フォアグリップの役割、有用性とは?

フォアグリップの役割、有用性とは?
フォアグリップの役割、有用性とは?
 

フォアグリップの役割、有用性とは?
その目的や現代のライフル事情に合わせた用途の変化など

エアガンのドレスアップや性能アップを目的として、フォアグリップを装着することは定番の外装カスタムの1つと言えるだろう。20mmピカティニーレールやM-LOK、Keymodの利用できるハンドガードのエアガンオーナーであれば、何かしらフロントの保持性を向上させるパーツを付けているユーザーは多いのではないだろうか。

 

誕生のきっかけはサブマシンガン

フォアグリップが広く一般的に使われるようになったのは、1930年代~1940年代にかけて主にサブマシンガンのために装着されたフォアグリップと言われている。短銃身で反動の強いサブマシンガンの反動を効果的に抑えるため、垂直方向に力を入れやすいフォアグリップで下に銃口を引いていた。さらに、当時はトンプソン短機関銃など銃身が剥き出しであったため、熱い銃身から手を遠ざける意味合いもあった。フォアグリップが誕生した当初は、ハンドリングの向上が主目的ではなかった。

 

アサルトライフルでのバーチカルフォアグリップの役割

サブマシンガンの運用上の理由で生まれたフォアグリップだが、1990年代になるとその役割はアサルトライフルでも使われ始めるようになる。アサルトライフルに20mmピカティニーレール付きのハンドガードを装着するのが特殊部隊の間で一般的になってくると、それにあわせてフロントに取り付けられるフラッシュライトやレーザーなどのアクセサリー類が非常に多くなった。結果的にハンドガードを正しく保持するためにはバーチカルフォアグリップが不可欠なものとなったのだ。

また、バースト、フルオート射撃も行うことが多いアサルトライフルに対して、サブマシンガンで使われていた時と同様熱を緩和する役割もあった。

 

従来の役割を離れ、コントロール性に特化してきた現代のフォアグリップ

銃の専門家から言わせると、本来銃身を保持する手はなるべく弾道に近い部分にあるべきだというのが結論のようだ。タクティカルトレーナーとして有名なクリス・コスタ氏が使用する射撃姿勢、俗にいう「コスタ撃ち」は本来は反動を抑え込むための姿勢であるが、一部この理論にも則している部分もあるだろう。しかし現代では、アクセサリー類を大量に付けているわけでもない民間シューターなどでもフォアグリップを付けているケースも多く、本来ならばその役割とは異なるフォアグリップを敢えてコントロール性のために使用するようになっている。

これはフォアグリップそのものが形状などを変え、ハンドガードをより自然な形で握りやすく補助してくれる製品が増えたことが理由となるだろう。元々はガングリップ形状やバーチカル(垂直)形状が主であったフォアグリップも、いまやショートタイプやハンドストップタイプなど様々な形状が存在する。
 
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バーチカルフォアグリップ
銃身に対し、垂直に下方に伸びたタイプの一般的な形状のフォアグリップ。グリップ全体を握りこむことで下方にかかる銃の重量を支えやすく、手首もひねられない自然な体勢となるため長時間の射撃姿勢を維持しやすいと言われている。
また、ショートタイプのものも近年流行しており、前述の使用方法の他、銃身と一緒に握りこみコントロール性を向上させる射撃姿勢を取りやすいものもある。後述するハンドストップのような使い方も近年広まっている。

アングルドフォアグリップ
その名の通り角度の付いたフォアグリップで、MAGPUL AFGに代表されるような三角形型をしているものが多い。
ハンドガードと一緒に握りこみ、銃の反動を抑え込むように保持しコントロール性を向上させるのが主な目的となる。

ハンドストップ
小型でハンドガードに突起を追加するものや、レールカバー形状のものに突起が付いていて手を引っかけられるようになっているもの。好みによって、手を身体に引き寄せるよう力を加えやすくしたり、逆に手を前方に突き出しやすいようにすることもできる。銃に対し前後方向の力を加えることによって射撃姿勢を安定させるためのハンドガードアクセサリー。

その他特殊なフォアグリップ
ライフルに後付けできるフォアグリップが一般的ではない銃には、ライフルのピストルグリップを別途用意・加工しフロント部分に取り付ける例も良く見られる。また、M4などではマガジンハウジングを握る構え方のために、フィンガーチャンネルの付いたマグウェルスリーブやハンドガード後端部に取り付けるグリップも存在する。

他にも、フォアグリップとバイポッドが一体型となったものやフラッシュライトと一体となったものなど、独自の進化を遂げた変種が多いのもフォアグリップの面白い点だ。

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