ピストル リフレックスサイト の活用テクニック

ピストル リフレックスサイト の活用テクニック
ピストル リフレックスサイト の活用テクニック
 

ハンドガンにドットサイトを搭載するだけで本当に狙いやすくなるのか? ピストル リフレックスサイト をうまく活用する実銃テクニック

このところ、ピストル・ハンドガンといったカテゴリのエアガンでもデフォルトで リフレックスサイト (ドットサイト)を搭載可能なモデルが増えている。現代、ハンドガンのスタンダードとなっているのはオートマチックピストルであるが、基本的にガスブローバックハンドガンでは機構上 リフレックスサイト を搭載するのが難しいと言われてきたカテゴリである。

オートマチックピストルのガスブロ製品では、スライドの内部はノズルシリンダーやピストンが収まるブリーチが存在するため、オプティクスレディ(光学機器を載せるためのスライドの切欠き)設置のためにただでさえ小さいシリンダー容量を更に減少させてしまうと性能に影響しやすい。

また、レプリカの リフレックスサイト がブローバックの衝撃に耐えられず、照準がズレたり発光が安定しないといった側面もエアソフトハンドガンで リフレックスサイト が広まりにくかった原因の1つと言えるだろう。スライドの重量増加はそのまま動作性能に繋がるため、レプリカの照準性能と引き換えにするほどの価値があるのか、といった疑問も昔は多々あった。

ガスブロハンドガンと光学機器

ところが、実銃界ではGLOCK(グロック)MOS(Modular Optic System:モジュラー オプティック システム)シリーズSIG P320をはじめ、 オプティクスレディ を設計に取り入れることが一般的になってきている。これは軍や法執行機関での採用を巡る動きが大きな理由であるが、一方でセルフディフェンス・ホームディフェンスの観点からも、一般ユーザーに リフレックスサイト の利用が広まってきていることが背景としてある。

そのため、実銃界における新製品のモデルアップがエアソフト業界で求められる昨今、ガスブロハンドガンへのオプティクスレディの取り入れは今や必須とも言える項目に変わってきている。

最近では、異形ピストンの設計能力向上により、シリンダー容量を拡大しつつオプティクスレディのスペースを確保できるようになったり、エアソフト用 リフレックスサイト の性能アップにより「飾り」ではない使い物になる製品が増えており、オプティクスレディ及び リフレックスサイト を活用するエアソフトプレイヤーも増加傾向にある。また近年ではパワーソースにCO2ガスを選択できるようになってきており、スライドの重量増が障壁とはならないことも後押ししている。

かつてはオプティクスレディーのないノーマルスライドに無理やりマウントを設置することが主流であったガスブロハンドガンにおいて、デフォルトで リフレックスサイト が搭載可能なモデルが増えたことはプレイヤーにとってとても良い環境が整ってきたと言えるだろう。

ピストル リフレックスサイト

 

意外と難しい リフレックスサイト によるエイミング

前述の通り、オプティクスレディを備えたガスブロハンドガンが増えてきたことにより、カスタムの一環として リフレックスサイト を載せるという選択肢が広がっているが、実際にハンドガンにオープンドットサイトを載せて撃ってみると、意外と狙いづらいと感じるプレイヤーも少なからずいるのではないだろうか。これは「アイアンサイトで瞬時に狙いを付けるのが難しいから リフレックスサイト を導入しようと思った。」というプレイヤーに多い傾向だ。

ハンドガンに搭載する リフレックスサイト は軽量コンパクトを優先するためチューブ式のものはまだ少なく、レンズが1枚のオープンタイプが主流だ。そのためサイトを真後ろから覗けているのか感覚的に掴みづらく、ビギナーユーザーではドット(レティクル)を見失ってしまう人が多い。これはハンドガンで狙いを定める際にサイトだけに頼ろうとするために陥ってしまう現象だ。

ライフルなど長物ではストックがあるため毎回一定の射撃フォームを取りやすく、またチューブ式のドットサイトが主流であるためレティクルを見失う人はほとんどいないだろう。しかし手や腕の角度、銃と頭の位置関係など自身で担うべきポイントが多いハンドガンの場合、毎回同じ射撃フォームを作ることは案外難しく、シチュエーションによっても左右されやすい。そのため、ハンドガンに リフレックスサイト を搭載したところでライフルと同じようにはなかなか使いこなせないものだ。

