「DTカービンストック」は、MAGPULが出した新型のAR15用ストックである。この記事では、DTカービンストックの仕組みと特徴を整理する。あわせて、対応チューブや注意点もまとめた。
DTカービンストックの要点まとめ
- DTカービンストックは、MAGPULが出したAR15用の新型ストックである
- DTは、Dual Tension(デュアル・テンション)の略である
- ロックピンに加えて、バッファーチューブに噛み合うフリクション・ロックを備える
- 操作レバーは1つで、LOP調整の手順はSLストックと変わらない
- CTRチークライザーが使え、スリングの取付け方法も複数ある
- 対応するのは、ミルスペックのバッファーチューブである
SLやCTRが更に進化? マグプル (MAGPUL)がAR15用の新型ストック DT Carbine Stock をリリース!
PMAGやCTRストックでお馴染みのMAGPUL Industries( マグプル インダストリーズ )が、新製品となる「DT Carbine Stock」をリリースした。DTとはDual Tensionの略で、ストックとバッファーチューブを安定して固定する新しいロック機構が搭載されている。その一方で、SLシリーズやCTRで培われた機能を落とし込むなど、新旧の優れたアイデアが融合したストックとなっている。
ストックのガタつきが起きる理由
AR15の伸縮ストックは、バッファーチューブの上を前後にスライドする。そのため、動かすための隙間が必要になる。一方、その隙間は、ガタつきの原因にもなる。
デュアル・テンション・ロッキング・システム
DTカービンストックに搭載された新機能「デュアル・テンション・ロッキング・システム」は、従来のロックピンの他に、バッファーチューブのレール部分に噛み合うオート・エンゲージング・フリクション・ロックを備えており、ロックピンとバッファーチューブ間の動きを最小限に抑えて非常にタイトなロックアップを実現している。
フリクション・ロックでガタを抑える仕組み
一般的なストックは、バッファーチューブのポジションホールにロックピンが差さることで前後の動きを固定するが、スムーズに調整できるようある程度の遊びが設けられており、完全にガタつきなくチューブに固定できるわけではない。フリクション・ロックはこの遊び部分が動かないようテンションを掛けるためのものだ。
そのため、調整時はスムーズに動かせるが、ロック時はガタが少ないという相反する効果を両立している。
またDTカービンストックは、1つのレバー操作でロックピンに連動してフリクション・ロックも同時に上下するように設計されており、LOP調整※はSLストックと変わらずシンプルな操作を実現している。
レバーを動かすと、ロックピンとフリクション・ロックが一緒に上下する。そのため、別のロックを解除する手間は増えない。なお、MAGPULの説明でも、左右どちらからでも使える1つのレバーとされている。
※LOP=Length Of Pullの略。トリガーの中心からストック後端(バットパッド)までの距離のこと。
Length Of Pullは、構えたときのストックの長さに直結する。MAGPULの公表値は、縮めた状態で約10.5インチである。伸ばすと約13.8インチになる。つまり、調整幅は約3.3インチとなる。
SLとCTRのイイトコ取りなバットパッド
DTカービンストックはバットパッドも新設計となっているが、全く新しいものというよりは、SLシリーズとCTRを組み合わせたデザインとなっている。SLシリーズの滑り止め効果の高いフットプリントとボディーアーマーへの引っ掛かりを抑えたロール・トゥに、人間工学に基づいたCTRのカーブが組み合わさり、フィッティングが向上している。
バットパッドは、肩に当たる部分である。滑りにくければ、構えたときにストックが肩の上でズレにくい。一方、肩に当たる角が引っ掛かると、動きの邪魔になる。
CTRチークライザーとの組み合わせ
また、サイドに設けられたスロットは既存のCTRチークライザーに適応しており、従来のオプションパーツが活かせるようになっている。
CTRチークライザーは、伸ばした状態の頬付けを助ける追加パーツである。MAGPULも、対応すると案内している。そのため、CTRを使っている人は、手持ちのパーツを流用できる。
マグプル らしさを残すAフレームに配置されたスリングポイント
マグプル製ストックはスリングの取付けに困らないのが1つの特長である。両側に対応したQDスイベルソケットはもちろん、1.25インチ幅のスリングに対応したループも設けられており、好みの方法でスリングの取付が可能だ。
後端には、1.25インチ幅のスリングに対応したループもある。このループは、フットマンズループと呼ばれる形式である。そのため、QDスイベルを使わない人も、スリングを付けやすい。
Aフレームの形状と誤操作の防止
ストックのスタイリングはAフレーム(中央が開いたCTRの様な形状)で、不用意にレバーを押してしまったり、装備への引っ掛かりを低減してくれる。
DTカービンストックの主な仕様
次の表は、メーカー情報と複数の販売店の掲載内容を整理したものである。ORGAが実測した数値ではない。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 対応チューブ | ミルスペックのバッファーチューブ | コマーシャルスペックには非対応 |
| LOPの調整幅 | 約10.5〜約13.8インチ | MAGPULの公表値。調整幅は約3.3インチ |
| ロック機構 | ロックピンとフリクション・ロック | 1つのレバーで連動して動く |
| スリング | QDスイベルソケットと1.25インチ幅のループ | QDソケットは押しボタン式 |
| チークライザー | CTRチークライザーに対応 | 伸ばした状態での頬付けに使う |
| カラー | ブラック、FDE、ODグリーンなど | 販売店によって展開が異なる |
| 重量 | 掲載しない | 販売店で数値が食い違うため |
DTカービンストックの価格と入手性
DTカービンストックはデュアル・テンション・ロッキング・システムという画期的な機能を搭載しているものの、価格はCTRと同じで廉価で高機能という マグプル のイメージそのままのストックだ。まだリリースされた直後だが、MAGPULの直営WEB SHOPは早くも売り切れとなっている。日本へ輸入されるのはまだ先となりそうだ。
記事公開当時、日本への輸入は先とされていた。現在は、国内の通販サイトにも掲載がある。ただし、在庫や価格は日々変わる。購入前に、各店の商品ページで確認しよう。
エアガンに使うときの注意点
DTカービンストックは、実物のAR15用パーツである。電動ガンのM4系に付ける場合は、ストックパイプの寸法を確かめたい。メーカーによって、チューブの太さが違うことがある。ORGAでは、取付けを検証していない。
DTカービンストックに関するよくある質問(Q&A)
Q. DTカービンストックとは、どんなストックですか?
MAGPULが出したAR15用の新型ストックである。また、DTはDual Tensionの略である。ロックピンとフリクション・ロックで、ガタを抑える。
Q. CTRやSLストックとの違いは何ですか?
バットパッドは、SLシリーズとCTRを組み合わせた形である。一方、レバー操作は、SLストックと変わらない。
Q. どのバッファーチューブに対応しますか?
ミルスペックのバッファーチューブである。そのため、コマーシャルスペックのチューブには使えない。
Q. CTRチークライザーは使えますか?
使える。また、サイドのスロットが、CTRチークライザーに対応している。
Q. スリングは付けられますか?
付けられる。まず、QDスイベルソケットが左右にある。さらに、1.25インチ幅のループもある。
Q. 電動ガンにも取り付けられますか?
寸法の確認が必要である。そのため、ストックパイプの規格を確かめてから選びたい。なお、ORGAでは、取付けを検証していない。
Q. 日本で購入できますか?
現在は、国内の通販サイトにも掲載がある。ただし、在庫と価格は店ごとに異なる。













