【実銃ネタ】FN SCARはまだまだ終わってない!FNアメリカが全面改修モデルを発表
SCAR次世代型は、FN Americaが発表した全面改修モデルです。
本記事では、公開された情報から改修内容を整理します。また、従来型との違いや互換性についても解説します。
SCAR次世代型の要点まとめ
まず結論からお伝えします。SCAR次世代型で特に押さえたいポイントは、次の6つです。
- メーカー発表の改修は、25個以上です。
- 2ピース構造のボルトキャリアに、油圧式バッファーを採用。
- 16Sと17Sは、改良型シングルステージトリガー。
- 20Sは、新開発の2ステージトリガーを採用。
- ハンドガードは、M-LOKスロットを全面に配置。
- 新型ボルトキャリアとトリガーは、従来型にも使えます。
SCAR次世代型が発表されるまで
FN HERSTAL(FNハースタル)がU.S.SOCOM向けに開発し、配備開始からの数年間に及び特殊部隊向けアサルトライフルの代名詞的な存在だったFN SCAR。しかし近年ではHK416系やSIG MCX等にその座を追われ、豊富なバリエーションやユニークな外観とは裏腹に、影の薄い存在に甘んじていました。
ところが2025年9月、FN Americaはメディア向けに新型SCARを開発中であることを表明し、翌月にはSCARの民間モデル16S、17S、20Sの販売を終了。そして2026年1月、遂にNext Generation(次世代)SCARが正式に発表され、SHOT SHOW 2026で注目を集めた様です。
SCAR次世代型は基本的なシルエットは従来通りであるものの、メーカーの発表では25個以上の改修を加えているとのこと。またその改修には1,000ドル以上の価値があるとしながらも、価格については据え置きとなっているそうです。果たしてこのアップグレードはSCAR人気の再来となるのか、その全容についてご紹介していきましょう。
FN Americaの公式発表でも、改修は「25個以上」とされています。
SCARの基礎知識
SCARは、2004年に始まった米特殊作戦軍(USSOCOM)の計画から生まれました。
軍用型はMk16(SCAR-L)とMk17(SCAR-H)の2種類です。
作動方式は、ショートストロークのガスピストンです。
つまり、SCARは特殊部隊向けに生まれた実績あるライフルです。
一方、SCAR次世代型は発売時期や価格の情報が変わる可能性があります。そのため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
SCAR次世代型の改修内容
見た目ではハンドガードやアイアンサイト、グリップなどの変更点が主で、そんなに変わったのか分からないSCAR次世代型。どうやら射撃に関わる内部的な改修がメインとなっている様です。
また、従来SCARでも多くの次世代型のパーツが使えるように互換性が確保されており、既存ユーザーを置き去りにしないことが明言されています。大きな外観変更がないのはこういった所も配慮しての結果なのでしょうか。
SCAR次世代型のモデル別早見表
まず、3モデルの基本仕様を表にまとめました。出典は、FN Americaの公式情報と海外メディアです。
| モデル | 弾薬 | バレル長 | 出典・備考 |
|---|---|---|---|
| 16S | 5.56x45mm | 16.25インチ | FN公式 |
| 17S | 7.62x51mm/6.5mmクリードモア | 16.25インチ | 海外メディア |
| 20S | 7.62x51mm/6.5mmクリードモア | 20インチ | 海外メディア |
※価格と発売時期は、情報が食い違うため掲載を見送りました。
特に、ボルトキャリアとトリガーは、従来型への換装が可能とされています。そのため、既存のSCARオーナーもSCAR次世代型の恩恵を受けられます。
SCAR 16S・17S・20Sの違い
日本のサバゲープレーヤーからすると、モデル名すら馴染みがない方もいらっしゃるかと思いますので補足させて頂くと、民間モデルの名称はSOCOMでの通称を元にセミオートの「S」を付けたもの。
- SCAR 16S:5.56mm仕様 SCAR-L(Light)の民間バージョン。SOCOMでのSCAR-Lの通称はMK16。
- SCAR 17S:7.62mm仕様 SCAR-H(Heavy)の民間バージョン。SOCOMでのSCAR-Lの通称はMK17。
- SCAR 20S:7.62mm仕様 SCAR-Hをベースに20インチバレルと専用アルミストックを与えられたセミオートスナイパーライフルMK20 SSRの民間バージョン。
