EMG Staccato C2 ガスブロ ハンドガン レビュー

EMG Staccato C2 ガスブロ ハンドガン レビュー
EMG Staccato C2 ガスブロ ハンドガン レビュー
 

EMG Staccato C2 ガスブロハンドガン:DUTYピストルの決定版、その再現度やいかに

2023年12月に発売となったEMG Staccato C2 2011 VIP Grip ガスブロ ハンドガン。エアソフト製品としてはARMY ARMAMENTよりわずかに後発となるが、EMG製品はStaccato社の正式ライセンスを取得するなど性能やクオリティの面で更に期待の持てるガスブロハンドガンとして注目を集めた。

実際、商品が手元に届いた時にスタッフの間から「おおっ!」と感嘆の声が上がったのは言うまでもない。一目見ただけでその完成度の高さが伝わるほど、本体やマガジンの外装からパッケージに至るまで素晴らしい仕上がりだったのだ。

初回ロットは僅かな入荷数に留まったこともあり、製品レビューをする間もなくすぐに完売。今回セカンドロットが再入荷となったため、商品ページだけでは書き切れなかったEMG Staccato C2 ガスブロの魅力についてご紹介していきたいと思う。

EMG Staccato C2

 

EMG Staccato C2 概要

所感

先述の通り、 Staccato 2011ガスブロシリーズはARMY ARMAMENTからも発売されている。ARMY製品と言えば、重量級のスライドであってもスムーズなブローバックで迫力のあるリコイルを楽しめるメーカーではあるが、各部のエッジの立ち方や表面処理・刻印など外観の面で他メーカーの後れを取っている感は否めない。それでも Staccato 2011シリーズでは力の入れ方がこれまでとは異なり、動作の良さ同様外装も非常に高い仕上がりを見せていた。しかし、Staccato正式ライセンスのEMG Staccato 2011シリーズは、そのARMY製品を外装クオリティで凌駕している。

StaccatoC2にオプティスとライトを搭載

EMG スタッカートC2
※ドットサイトとウェポンライトは別売りとなります。

CNC成型にて複雑なセレーションカットを再現したスライドは重量感があり、フレームとのガタが感じられないほどタイトに作られているがブローバックは非常にスムーズ。リコイルスプリングにもそこそこの硬さを感じるが、HFC134aガスでも室温22℃で不安を感じさせない実射性能を見せつけた。Staccato C2ではオプティカルマウントが付属し、Trijicon RMR規格のリフレックスサイトが搭載可能だが、実際にドットサイトを載せてもブローバックのキレには影響が見られなかった。

StaccatoC2 オプティクスレディ
※ドットサイトは別売りとなります。

ディテール

大型金属パーツの塗膜はマットブラックで仕上げられ、梨地のポリマーパーツととても良くマッチしている。セカンドロットではSTI(Strayer Tripp International)時代の刻印に変更されているが、実銃ではシリアルナンバーが入る部分のEMG刻印がなくなり、マイナス要素が排除されている。ハーフコック可能なハンマーやそこから覗くファイアリングピンがスプリングでライブ可動するなど、リアルさの再現には余念がない。細かいことを言えば実銃の仕様と異なる部分もあるが、全体的な外装や手に取った時のズッシリとした感覚は何にも代えがたいフィーリングである。
(※刻印については今後もロットにより変更となる可能性があります。)

StaccatoC2 刻印

StaccatoC2 刻印

StaccatoC2 ファイアリングピン
※ドットサイトとウェポンライトは別売りとなります。

Staccato C2はコンパクトなキャリーモデル(セルフディフェンス=防犯・護身のために携行するピストル)なだけあり、小型のウェポンライトSTREAMLIGHT TLR-7が良く似合う。オプティクスレディと併せ、アクセサリーを搭載することでカッコ良さが倍増するタクティカルな装いに心惹かれる諸兄も多いことだろう。

これは(当記事後半でも紹介するが)Staccato 2011の開発には元軍人や元LEオフィサーなどプロフェッショナルの意見が多分に盛り込まれている影響が大きいだろう。実用性を突き詰めた機能美はサバゲーでもシューティングマッチでも、大きな存在感と成果を示してくれることは間違いない。

StaccatoC2 ガスブロ
※ドットサイトとウェポンライトは別売りとなります。

また細かい箇所にはなるが、マガジンのフロアプレートの再現性も高いのが嬉しいポイントだ。Staccato 2011を象徴するテキサス州のシルエットに立体的なスターマークが施されるが、実銃同様「星」が少し飛び出すデザインまでしっかり再現されている。このスターマークはフロアプレートをずらすことで内側に押して取り外すことも可能で、ちょうどガス注入バルブの位置に穴が開く形になっている。ガス補充の度にフロアプレートを動かすのが面倒であれば外してしまうのも良いだろう。

ただ、折角ここまで再現された造形である。筆者としては「トイガンっぽさ」を感じさせないこのフロアプレートも堪能してもらいたいポイントの1つである。

StaccatoC2 マガジンフロアプレート
※ドットサイトは別売りとなります。

フィールドストリップして内部を見てみた

所感の項で触れた「スライドの重量感」だが、フィールドストリップをして少々驚いたことがある。それは、想像していたよりスライドが軽いということである。アルミ合金製のスライドは、恐らく亜鉛など比重の重い金属も含まれておりそれが「重さ」の再現に繋がっているが、EMG Staccato C2のスライドはそこまで重量アップされていないようだ。これがブローバックの良さに影響しているのは分かるが、それでは筆者が感じた重量感は何だったのか。

