スタンダード電動ガンのM4系に、Magnusチューンを施す手順を整理します。この記事は、オーナー様から預かった一挺の作業記録です。
スタンダード電動ガンのMagnusチューン要点まとめ
- メーカーや機種名が不明なM4系を、Magnusチューンで強化
- 軸受け、強化ギア、セクターチップでメカボックスを強化
- シリンダー、ピストン、ノズル、スプリングをチューン
- インナーバレルはMagnusバレル、HOPは面HOP仕様
- 11.1vを使う予定のため、モーターは既存品のまま
| 部位 | 使用パーツ | 狙い |
|---|---|---|
| 軸受け | ORGA SUS420 8mm軸受け | 回転の安定 |
| スイッチ・配線 | OMRON製15Aスイッチとテフロン配線 | スイッチと配線の交換 |
| ギア | J-Armament製18:1強化ギア | スチール製で耐久性が高い |
| 給弾 | セクターチップ | 給弾不良対策 |
| シリンダー | MagnusシリンダーセットVer2~Ver6 | ボアアップで飛距離アップ |
| ピストン | J-Armament製14歯メタルTeethピストン | 耐久性とコストパフォーマンス |
| ノズル | でんでんむしM4用 | 集弾性の向上 |
| スプリング | Magnusスプリング従来用 | QDスプリングガイドで交換が楽 |
| インナーバレル | Magnusバレル | 弾道の安定 |
| HOPラバー | ORGA DIMENSION フラットHOP | 面HOPで弾道を安定 |
電動ガン M4系Magnusチューン
スタンダード電動ガン M4系の持ち込み
今回はスタンダード電動ガン M4系のMagnusチューンのご紹介です。
たぶんARES製だと思うのですがオーナー様もメーカーや機種名は覚えていないとの事でした(笑)
メーカーや機種名が分からなくても、分解の流れは大きく変わりません。そのため、スタンダード電動ガンのM4系として、そのまま作業を進めます。
アッパーとロアの分解

それでは作業を開始致します。
フレームロックピン(F)を外しアッパーとロアを分解します。

いつもの通りロア周りも分解します。
毎度ご説明しているので今回はメカボックスを取り出す所まで省略させて頂きます。
メカボックスの取り出しと加速ポート

メカボックスを取り出しました。
シリンダーに穴が開けられています。
自作の加速ポートですね。
加速ポートとは、シリンダーに開けた穴のことです。そのため、穴のないフルシリンダーとは、特性が異なります。
シリンダーの加速ポートのお話は以前にブログでご紹介しておりますのでフルシリンダーと加速ポート付きシリンダーの特性の差につきましてをご覧ください。
メカボックス内のマイクロスイッチ

メカボックスを開けるとマイクロスイッチが入っていました。
トリガーはメカボックスの右側に組込まれスイッチを押す機構はMASADAと似た感じです。
マイクロスイッチは、トリガーの動きを電気信号に変える部品です。そのため、スイッチの種類を確認しておくと、組み立てで迷いません。
軸受けの組み込み

メカボックスの内部パーツを外し洗浄して軸受けを組込みます。
軸受けはORGA SUS420 8mm軸受けを使用します。
軸受けの固定方法をYouTubeで動画をUPしておりますので軸受けの固定!電動ガンの分解やカスタムで必須の軸受け設置を解説!をご覧ください。
スイッチと配線の交換

次にマイクロスイッチをOMRON製15Aに換えテフロン配線を使用します。
配線の取り回しは既存の物を参考に行います。
配線の取り回しは、既存の配線を参考に行います。そのため、外す前に、通し方を確認しておくと安心です。
強化ギアとセクターチップ

ギアはJ-Armament製18:1強化ギアと給弾不良対策としてセクターチップを使用します。
ギアの材質はスチール製で耐久性があり、精度も良くコストパフォーマンスに優れたパーツです。
ギアの材質は、スチール製です。そのため、ハイレートスプリングを使うカスタムにも合わせやすい構成です。
セクターチップの組込み方のコツはブログに掲載しておりますのでセクターチップの組込方法」よりご覧ください。
シム調整とギアのグリスアップ

続いてシム調整を行います。
シム調整のコツもYouTubeにて動画をUPしておりますのでシム調整!電動ガンのカスタムやメンテで必須のシム調整を解説!」をご覧ください。
Magnusシリンダーの組み込み

シリンダ-は飛距離アップ効果のあるボアアップタイプのMagnusシリンダーセットVer2~Ver6を組込ます。
メカボの種類によっては少し長さが長い場合がございます。その際はリューター等で削って長さを調整して下さい。
シリンダーヘッドの組込みですがMagnusシリンダーには既存のシリンダーヘッドを使用します。
シリンダーヘッドの周りにシールテープを4~5巻きしシリンダーに押し込みます。
はみ出たシールテープはカッター等で切り落として下さい。
シールテープは、シリンダーヘッドの気密を保つために巻きます。そのため、巻く量は4~5巻きに揃えましょう。
メタルTeethピストンの選び方

ピストンも耐久性向上の為にJ-Armament製14歯メタルTeethピストンを使用します。
ハイレートスプリングにはメタルTeethピストンの組み合わせがベストです。
弱いレートのスプリングではさほど負担が掛からないのでプラTeethのピストンでも大丈夫ですが、
高いレートのスプリングを使用する場合は耐久性のあるメタルTeethのピストンを使用しましょう。
このピストンは耐久性とコストパフォーマンスに優れ、14歯となっておりますので、
通常のサイクルでもハイサイクルでも使用が出来ます。
ピストンを交換した際はメカボ内でピストンが負荷なく動くか確認が必要です。
でんでんむしノズルの交換

