P90は、ベルギーのFN社が開発したPDWだ。上面のヘリカルマガジンと専用弾が特徴で、現在はサブマシンガンとも呼ばれる。この記事では、特徴とバリエーションを、2018年9月時点の情報で整理する。
P90について
P90の要点まとめ
- 専用の5.7x28mm弾を使う、ブルパップ式のPDW
- レシーバー上のヘリカルマガジンに、50発を収める
- コリメーターサイトを標準で内蔵する
- 下面から排莢するため、左右どちらの手でも撃ちやすい
- ペルーの日本大使公邸占拠事件で有名になった
FN P90は、ベルギーのFN社が開発したPDW。短機関銃の一種ともされる。人間工学に基づいた設計が行われている。P90は通常の短機関銃とは違い、既存の拳銃弾を使用せず、小型化されたライフル弾のような形状の専用弾薬を使用する新しい形態の火器として1980年代末に開発され、PDW(個人防衛火器)という分類で発表された。しかし、PDWというジャンル自体が浸透していないこともあり、現在ではメーカー自身もサブマシンガン(短機関銃)と呼んでいる。
Wikipediaによると、設計は1986年から進み、1990年に生産が始まった。そのため、原文の「1980年代末の開発」と、年代が合っている。
P90の特徴
最大の特徴は、レシーバーの上に装着されるヘリカルロードマガジンである。弾丸は横向きに複列装弾されているが、バネによって90度回転させることで本体薬室に送弾する。このため50発もの装弾数を持ちながら、かさばらないという利点がある。
これを実現するため、コンパクトさと貫通力を兼ね備えた、専用の5.7mmx28口11径弾が開発された。この弾は通常の拳銃弾とは異なる、ライフル弾を短小化したようなボトルネック形状をしており、サイズこそ拳銃弾並だが貫通力に優れ、150メートル先のボディアーマーを貫通する能力もあるとされる。また、弾丸の構造から人体など軟体に着弾した場合内部で弾頭が乱回転して運動エネルギーを対象内に放出され、貫通せずに周辺の組織を大きく破壊するためストッピングパワーに優れるとされる。目標内で弾丸が停止することにより、跳弾や貫通弾による人質など周囲への二次被害防止にも繋がり、CQBに適している。
専用弾は、5.7x28mmだ。また、弾倉は上面に載る50連の箱型だ。さらに、全長は約50.5cmで、銃身長は約26.4cmとコンパクトだ。なお、重量は資料で数値が異なるため、ここでは載せない。
さらに、下面から排莢するため薬莢が邪魔になりがちなブルパップの難点も解消され、射手の利き手を選ばず左右臨機応変にスイッチングすることが可能となっている。
サイトと関連銃
また、コリメーターサイト(ダットサイト)を標準で内蔵していることも大きな特徴である。しかし、用途上コンパクトさを重視しているため小型で視野角が狭く、とっさの照準が難しい場合もある。コリメーターサイトを廃止し、任意のスコープやレーザーサイト・フラッシュライト等を取り付け可能にした「P90TR」や「P90タクティカル」も存在する。
特殊部隊で併用されることを意識して、同種弾を使用する半自動式拳銃のFN ファイブ・セブンも開発されている。
なお、このファイブ・セブンは、P90と同じ弾を使う。そのため、特殊部隊では、2丁を組み合わせて運用する場面を想定している。
P90のバリエーション
一般的なP90のモデルはドットサイト標準装備だが、他にも主なバリエーションとして以下のものがあげられる。
P90スタンダード:基本形。コリメーターサイトを内蔵している。
P90TR:コリメーターサイトを無くし、かわりに短いピカティニー・レールを3本装備した。
P90タクティカル:TRのピカティニー・レールを改良した型。
PS90:セミオートオンリーの民間モデル。バレルが16インチに延長された。
軍用モデルのそれぞれに、可視光レーザーサイトを内蔵したLV型と、赤外線レーザーサイトを内蔵したLIR型が存在する。
| 型 | 特徴 |
|---|---|
| P90スタンダード | 基本形。コリメーターサイトを内蔵 |
| P90TR | サイトを無くし、短いピカティニー・レールを3本装備 |
| P90タクティカル | TRのレールを改良した型 |
| PS90 | セミオートのみの民間モデル。バレルは16インチ |
| LV型・LIR型 | 可視光レーザーを内蔵したLVと、赤外線レーザーを内蔵したLIR |
日本で有名になった背景
在ペルー日本大使公邸占拠事件において、ペルー軍突入部隊の一部がこの銃を使用した。これは、FN社から宣伝用に無償提供された物とも言われている。この事件の中継の際に本銃が映り、有名となった。
PDW FN P90は特徴的な形状から多くのゲームやアニメにも登場しており、近年ではアニメキャラの使用していた全体がピンク一色となったモデルも複数メーカーから発売されている。
ペルー軍の特殊部隊が、1997年の突入作戦でこの銃を使った。そのため、日本でも、映像を通して広く知られた。
P90に関するよくある質問(Q&A)
Q. P90とはどんな銃ですか?
ベルギーのFN社が開発したPDWだ。ただし、現在は、メーカー自身もサブマシンガンと呼んでいる。
Q. 専用弾の特徴は?
5.7x28mmのボトルネック形状の弾だ。また、150メートル先のボディアーマーを貫通できるとされている。
Q. 装弾数は何発ですか?
50発だ。上面のヘリカルマガジンが、横向きの弾丸を90度回転させて、薬室へ送弾する。
Q. マガジンが上にあるのはなぜですか?
コンパクトさを保つためだ。そのため、50発もの弾を収めても、全体がかさばらない。
Q. サイトはどんなものですか?
コリメーターサイトを、標準で内蔵している。ただし、小型のため、視野角は狭い。
Q. P90は左利きでも使えますか?
使える。下面から排莢するため、薬莢が邪魔にならず、左右どちらの手でも構えられる。
Q. PS90とは何ですか?
セミオートのみの民間モデルだ。また、民間向けの規制に合わせて、バレルが16インチに延長されている。
Q. エアガンはありますか?
ある。そのため、記事内のリンクから、関連商品を探してみてほしい。