なお、末尾のSはセミオートを表します。
ちなみに次世代型では3モデルともブラック、ダークアース、グレーの3色展開となります。
なお、ダークアースは、メーカー表記ではフラットダークアース(FDE)です。
また、3モデルとも同じ3色から選べます。
ボルトキャリア
2ピース構造のボルトキャリアに油圧式バッファーが追加され、リコイル軽減と速射の向上を実現。この効果はかなり大きい様で、従来型からの違いを最も感じられる部分だそう。我々には体感できないですが…。
アサルトライフルとして非常に重要な箇所の更新ですが、新型ボルトキャリアには従来モデルとの互換性があります。FNとしても、一番推したいSCARアップグレードの項目はココなのでしょう。
ちなみに、メーカーはボルトキャリアが軽量化されたとも説明しています。
つまり、リコイルの軽減と軽量化の両方を狙った改修です。
ただし、リコイルの軽減効果は、メーカーと海外メディアの評価です。当店で検証した結果ではありません。
チャージングハンドル
SCARはAR-15とは違い、アッパーレシーバー中腹のサイド面にチャージングハンドル(コッキングレバー)が付いているのが特徴です。従来型ではこのチャージングハンドルがボルトキャリアと直結し、射撃時にも連動していましたが、次世代型ではコッキング時以外では連動しなくなります。
実はこの改修はコンパクトモデルのSCAR-SCのリリース時点で既に開発済みで、従来SCARでも後期型には実装されていた機能の様です。
つまり、射撃中はチャージングハンドルが動かなくなる改修です。
一方、AR-15のチャージングハンドルは、アッパーの後部にあります。
そのため、SCARは操作の感覚がAR-15と大きく異なります。
モデルによって異なるトリガーシステム
SCAR次世代型は前述の通り5.56x45mmカービンの16S、7.62x51mmカービンの17S、7.62x51mmロングシューターの20Sと3タイプのモデルがあります(17Sと20Sは6.5mmクリードモアも選択可能)。
トリガーはそれぞれのモデルに適したものに変更され、16Sと17Sでは改良型シングルステージトリガー、20Sでは新開発の2ステージトリガーを採用。またこれらのトリガーアセンブリも従来型に使用することが可能です。
ここで、トリガーの違いを整理しておきます。
- 16S/17S:改良型シングルステージトリガー
- 20S:新開発の2ステージトリガー
20Sは、ロングシューターのモデルです。つまり、用途に合わせてトリガーが変えられています。
サプレッサー
ユーザー自身で交換することが可能なクロームメッキのコールドハンマー(冷間鍛造)バレルを実装しているのは、流石はモジュラーライフルのはしり。マズルは1/2×28か5/8×24の米国規格となり、同時リリースとなるFN QDサプレッサーが脱着可能なマズルブレーキが装着されます。
軍事向けやピストル用のサプレッサーでは既に実績のあるFNですが、民間市場向けのライフルサプレッサーではFN QDは初の製品。5.56mm仕様と7.62mm仕様の2タイプがあり、FN QD762では6.5mmクリードモアや.300BLKにも対応。
ここで、サプレッサー関連の要点を整理します。
- マズルは、米国規格の1/2×28か5/8×24です。
- FN QDは、5.56mm用と7.62mm用の2タイプです。
- FN QD762は、6.5mmクリードモアにも対応します。
なお、メーカーはFN QDのフルオート耐久試験を行ったと説明しています。
特に、サプレッサー使用を前提にした改修が目立ちます。
FN QDサプレッサーの特長
SCAR次世代型のプラットフォームに合わせた設計ですが、ハイダーごと取り付ければAR-15など他のライフルでも使用可能。そのためのマズルスレッド規格変更なのでしょう。イマドキなインコネル3Dプリント製で、USSOCOM SURG(Suppressed Upper Receiver Group)要件を上回るフルオート耐久性があります。
FN QDは、前方に排気するフロントベント設計のサプレッサーです。
また、バッフルはインコネルの3Dプリント製です。
延長されたレシーバーとM-LOKハンドガード
SCARの特徴的なモノリシックアッパーは次世代型でも継承していますが、ハンドガードと併せて前方に延長されアクセサリーの拡張性がアップ。そして従来型ではアンダーレール追加くらいの要素しか感じられなかった控え目なハンドガードは、全面的にM-LOKスロットが配置されサイドまでカバーする形状に進化しました。
クラシックな外観を損なわず、かといって古臭くもない、個人的には非常に優れたデザインだと思います。
