SIG MCX ガスブロ の内部パーツや構造についてご紹介
MCXボルトキャリアは、SIG MCX ガスブロの動きを決める中心のパーツです。プロトタイプをもとに、構造、ノズル、チャージングハンドルまで紹介します。
MCXボルトキャリアの要点まとめ
- 実銃のMCXはバッファーチューブがなく、リコイルスプリングはレシーバー内部にある
- ボルトキャリアの長さは、AR15の半分ほど
- ノズルはマルイMWSと共通設計で、ORGAのFRAノズルも使える
- チャージングハンドルは、ラージラッチタイプのアンビ仕様
- リコイルスプリングは並列式で、レシーバーを閉じる前に最後にセットする
- ダストカバーも、MWS用と共通設計
| 部位 | ポイント | MWSとの関係 |
|---|---|---|
| ノズル | MWSと同形状 | 共通。FRAノズルも使用可 |
| チャージングハンドル | ラージラッチタイプ | MCX用はMWSに流用不可 |
| リコイルスプリング | 並列スプリング | 別構造 |
| ダストカバー | ラッチが薄い独自規格 | MWS用と共通設計 |
MCXボルトキャリアを紹介する理由
製品版の完成及びデリバリーが待たれる SIG MCX ガスブロ ですが、今回はプロトタイプを元に内部パーツ、特にボルトキャリア周りをご紹介します!
SIG MCX はご存知の通りバッファーチューブを持たないライフルのため、レシーバー内部にリコイルスプリングが存在します。レシーバーとバレル周りのみで発射機構が完結する構造のため、モジュールライフルとしての自由度が高くなっているのです。
実銃のMCXは、リコイルスプリングが2本ある設計とされます。この方式は、先に登場したSIG MPXから受け継がれました。そのため、MCXらしい短いボルトキャリアになります。
MCXボルトキャリアの長さ
一見すると AR15 に近い構成のレシーバーですが、バッファーチューブがないためボルトキャリアの長さは AR15 の半分程度となっています。MCX ガスブロ では Zシステム に準拠した機構ではあるものの、エジェクションポートから見える部分以外は独特なボルトキャリアとなっています。
AR15では、ボルトキャリアの後ろにバッファーが続きます。一方、MCXは、その分の長さが必要ありません。つまり、ボルトキャリアの短さは、構造の違いから生まれています。
1枚目は、MCXボルトキャリアの全体写真です。AR15と比べて、短い点に注目してください。
こちらは、ボルトキャリアユニットを写した1枚です。まず、ユニットの形を確認してください。
※製品版の完成まで、一部パーツは非公開とさせて頂いております。
非公開のパーツは、製品版の完成後に紹介される予定でした。したがって、本記事は、公開できる範囲の内容です。
MCX ガスブロ のボルトキャリアについて
MCXボルトキャリアは2パーツ構成
実銃の MCX ではボルトキャリアやリコイルスプリング、スプリングガイドはユニット化されていますが、ガスブロではバレルエクステンション上部はホップアジャスターなど設置されるため少々簡略化されたユニットとなり、ボルトキャリア本体とリコイルスプリング部分の2パーツに分かれます。
実銃では、ボルトキャリアとリコイルスプリングが1つのユニットです。一方、ガスブロでは、2つのパーツに分かれます。バレルエクステンションの上に、ホップアジャスターがあるためです。
チャージングハンドルとボルトキャリアをセットしたあと、後ろからリコイルスプリング及びスプリングガイドを差し込む構造です。
組み込みの順番は、決まっています。まず、チャージングハンドルとボルトキャリアを入れます。次に、後ろからリコイルスプリングを差し込みます。
この写真は、アッパーレシーバーの内部です。特に、ボルトキャリアが収まる空間に注目してください。
MCXボルトキャリアとリコイルスプリングの関係
また、ホップアジャスターがあるという同様の理由により、リコイルスプリングはボルトキャリア直上で受ける仕組みとなっており、独自形状のパーツがボルトキャリアに設置されます。この部分は製品版が仕上がったら改めて公開いたします!