ハンドガン リフレックスサイト

しかし、ハンドガンの射撃が上手い人は、例えアイアンサイトであっても瞬時に狙いを定めて的確にターゲットを撃つことができる。これは何度もハンドガンを構える練習をこなし、手や腕の感覚でハンドガンの向きを把握できるまでに鍛練しているからに他ならない。このレベルにまでなれば、ハンドガンに リフレックスサイト を搭載することで、更に正確さとスピードが増すことに繋がるだろう。

では、そこまで鍛練していないプレイヤーにとって リフレックスサイト を使用するのはまだ早いのだろうか?実はそんなことはない。使い方の工夫によって、少なくともアイアンサイトよりも狙いにくいと感じる様な事態は避けることができる。

実銃において、万が一 リフレックスサイト が故障したりバッテリー切れを起こした際に使えるテクニックとして紹介されている方法が、サバゲーでも リフレックスサイト 初心者に適したエイミング方法として有効と言えるだろう。その方法をいくつかご紹介しよう。

 

レティクルに頼らない リフレックスサイト の活用テクニック

具体的な内容に触れる前にあらかじめ言っておきたいのは、やはり リフレックスサイト を搭載するからにはレティクルを見る努力はして頂きたいということだ。ハンドガンを感覚的に真っ直ぐ構えられるようになればレティクルを見失うことも少なくなるし、本来の性能をいかんなく発揮して正確な射撃が可能となる。

ただし慣れるまでには時間がかかるだろうし、もしかしたら自分の腕が無くてレティクルを見失っていると思い込んでいたら、実は電源を入れ忘れていたとか、バッテリーが切れていたということもあり得る。これから紹介するテクニックは、いかなる理由でレティクルが見えない状態でも、落ち着いて狙いを定め射撃するためのものだ。

 

AMPUTATION

リフレックスサイト のレティクルが見えないが瞬時に射撃が必要な場合は、基本的に リフレックスサイト のボディそのものを照準として使用する。ターゲットを正面で捉えた時であれば、 リフレックスサイト のフレーム上部を基準にターゲットの首に合わせることで、胴体への射撃が可能だ。絵的にターゲットの頭と胴体を分かつ形になるため「AMPUTATION(切断)」と呼ばれる手法で、ギロチンなどと揶揄される。

リフレックスサイト アンプテーション

Trijicon RMRタイプの リフレックスサイト のように角ばったフレームデザインであれば非常にわかりやすく狙いを定めやすいが、たとえDOCTERタイプやSROタイプであっても要はフレーム内で胴体を捉えれば良い話だ。

サバゲーでのシチュエーションで言えば、CQBや建物突入時など比較的至近距離、かつ相手の不意を突いた時に重宝する素早いターゲティングテクニックとなる。

 

CORNERING

読んで字のごとくコーナーから射撃する際に有効なのが「CORNERING(コーナリング)」だ。角やバリケードの向こう側を射撃する際、ハンドガンを正位置に構える余裕もない時に リフレックスサイト のフレームの角を照準として使用する。

ただし、ガスブロハンドガンにおいてはホップ回転の影響があるため近距離での使用に限られる。距離の長い撃ち合いではハンドガンを垂直に立ててしっかりとレティクルを見定めてから射撃し、CQBでコーナーのクリアリングをする際はCORNERINGを使うなど、場面に合わせて使いたいテクニックだ。

リフレックスサイト コーナリング

 

INTENTIONAL REFERENCE POINT

これは少しイレギュラーな方法ではあるが、いざという時に備えあらかじめ リフレックスサイト のフレーム中央にマーキングをしてしまうというものだ。レティクルのないレンズを漠然と見てしまうとただの枠にしか見えず「機能していないもの」と脳が捉え隙が生じるが、わかりやすくマーキングがしてあると「最悪その点を使って狙えばいい」と判断を切り替え、瞬間的に反応しやすくなる。テクニックと言うには少々荒っぽい手法だが、技術的なことは何もいらず気楽に試せる良いアイデアだ。

リフレックスサイト リファレンスポイント

 

バックアップ アイアンサイト

ハンドガンに限らず、アイアンサイトのことをバックアップサイトと呼ぶことがある。これはスコープやドットサイト( リフレックスサイト )など、光学照準器をメインサイトと捉えた際にアイアンサイトが予備として機能することになぞらえた呼称である。光学照準器は機器の故障や破損、バッテリー切れにより機能しなくなることがあるが、それに対しアイアンサイトは信頼性が高くバックアップ向きという訳だ。

ハンドガンに リフレックスサイト を載せているのにわざわざアイアンサイトを使用するというのはナンセンスに感じるかもしれないが、照準線の低いハンドガン用の リフレックスサイト ではアイアンサイトとの共用がしやすく、レティクルを見失った時にアイアンサイトを意識するとドットが見つけやすくなる。