また、アッパーが延長されたことにより、従来ではガスブロック上に設置されていたフロントサイトは廃止され、代わりにMAGPUL MBUS Proサイトが前後に標準装備(16Sと17Sのみ)となります。
ちなみに、M-LOKスロットは3時、6時、9時の位置にあります。
そのため、ライトやグリップを付ける位置を選びやすくなります。
また、アッパーが延長され、レールの面積が増えました。
さらに、ガスレギュレーターは2段階で調整できるとされています。
16パターンのセレクター
各部アンビ化されたレバーやボタンが、延長されて操作しやすくなったことも次世代型の特長。セレクターについてはレバーの形状が何パターンかある様で、16パターンのカスタマイズが可能。こういった細かい部分のモジュール性能もアップグレードされています。
セレクターのレバーは、3種類が用意されています。
その組み合わせが、16通りになるということです。
さらに、右側のボルトリリースなど、操作系はアンビ化されています。
また、マガジンリリースも操作しやすい形です。
加えて、グリップは一般的なAR規格のものが使えます。そのため、好みのグリップへ交換しやすくなります。
SCAR次世代型の評価とエアソフトへの期待
改修の内容を見ると、堅実さを重視した変更が中心です。
今のところザックリとした情報のみのSCAR次世代型ですが、改修の内容は全体的に「余計なことをしない、堅実なアップグレード」という印象。従来型との互換性を持たせている点は、ユーザーを大事にしているメーカー姿勢を表すと共に、モジュール性能を全面に出し軍需へのアピールも強く感じます。
エアソフトでは一時期、トレポンでSCARキット開発などのメーカー情報もありましたが、需要の少なさからかいつの間にか立ち消えに…。しかし実銃のアップグレードを通して改めてSCARを見ると、奇をてらわずシンプルなデザインが非常に硬派でカッコイイ。
これを機に、エアソフト業界でも再びSCARが脚光を浴びる日が訪れると良いのですが…果たしてどうなるでしょうか?!
実際、SCAR次世代型は派手な外観の変化がありません。
一方、内部の改修は多岐にわたります。
なお、本記事の内容は実銃の情報です。エアソフト製品の発売情報ではありません。
ここで、本記事の注意点をまとめます。
- 改修の数や内容は、メーカー発表に基づきます。
- 体感の違いは、当店で検証したものではありません。
- 価格と発売時期は、掲載を見送りました。
公式情報と取り扱い商品
FN America:Next Generation SCAR Press Release
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SCAR次世代型に関するよくある質問(Q&A)
お問い合わせの多い内容を、Q&A形式でまとめました。
Q. SCAR次世代型とは、どんなライフルですか?
A. FN Americaが2026年1月に発表した、SCARの全面改修モデルです。16S、17S、20Sの3モデルがあります。また、メーカーは25個以上の改修を加えたと説明しています。
Q. どこが一番変わりましたか?
A. ボルトキャリアです。2ピース構造に油圧式バッファーを追加し、リコイル軽減と速射の向上を狙っています。従来型からの違いを最も感じられる部分とされています。
Q. 従来型のSCARにも、新型パーツは使えますか?
A. 使えるパーツが多いとされています。特に、ボルトキャリアとトリガーアセンブリは、従来型への換装が可能です。そのため、既存ユーザーを置き去りにしない設計です。
Q. トリガーはモデルごとに違いますか?
A. 違います。16Sと17Sは改良型シングルステージトリガーです。一方、20Sは新開発の2ステージトリガーを採用しています。
Q. サプレッサーは付けられますか?
A. 付けられます。マズルは1/2×28か5/8×24の米国規格です。また、FN QDサプレッサーが脱着できるマズルブレーキが装着されます。
Q. ハンドガードとサイトは、どう変わりましたか?
A. ハンドガードは前方に延長され、全面にM-LOKスロットが配置されました。また、フロントサイトは廃止され、16Sと17Sには前後にMAGPUL MBUS Proサイトが標準装備されます。
Q. カラーは何色ですか?
A. 3モデルとも、ブラック、ダークアース、グレーの3色展開です。
Q. 16S、17S、20Sの違いは何ですか?
A. 16Sは5.56mm仕様SCAR-Lの民間版です。一方、17Sは7.62mm仕様SCAR-Hの民間版です。また、20SはセミオートスナイパーライフルMK20 SSRの民間版で、20インチバレルを備えます。