リコイルスプリングを直上で受けるため、ボルトキャリアには専用の形状が付きます。つまり、MCXボルトキャリアは、ホップアジャスターを避ける設計です。
こちらは、ボルトキャリア本体の写真です。また、独自形状のパーツが付く位置も確認できます。
MCXボルトキャリアのノズルとコーティング
ノズルはマルイMWSと共通設計となります。 オルガエアソフト のFRAノズルもカスタムで使用可能です!
ノズルが共通なので、MWS用のカスタムパーツの知識を活かせます。たとえば、ORGAのFRAノズルを入れて、動作を変える楽しみ方もできます。
プロトタイプではセラコートを施工しておりますが、製品版では当初のアナウンス通りDLC(Diamond-Like Carbon)コーティングとなり、見た目も実銃 MCX っぽい艶やかなブラックになります。
DLCは、硬くて摩擦の少ないコーティングです。一般に、ビッカース硬さで約1,500~7,000Hvの範囲があります。そのため、摺動するパーツの摩耗対策に使われます。
なお、後の製品版の紹介では、ボルトキャリアはステンレス製にDLCコーティングと案内されています。最新の仕様は、商品ページで確認してください。
この写真は、ノズルの形状です。特に、MWSと共通の先端部分に注目してください。
チャージングハンドルについて
MCXボルトキャリアを動かすチャージングハンドル
SIG MCX ガスブロ にはラージラッチタイプの MCX アンビチャージングハンドルが標準搭載となります。長さはMWS用と同じですが、構造上ボルトキャリアをスムーズに動かすための機能を担っており裏面の溝が小さく作られています。そのため、東京マルイMWSにこのチャージングハンドルを流用することはできません。
ラージラッチは、指を掛けやすい大きなレバーです。また、左右どちらの手でも操作できる、アンビ仕様です。そのため、利き手を問わずに扱えます。
こちらは、MCX用チャージングハンドルの写真です。特に、レバー部分の大きさを見てください。
MWS用チャージングハンドルの流用と加工
ただ、逆にMWS用のチャージングハンドルを MCX ガスブロ に使用することは、加工前提とはなりますが可能です。純正のMWSチャージングハンドルの場合、ロッド部がMCXのものより厚いため、全体を少し削り7.5mmになるように、またボルトキャリアに引っ掛ける爪が直角に落ちるように削り加工すれば使用可能です。サードパーティー製で厚みが7.5mm程度に作られているMWS用チャージングハンドルであれば、加工は最小限で済みます。
| 流用の向き | 可否 | 条件 |
|---|---|---|
| MCX用 → 東京マルイMWS | 不可 | 裏面の溝が小さいため |
| MWS用 → MCX ガスブロ | 可能(加工前提) | ロッド部を約7.5mmに削る |
| サードパーティー製MWS用 | 加工は最小限 | 厚みが約7.5mmのもの |
加工では、ボルトキャリアに掛ける爪を、直角に削ります。また、純正のMWS用は、ロッド部が少し厚めです。そのため、全体を削って厚みを合わせます。
言葉では分かりづらいですよね…この辺りの加工方法については、ボルトキャリアの情報が全て公開できる段階で改めて紹介します。
加工方法の詳細は、ボルトキャリアの情報が全て公開できる段階で紹介される予定でした。したがって、この記事では、条件の説明にとどめます。
この写真は、MCXのチャージングハンドルの別の角度です。特に、ロッド部の厚みを確認してください。
リコイルスプリングについて
MCXボルトキャリアを押し戻すリコイルスプリング
M4/AR15 で言うところのバッファースプリングにあたるリコイルスプリングは、実銃同様に並列スプリングとなります。レシーバー内に設置されるためコンパクトでありつつ、しっかりとスプリングテンションを掛けるための設計となっています。
並列スプリングは、2本のスプリングを並べて使う方式です。そのため、細いレシーバーの中でも、十分なテンションを確保できます。
先述の通り、リコイルスプリングはボルトキャリアとは一体のユニットにはなっておらず、レシーバーを閉じる前に最後にセットする形になります。これは MCX ガスブロ ではリコイルスプリングの交換を容易にするメリットもあります。お好みのリコイル強度を実現できるよう、リコイルスプリングについてはのちのちアフターパーツとして強度別のものを制作し販売する予定です。