また、 リフレックスサイト とアイアンサイトとの共用は一般的な手法でもあり、 リフレックスサイト のレンズ上にアイアンサイトが見える様背を高くするオプションが用意されていることも多い。このセッティングが実現できるかどうかは、ガスブロハンドガンの機種やオプションパーツ・サードパーティーパーツの有無に左右されるが、可能であれば活用したいテクニックである。

バックアップ アイアンサイト
※写真はわかりやすいよう角度を付けて撮っています。

 

番外編:チューブ式の登場やウェポンライトの活用

リフレックスサイト の活用というテーマからは少々外れるが、ハンドガンと リフレックスサイト の使いやすさを向上させる1つの方法として、最近ではオープンタイプの リフレックスサイト とほぼ同じサイズ感のチューブ式ドットサイトが登場している。2019年に登場したAimpoint ACROはハンドガンへの搭載も想定した小型軽量の リフレックスサイト となるが、密閉型のチューブ式となっているためサイトに依存した構え方でもレティクルを見失いにくい。

現在ではレプリカも存在しているため手に入れやすい リフレックスサイト ではあるが、マウントが専用形状となるため変換キットが必要となる点は注意が必要だ。

エイムポイント

また、ハンドガンで大まかに照準を付けたりレティクルを見つけやすくする方法として、ウェポンライトを併用することも有効だ。ハンドガン本体のレールやウェポンライトのマウント、それらの取付け状態がしっかりしていれば、弾道はウェポンライトの照射したサークルのほぼ中央を貫くはずだ。ターゲットをウェポンライトで照射し、光束のサークルの中央にターゲットを捉えれば大きく外すことはないし、レティクルを見失った時にも光束の中央に リフレックスサイト のレンズを置くようにすればレティクルを見つけやすい。

インドアや夜戦など使用できるシチュエーションは限られるが、ハンドガンと リフレックスサイト の扱いに慣れるまでのサポート的なテクニックとして覚えておくと良いだろう。

ウェポンライトで照準合わせ

フラッシュライトの活用

ウェポンライトの活用

 

最終的には リフレックスサイト はレティクルを使えるように鍛練すべし

ここまでで紹介したテクニックは、あくまでレティクルを見失った場合に咄嗟に使える「次の手」であることは改めて釘を刺しておきたい。実銃においては、セルフディフェンスでは1つの手法に依存してはいけないという教訓のもと、身を守るために取る緊急措置のテクニックだ。そしてこれらのテクニックもまた、うまく活用するにはトレーニングが必要となるだろう。

ハンドガンと リフレックスサイト の組み合わせはやはりレティクルで狙って撃った時にはじめて最大の効果を発揮する。ホルスターから抜いて狙うといった基本動作と最適な射撃フォームを身体で覚える鍛練は、続けてこそ身になるというものだ。ハンドガンでも長物と同じように リフレックスサイト を使いこなせるよう、是非練習してみて欲しい。

要点まとめ!

①リフレックスサイト を導入したからといってすぐ当たるようにはならない。

②はじめのうちはレティクルにこだわると瞬発的な射撃は難しい。使えるものをフル活用して狙いを付けるべし。

③ゆくゆくはレティクルを使って撃てるよう射撃フォームのトレーニングを続ける。

 
ガスブロハンドガンのエイミングツールとして、ベテランプレイヤー以外でも定着しつつあるピストル リフレックスサイト 。レプリカなどエアガン用製品であっても、アクセサリーとしてだけではなく実用的なレベルにまで進化している今、これを有効活用しない手はない。

今回はハンドガンで思ったような射撃ができないプレイヤー向けに記事を書き進めたが、既にアイアンサイトでサクサクヒットが取れるプレイヤーであれば、 リフレックスサイト の導入は効果てきめんだろう。

本記事で紹介したテクニックも参考にしながら、オプティクスレディと リフレックスサイト の魅力にどっぷりと浸って欲しい。

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撮影に使用したモデル:
Army Armament Staccato C2 ガスブロ ハンドガン
ACE1 ARMS Trijicon RMRタイプ ドットサイト
ACE1 ARMS STREAMLIGHT TLR-1HLタイプ LEDウェポンライト BK

※ハンドガンに搭載するオープンドットサイトが リフレックスサイト と表現されることが多いため本記事でもそのように記載しておりますが、本来 リフレックスサイト とドットサイトはほぼ同義として使われます。

※実銃テクニックについてはこちらの記事を参考にしております。
RECOIL web:Pistol Red Dots: What Happens When They Fail

 
 
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