サバゲーにおける無線の活用術について、導入、前進時について連載してきたが、それ以外の活用のしかたについても触れておこう。
仲間への援軍要請は早めに
攻撃をしかけつつ前進するときは無線コミュニケーションによる横の連携が大切であると先述したが、時にはその作戦が崩され前進はおろか、その場を凌ぐのも危うい状況に立たされるときもあるかと思う。
そんな場合は他のアタッカーチームかフラッグ戦であればディフェンスチームなど、人数に余裕のある所へ援軍を要請し、ヒットされて減った人員を補充するようにしよう。数的に不利な状況に追い込まれると、あっという間にチームが崩壊しかねない。ピンチを感じとったり、相対する敵の人数が自分のチームに比べ明らかに多い(敵が1点集中で攻撃を仕掛けている)と感じたら戦況に余裕のある他チームに早急に状況を知らせ、全体的な人数の調整を図ろう。
無線機を装備しているプレイヤーがヒットを取られてしまった時、当然無線は使えなくなってしまうので伝える判断は早いほうがよい。
立て直せない状況までダメージを受けてしまった時
援軍を要請する間もなく自グループが壊滅的なダメージを負ってしまったり、中々援軍が到着できずに撤退を余儀なくされる場合、自チームの危機的状況をすぐに味方に伝えよう。他のアタッカーチームがそちらのフォローに回ったり、ディフェンスチームが警戒すべき方向が絞られてくるからだ。状況によっては残りのアタッカーチームも前線を下げて一旦守りに徹するといった作戦が実行できるかもしれない。
無線機を使わないとよく起きるのが、自分と反対側にいる自陣チームの壊滅を知らずに前進し続け、先にフラッグを取られてしまったり、後ろから回りこまれて殲滅させられたりしてしまうパターンだ。これを防ぐためにも危機的状況というのは早めの判断で無線で連絡しておくに越したことはない。
【フラッグ戦】ディフェンスチームが敵と交戦したとき
これはかなり危ない状況である。敵チームが前線をかいくぐって進入しフラッグ目前まで迫っている。単独行動の敵が裏道を抜けてきたのであればまだディフェンスチームだけで対処できるであろうが、もし小隊規模で交戦となった場合はどこかの前線が崩壊している証拠であるし、アタッカーチームを早急に後退させてなんとか自陣を守りきろう。
【番外編】指揮官役を配置する
今まではお互いの状況を伝え合う方法について書いてきたが、市街地フィールドなどのように見通しが利くフィールドではディフェンスチームから1名指揮官役を選出し、自陣に近いやぐらの上などからフィールド全体を見渡しつつ、各アタッカーチームに指示出しをすると面白いゲーム展開ができる。常に全体の戦況を把握している指揮官がいるため、アタックチームは目の前の敵にのみ集中していればよく、前線を上げるタイミングや救援、撤退など、早い判断が下せる。また、的確な指示の元で動いているとプレイヤー自身もリアルな戦場にいるような気分になって楽しさがアップするだろう。
無線のコミュニケーションを使うと有利になる点を解説してきたが、小隊に分けたグループをお互いに状況把握できる状態で動くと有利になるだけでなく、ゲーム性が増してサバゲーそのものの楽しみ方も別格になるはずだ。もちろんサバゲーは勝ち負けにこだわり過ぎず楽しむことが大前提ではあるが、是非無線を活用して作戦がうまくハマった時の快感というものを味わってみて欲しい。今まで以上にサバゲーというものがより深いレベルで遊べるようになるはずだ。
サバゲー研究所