強度別のスプリングが予定されているため、リコイル感を好みに合わせられます。たとえば、軽くしたい場合と、重く感じたい場合で選び分けられます。ただし、発売時期は記事内で未定でした。
こちらは、リコイルスプリングの写真です。特に、スプリングが並列に並ぶ点に注目してください。
ダストカバーについて
MCXボルトキャリアとダストカバーの共通設計
東京マルイMWSは、シリンダー内径とノズル強度を確保するためボルトキャリア内径も広めとなっており、その結果ダストカバーのラッチが入り込むボルトキャリアの凹みが他のガスブロ製品ほど大きく取れません。したがってダストカバーのラッチ(パチンとカバーを閉めるための突起)が薄い独自規格となっております。
MWSは、ボルトキャリアの内径が広めです。そのため、ダストカバーのラッチが入る凹みを、大きく取れません。結果として、ラッチは薄い独自規格になっています。
MCX ガスブロ もMWSと同形状のノズルに対応している関係上、ダストカバーはMWS用のものと共通設計となっています。
共通設計の利点は、パーツ選びが楽になることです。たとえば、MWS用のダストカバーを、MCXにも流用できます。
こちらは、ダストカバーを閉じた状態の写真です。特に、ラッチ周りの薄い造形に注目してください。
サードパーティー製のダストカバーでも、MWS用のものであればカスタムで使用することが可能です。
MCXボルトキャリア周りのケースディフレクター
ダストカバーシャフトは実銃同様、レシーバー本体とは別パーツとなっているケースディフレクターによって取り付けられる設計を再現しています。
ケースディフレクターは、排莢された薬莢が射手に当たらないようにする出っ張りです。実銃どおり、別パーツで取り付けられています。そのため、ダストカバーシャフトの固定にも、このパーツが関わります。
この写真は、ケースディフレクターの取り付け部です。特に、シャフトを受ける部分に注目してください。
MCXボルトキャリアのまとめ
ざっくりとボルトキャリア周りの設計をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
エアガンユーザーにとって運用しやすい反面、独自のガスブロ機構を持つZシステムをうまく MCX に落とし込んでいるのではないでしょうか。
次の記事では他のパーツについてもご紹介していきたいと思います。
次の記事では、トリガーボックスなどの内部パーツが紹介されています。ボルトキャリアとあわせて読むと、MCX ガスブロの内部構造がつかめます。
※本記事で使用している画像は、SIG MCX ガスブロ のプロトタイプの写真となります。外観や仕様が製品版とは異なる場合がございます。
MCX ガスブロ は現在、第2便の VIRTUS (TypeA~D)および第1便の RATTLER のご予約を受付中です。各モデル、予約枠が僅かとなっておりますので、お急ぎください!
MCX ガスブロ についての記事一覧はコチラ
MCXボルトキャリアに関するよくある質問(Q&A)
Q. MCXボルトキャリアは、AR15と何が違いますか?
バッファーチューブがないため、長さがAR15の半分ほどです。ただし、Zシステムに準拠した機構で、エジェクションポートから見える部分は似ています。
Q. ノズルは、マルイMWSと共通ですか?
共通設計です。そのため、ORGAのFRAノズルも、カスタムで使えます。
Q. MCX用のチャージングハンドルは、MWSに使えますか?
使えません。裏面の溝が小さく、ボルトキャリアをスムーズに動かす機能を担っているためです。
Q. MWS用のチャージングハンドルは、MCXに使えますか?
加工すれば使えます。ロッド部を約7.5mmに削り、爪が直角に落ちるように整えます。なお、サードパーティー製で厚みが約7.5mmなら、加工は最小限です。
Q. リコイルスプリングは、どこにありますか?
レシーバーの内部にあり、実銃同様に並列スプリングです。また、レシーバーを閉じる前に、最後にセットします。
Q. リコイルスプリングは交換できますか?
交換しやすい構造です。ORGAは、強度別のスプリングを、アフターパーツとして制作する予定と案内していました。
Q. ダストカバーは、MWS用を使えますか?
使えます。MCX ガスブロは、MWSと同形状のノズルに対応しているため、ダストカバーも共通設計です。
Q. ボルトキャリアのコーティングは、何ですか?
プロトタイプはセラコートでした。一方、製品版は、DLCコーティングと案内されています。











