パニッシャースカル

パニッシャースカル
パニッシャースカル
 

「仲間を傷つける者には容赦しない」
SEALs隊員たちがアイコンとしたパニッシャースカルとは?

世界各国あらゆる軍隊では、各部隊の識別や士気を高める一環として、ほとんどの場合部隊章が定められている。特にアメリカ軍などでは顕著で、軍から正式に発行されたパッチやバッジを身につけ各隊員はそれを誇りに任務を全うする。

エリート集団の特殊部隊であったり、とある部隊から英雄的な働きにより著名な兵士が誕生したりすれば、その部隊章が有名となり日本でもパッチなどが売られたりするようになるものである。

ただし、中には例外的に軍が正式なものとして扱っていないにもかかわらず有名になるアイコンがある。それがアメリカ海軍特殊部隊SEALs TEAM3 C小隊が使っているとされる「パニッシャースカル」である。

NAVY SEALs TEAM3は中東地域を担当する特殊部隊のため、近年火種の絶えない同地域において活躍するTEAM3はその存在も大きく知られ、C小隊がパニッシャースカルを身につけることも良く知られるようになった。隊員達が自らアーマーや車両にステンシルでスプレーしていたパニッシャースカルが目につくようになり、サバゲーなどのミリタリーファンの間でもパッチなどの形で広まっていった。

パニッシャー

パニッシャー
映画「アメリカンスナイパー」より

 

パニッシャーとは?

ミリタリーネタとして大きく広まったパニッシャースカルであるが、そもそも元ネタは何だったのであろうか。
パニッシャーとはアメリカを代表するコミックス「マーベル」が生み出した漫画名及びキャラクターである。

パニッシャーの主人公フランクは、家族と共に公園で過ごす中ギャング同士の抗争に巻き込まれ妻と子供2人を失ってしまう。それを機にフランクは犯罪者への復讐を誓い、胸に大きなスカルを描いたコスチュームをまとい犯罪者狩りの私刑を行うダークヒーローとして暗躍する。当初はスパイダーマンの敵役として登場したパニッシャーであったが、フランクの負った運命や今までのヒーローにはない命すら容赦なく奪う悪への非情なまでの姿勢など、いつしか物語の主人公として描かれるようになった。

また、フランクはアメリカ海兵隊出身の元軍人という設定で、他のヒーローの様な特殊能力はないもののあらゆる銃火器を使用し通常の人間ながら超人と対等の活躍を見せるという型破りな設定が支持され、おそらくSEALs隊員たちの目にもそのキャラクターが自分たちと重なるものと思えたのだろう。

仲間たちを傷つけるものには容赦しないという想いの表れが、装備などへのパニッシャースカルのマーキングをする動機となったのではなかろうか。

パニッシャー

 

パニッシャースカルを広く知らしめたクリス・カイルの存在

かつて、SEALs TEAM3に所属し伝説のスナイパーとして有名になったクリストファー・スコット・クリス・カイル。映画「アメリカン・スナイパー」の主人公モデルとなり、多くの敵戦闘員を殺害したとされる英雄的なスナイパーもまた、パニッシャースカルをマーキングしたアーマーを身につける1人であった。

クリス・カイルの活躍や、退役後の非業の死は全米中でニュースとなるほどのものであり、多くの人が心動かされた。元々パニッシャーやそのスカルマーキングもミリタリーファンなどの間では既に有名なものではあったが、クリス・カイルの存在や彼にまつわる賞賛・事件がさらにその存在を大きくしたのは言うまでもない。

クリス・カイルは生前、味方や親友を傷つける者を「悪人」と呼び、その悪人を狙撃することにたいし何の罪悪感もないと語っていた。手記には「もっと敵を倒せていれば、もっとたくさんの味方の命を救えていた」とも記しており、まさに現代のパニッシャーとも言える存在であったのだ。

パニッシャー

パニッシャースカルは本来アメコミヒーローのマークであり、また正式な部隊章でないにも関わらず、今やその枠を超えて意義深いマーキングへとなっている。絶対的な善でもなく、しかし悲しくも強い悪への反発が生んだパニッシャースカルは、複雑な人間の想いを象徴的に表したアイコンと言えるのかもしれない。

今ではパニッシャースカルは、アメコミやミリタリーに関わらずライフルでも人気のモチーフとなっており、民間でも多く使用されるBLACK OUT弾用のボルトキャリアなどにもよく刻印が見られる定番のアイコンである。

 

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