ノズルは集弾性向上の為にでんでんむしM4用を使用します。
このノズルは先端が特殊な形状となっており、チャンバー内で毎回同じ位置にBB弾がセットされる事によりBB弾の回転数が安定し集弾性向上に繋がります。
ノズルとチャンバーの相性確認

ノズルを交換したらチャンバーとの相性確認が必要です。
ノズルの外径が太い場合チャンバー内で動きが悪くなりエアー漏れが起きる可能性があります。
この様にノズルを差し込み動かしてみて抵抗が無ければOK!
キツイ場合はノズルの外周を紙やすり等で少し削ると抵抗なく動く様になる事が多いです。
ノズルの外周は、少しずつ削りましょう。削り過ぎると、エアー漏れの原因になります。
シリンダー周りの組み上げ

シリンダー内とノズルの内側にグリスを薄く塗り伸ばし、シリンダー周りを組み上げます。
その際ノズルの先端を指で押さえピストンを前後させて気密漏れがないかチェックします。
気密漏れがあると、初速が落ちたり、安定しなくなったりします。そのため、組み立ての前に必ず確認しましょう。
メカボックスの組み上げ

メカボ内の外したパーツを組んで、ギア周りとシリンダー周りも組込ます。
ピストンレール、タペットプレート周りなど摩擦が発生する部分には必ず潤滑材を塗りましょう。
Magnusスプリングの組み込み

メカボックスを閉じてMagnusスプリング従来用を組込みます。
QDスプリングガイド方式はほんとに作業が楽ですね。
QDスプリングガイドは、メカボックスを開けずにスプリングを交換できる構造です。そのため、スタンダード電動ガンでもスプリング交換が楽になります。
ロアレシーバーへの組み込みとモーター

メカボックスををロアレシーバーに組込みグリップやモーターなどを組込みます。
今回は7.4v使用予定でしたらサマリウムコバルトモーターをお勧めするのですが11.1v使用予定ですのでモーターは既存品のままでいきます。
これでテストドライブを行いロア周りは作業終了です。
11.1vを使う場合は、バッテリーの電圧が高くなります。そのため、モーターの組み合わせを事前に確認しておきましょう。
チャンバー周りのチューン

次にチャンバー周りのチューンです。
チャンバーを分解しインナーバレルとHOPアームを取り出します。
Magnusバレルの組み込み

インナーバレルはMagnusチューンの定番Magnusバレルを使用します。
ワイドボアのバレルは内壁にBB弾が当たり回転を乱す事を最小限に抑え、それにより弾道が安定します。
またORGA製インナーバレル全てチャンバーパッキンを回転させて装着できる様にサイドにも溝が掘ってあるので面HOP仕様も楽に行います。
このセッティングの場合は182mm前後のインナーバレル長になる事が多いです。
182mm前後は、このセッティングでの目安です。そのため、最終的には初速を測って決めましょう。
HOPラバーの接着

HOPラバーはORGA DIMENSION フラットHOPを使用します。
多くのチャンバーにカット無しで使用出来るので簡単に組み込む事が出来ますが、念の為バレルを組まずにHOPだけチャンバーに組込み開口部に当たらずにスムーズにHOPが降りるかチェックして下さい。
こちらも弾道を安定させる必須パーツとなります。
通常のHOPはBB弾が通過する際に点でHOPを掛けますがこれに対し面HOPは線でHOPを掛けるのでBB弾の回転数が安定します。
押しゴムはHOPアームに接着をしましょう。
面HOPは、スタンダード電動ガンでも使いやすい仕様です。そのため、弾道を安定させたい場合に向いています。
初速の調整と試射
チャンバーにインナーバレルとHOPを組込み、ノズルが入る部分から覗き込みHOPを下してきてHOPが水平に降りてきてるかチェックして下さい。
今回はHOPの降りる量が足りなかったので下にゴムシートを貼りました。
これらを組み込んで初速の調整を行います。
初速調整が終わったら室内での作業は終了となります。
ロングレンジでの試射を行い弾道や飛距離のチェックをし作業は完了となります。
日本では、エアガンの運動エネルギーに上限があります。そのため、調整後は必ず、初速を測定して確認してください。
スタンダード電動ガンに関するよくある質問(Q&A)
Q. このスタンダード電動ガンは、どの機種ですか?
たぶんARES製とされています。ただし、オーナー様もメーカーや機種名を覚えていませんでした。
Q. 加速ポートとは何ですか?
シリンダーに開けられた穴のことです。今回のスタンダード電動ガンには、自作の加速ポートが開けられていました。
Q. メカボックスの中には何が入っていましたか?
マイクロスイッチが入っていました。そのため、OMRON製15Aのマイクロスイッチに交換しています。
Q. ピストンはどう選びますか?
ハイレートスプリングには、メタルTeethが向いています。一方、弱いレートなら、プラTeethでも使えます。
Q. ノズルを交換したあとに確認することは?
チャンバーとの相性を確認します。そのため、ノズルを差し込んで動かし、抵抗がなければ問題ありません。
Q. QDスプリングガイドの利点は何ですか?
メカボックスを開けずに、スプリングを交換できる点です。そのため、スタンダード電動ガンでも作業が楽になります。
Q. どのパーツを組み込みましたか?
スタンダード電動ガンには、軸受け、ギア、シリンダー、ピストン、ノズル、スプリング、バレル、HOPラバーを組み込みました。そのため、記事の表も参考にしてください。
Q. モーターは交換しましたか?
11.1vを使う予定なので、既存品のままです。一方、7.4vの場合は、サマリウムコバルトモーターを勧めています。
Q. インナーバレル長はどのくらいですか?
このセッティングでは、182mm前後になることが多いです。ただし、最終的には初速を測って調整します。

