FETとは・・・。

FETとは・・・。
FETとは・・・。
 

FETについて


今回はFETのお話を少々・・・。

「FETってどういったパーツ?」「本当に効果はあるの?」などFETへのご質問も数多く寄せられています。
それだけ皆さんの関心も高く、エアガンメーカーによっては標準装備になっていたりとFET自体がメジャーな存在になってきております。
そこで今日はFET導入のメリット、デメリット、構造などについてご説明させて頂きます。

「FET」とはField Effect Transistorの略称です。
メリットとしましてこのFETを組込む事でスイッチ接点を保護し大幅に寿命を延ばします。
またトリガーレスポンスの向上効果もございます。

ORGAで取り扱いをしているNEOX製FETです。
1石仕様ですので2石仕様より小さいスペースに設置可能で270v耐圧の為安心してお使い頂けます。
ORGAでの組込み事例も多く安定した商品でお勧め出来るFETです。



メリットとしては今お話した通りですがデメリットの事もお話させて頂きます。
まずは組込みには高い知識が必要となります。
具体的にはスイッチ部からの配線敷き直しなどの知識、技量が必要となります。
あとは本体基盤の設置スペースが必要となり、製品のコストも高額となります。
それと何と言っても最大のデメリットが電気回路の為破損する確率が他のパーツに比べ高いと言う事です。

そこで破損しやすい条件を下記に挙げてみました。
・電圧の低いバッテリーや充電が切れかけたバッテリーを使用し続けた場合。
・FETの許容を超えた電圧での使用や駆動に大きな負荷が掛かっている(ギアなどがロックしている状態で通電し続けた等)場合。
・バッテリーの+-を逆に繋いだ場合。
・長時間FULLで駆動させた場合。
上記の理由により回路が破損しますとトリガーを引かない状態でもFULL駆動(暴走)をする事がございます。
など非常に大きなメリットがある反面デメリットもある事をお判り頂けましたでしょうか。

次にFETのスイッチ接点保護のしくみについてご説明させて頂きます。
イメージ図を使って説明させて頂きます。
通常の電動ガンはバッテリーからの電気が全てスイッチ接点を通ってモーターに流れます。
普段はスイッチに因って切断されている電気がトリガーを引く事で物理的に通電されます。



FETを組込んだ場合はバッテリーからの電気がFETを通ってモーターに流れます。
要するにバッテリーとモーターは直結状態にありFETの回路に因って通電するか切断するか指示を出します。
スイッチはFETの回路のON・OFFさせる為の信号用となります。



ではなぜスイッチの寿命が長くなのか・・・。
通常の電動ガンではバッテリーから流れる全ての電気がスイッチ接点を通ります。
大きな電流が流れるスイッチ接点は端子が接触する瞬間や離れる瞬間にスパークが発生します。


このスパークが原因でスイッチ接点端子が少しづつ溶解し最後には接触しなくなり通電しなくなります。
これに対しFETの場合は信号用としてスイッチを使うので微弱な電流しか流れずスイッチの溶解が起きにくくなります。
これがFETを組み込んだ場合のスイッチ寿命が延びるしくみです。

そしてトリガーレスポンスが向上するしくみについて下記の通りです。
通常の電動ガンではバッテリーから流れる電気はスイッチ接点の接触し始めはスパークの為にロス発生したり接触面積が小さい為に十分な電圧が流れにくい環境にあります。
これに対しFETは電流のON/OFFは回路で管理される為最初から粗ロスがほとんど無く電気が流れる為モーターの立ち上がりスピード早くなりトリガーレスポンスも向上します。
弱いスプリングでの体感はあまり出来ないかもしれませんが強いスプリングの場合は顕著に差が体感出来ます。

この様に仕組みやメリット・デメリットを把握した上でFETを組込むかSBDやハイトルクモーターを使用する等他の方法でチューンを行うか判断材料にして頂ければと思います。