フランス軍がスナイパーライフルを更新、SCAR-H PRが選ばれる

フランス軍がスナイパーライフルを更新、SCAR-H PRが選ばれる
フランス軍がスナイパーライフルを更新、SCAR-H PRが選ばれる
 

フランス軍がスナイパーライフルを更新
FN SCAR-H PRが選ばれる

フランス政府の軍備調達機関であるDGA(Direction Générale de l’Armement)がこのほど、フランス軍の新たなスナイパーライフルとしてFN Herstal社のセミオートスナイパーライフルである「SCAR-H PR」を選択したことを発表した。

FNハースタル

フランス語でFPSA(Fusil deprécisionsemi-automatique)と呼ばれるこのスナイパーライフルは、これまでフランス軍で使用されてきたFR-F2ライフルを更新するため、昼光対応の光学機器を備えた7.62×51mm弾を使用するセミオートの狙撃兵用ライフルという条件で2018年8月から選定をはじめたもの。FR-F2は1980年代から使用されてきたスナイパーライフルだが、1930年代に開発・採用されたMAS36をベースとしており老朽化してきていることは否めず、今回の更新へと至ったようだ。

SCAR-H PRは2620挺を納入される契約となっており、最初のデリバリーは2020年に行われる予定であるという。

フランス軍では一部のユニットにおいてHK417が採用されているため、FPSAとしてもHK417が選択されることが予測されていたが、H&K(Heckler & Koch)社は既にフランス軍とFAMASライフルをHK416Fへと更新していく巨大プロジェクトが進行中であり、今回のFPSA選定プログラムへの参加を見送ったとみられる。

フランス軍マークスマンライフル

 

FN SCAR-H PRとは?

FN Herstal社が製造するセミオートスナイパーライフル「SCAR-H PR」は、ご存知SCARをベースとした精密ライフルだ。Hの名が示す通り7.62×51mm弾を使用し有効射程は800mにも及ぶ。またベースがSCARであることから分かる通り、アサルトライフルとしての性能も高く近距離と長距離の両方に対応できるライフルであり、フランス軍でもマークスマンライフルとしての性能を期待されたモデルであると思われる。

ストックは標準的なSCAR同様、長さ調整と折り畳みが可能なものとなっているが、アッパーレシーバーは長いバレルに合わせ延長されたロングタイプのトップレールとなっている。トリガーは精密ライフルらしく2ステージトリガーとなっている。

SCAR-H PRにはバレル長が16インチと20インチの2モデルが存在するが、DGAは20インチモデルを採用した模様。FPSAとしてのセットアップにはスコープやバイポッドも含まれており、20ラウンドのマガジンを装着すると重量は6750gになるという。ミッションによってはOIP Sensor Systems社のクリップオンサーマルサイトを装着する。

SCAR-H PR

軍事力という点では世界有数の兵力を誇るフランス軍だが、長年に渡ってFAMASなど自国製小火器を使用するなど兵士の装備更新の遅れが目立っていた。ここ数年でアサルトライフルをはじめとした各種小火器類の更新が一斉に決まり、2020年代にはフランス軍の射撃における効率性・優位性が急速に現代化されるものと思われる。

 
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