、戦地における支援物資投下の訓練として重要な役割を持っています。輸送機の誘導をサンタの恰好をした幹部やマーシャラーが行うなど一見するとお祭りイベントの様にも見えますが、実行する部隊では長距離航行に備え入念な整備を怠りません。

クリスマスドロップ作戦に向かうC-130の整備を行う兵士

出典:DVIDS:Photo by Senior Airman Samantha White 374th Airlift Wing

また、クリスマスドロップ作戦で投下される物資は、グアム大学や現地ボランティア、住民や地元企業からの出資、スポンサー活動(マラソン大会やゴルフトーナメントなど)によって資金が集められており、コミュニティの活発化にも貢献しています。

支援物資の準備をするグアムの支援団体と米軍兵士たち

出典:ANDERSEN AIR FORCE BASE:2019年の準備の様子

素晴らしい人道支援活動として評価されるクリスマスドロップ作戦ですが、その一方では「ただのパフォーマンスである」と批判する意見もあるようです。

この作戦に従事するボランティアや活動家、軍人までは否定されないものの、海面上昇や異常気象で脅威にさらされる島々にとって、物資支援だけでは根本的な解決に繋がっていない事が理由の様です。また西太平洋に展開する西側諸国の基地は過去に同地域を植民地化していたことの名残であり、現地住民からすれば批判の対象となることもしばしば。クリスマスドロップ作戦はそれら土地占有に対するカモフラージュであるという厳しい声もあります。

それぞれの立場からどのように捉えられてしまうか。複数の視点を持つことが重要だと伺える良い例かもしれませんね…。

支援物資を受け取った島の子供たち

出典:Operation Christmas Drop Instagram

ただしそのような政治的な思惑とは関係なくミクロネシアの人々はこの作戦に対して感謝を述べ、米国や太平洋諸国が島民と地域社会を守ろうとする意志を感じると表明しています。実際、この時季はミクロネシアでは海が荒れやすく、島同士でも物資の輸送に困ることが多々あるとのこと。

この作戦に従事する人々や物資を受け取った島民たちのキラキラした笑顔を見ると、この作戦そのものは続いて欲しいと願わずには居られません。

世界各地で戦争・紛争が続き平和とは言い難い世の中ではありますが、クリスマスドロップ作戦の様に、民族の壁を越えた活動が広がることを祈ります。

グアム・アンダーセン基地で無線交信するジェフリー・ファーナリー中佐

出典:AIR&SPACE FORCES MAGAZINE:2022年の出発前にパイロットと無線通信するジェフリー・ファーナリー中佐

C-130Jから物資を投下するサンタコスチュームの隊員

出典:Operation Christmas Drop 公式サイト

クリスマスドロップ作戦で投下された支援物資

出典:U.S. Department of War:Chiristmas Drop 2023:Photo by Air Force Yasuo Osakabe

ORGA AIRSOFTの2025-2026年末年始営業日について

さて、この様な素晴らしい活動の記事に便乗して恐縮ですが、当店オルガエアソフトの年末年始の営業についてのお知らせです!ほんと私事ですみません!💦

オルガエアソフトの2025年内の営業は12月26日(金)15:00までとなります。15:00までのご注文は当日発送となりますが、それ以降のご注文は2026年1月6日(火)より順次発送となります!

年内に手に入れておきたいエアガン、パーツ、サプライ用品がある場合は、お早目のご注文をお願い致します。

 

ORGA AIRSOFT 年末年始休業日:2025年12月27日(土)~2026年1月5日(月)

 

お休み期間中もご注文やお問合せは受付しておりますが、発送、回答につきましては年明け1月6日より順次ご対応させて頂きます。

また、お休み期間中も情報発信等はして参りますので、Xのフォロー、当OUTLINEの読者登録などして頂けますと幸いです。

長い期間お休みを頂き誠に恐れ入りますが、ご理解を賜ります様よろしくお願い致します。

それでは皆様も、素晴らしいクリスマスを、素晴らしい年末年始をお過ごしください♪

 

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