ハイキャパ系は東京マルイなど他メーカーも含めてフレームは金属製となる。さてはフレーム重量が重いのか?とも思ったのだが、テイクダウンされたフレーム及びグリップを手に取ると、これまた軽いのである。ここで気が付いたが、EMG Staccato C2 はかなり重量バランスを考えて設計されているということである。それぞれのパーツは単体ではまだまだ軽いと感じられる程度の僅かな重量増としているが、上下を組んだトータルでは重量増を感じさせる絶妙なアルミ合金の配合となっているようだ。また、マガジンも東京マルイの同型と比べて約30g増と、個々では感じにくい重量がトータルで生きてくるようになっているのだ。

スライドのガタの少なさも重量感に貢献していると言える。フレームにスライドを組んだ状態で振ってもカタカタしないタイトな作りはハンドガンに塊感を与え、オモチャ感を全く感じさせない。各パーツの設計と組付けが、非常に高いレベルで計算されていることが伺える。

見えない部分としては、1911系特有のアウターバレルのロッキングリセスがスライド内側にもしっかりと再現されていることに感銘を受けた。動作を優先しているためかショートリコイルはしないが、本来ガスブロには不要なこういった細かな演出が、コレクションアイテムとしても存在価値を高めている。

StaccatoC2 ロッキングリセス

内部パーツ

チャンバーやハンマーブロック周りは基本的に東京マルイ型の構成となっている。チャンバーパッキンはRの付いた突起だけが下りてくる形状で、ホップ強めにダイヤル調整してもノズル接合部が歪むこともない。ホップが良く効きそうな形だが、ホップの調整幅が少ないのと、突出量が大きいためホップ0にできないのが少々気になるところ。ロングレンジでの試射を行えていないため現時点では何とも言えないが、チャンバーパッキンのカスタムはハンドガンユーザーからすれば好みのパッキンに交換する人が多いし、是非実際に試射をして調整をしてみて欲しい。

StaccatoC2 ハンマーブロック

StaccatoC2 チャンバーパッキン

ノズル周りはオプティクスレディの兼ね合いもあり独自の形状である可能性が高い。しかし箱出しノーマルで充分なブローバックを見せるため、ここはカスタムの必要を感じない部分でもある。リターンスプリングやフローバルブの動きもすこぶる良好で好感が持てる。

StaccatoC2 ノズル

EMG Staccato C2 ガスブロハンドガン:仕様

    全長:192mm
 スライド長:163mm
    重量:本体 609g
       マガジン 354g
   装弾数:25+1発
パワーソース:HFC134aHFO1234ze
   付属品:リキッドチャージマガジン
       オプティクスマウント(RMR用、リアサイト移設可)
       ドットサイト固定ネジ
       ネジ止め剤
       ライセンスプレート

EMGはStaccato社のライセンス供与という形でセールス関係に携わっているが、製造には新進気鋭のエアソフトメーカー「Savia Airsoft」があたっている。EMGに認められた製作精度を見るに、おそらくは老舗メーカー出身のエンジニアが立ち上げたメーカーと思われる。

EMG Staccato C2 2011 VIP Grip ガスブロ ハンドガン 商品ページはコチラ!

撮影に使用したアクセサリー
SOTAC GEAR STREAMLIGHT TLR-7タイプ ウェポンライト BK
ACE1ARMS Trijicon RMRタイプ ドットサイト 1911用RBUマウント付

 

Staccato C2 とは?

1911年にアメリカ軍に制式採用されて以来、同国を象徴し敬愛の念すら持たれるハンドガン「M1911」。いまだに多くの根強いファンを持つM1911は、1986年にコルトのパテントが失効して以降も、様々なガンメーカーが製造・カスタムを行い続ける世界でも稀なハンドガンだが、大口径ゆえの弱点として装弾数が少ないというデメリットがある。その弱点を補うべく開発されたのがSTI2011シリーズである。

2011は1911と同じ仕組みを持ちながら、太いグリップによりマガジンをダブルカラム化し装弾数を増強。加えてフレームとグリップを別パーツとして分けることで高いカスタム性を有し、競技ピストルとして多くのシューターから支持を受けることになった。ハイキャパシティマガジンを有する1911は当時も既に存在はしていたが、フレームとグリップを別素材で組み合わせ、軽量化やモジュール性を実現した現在の形はSTI 2011が祖と言えるだろう。

東京マルイでもダブルカラムマガジンを擁するM1911系ガスブロモデルをハイキャパ シリーズとして複数リリースしているが、ハイキャパシティ・ガバメントの礎を築いた実銃メーカーこそSTI、現在のStaccatoなのである。

Staccato2011

当初、2011はダブルカラム化したマガジンの設計が悪くジャムが多発。信頼性という点では1911より劣っていたため軍用・法執行機関用として制式採用はされてこなかった。しかし、コンペティションモデルとして精度の高さというアドバンテージはあったため、会社に退役軍人や法執行機関の元オフィサーなどを引き入れ組織改編を行い、制式採用基準に必要な設計の見直しをはじめ、製造環境のアップグレードやセールス手法に至るまで徹底的に改善。2019年には連邦保安局、U.S. MARSHALの特殊部隊であるSOG(Special Operations Group)の制式採用を勝ち取っている。

現在では社名をSTIから製品名称のStaccatoに改め、2011はロサンゼルス警察SWATやテキサスレンジャーを筆頭に様々な法執行機関でも認定されており、精度・信頼性共に優れたハンドガンとして浸透している。

Staccato 2011

Staccato C2 はコンパクトモデルで、ホームディフェンスやコンシールド向けのキャリーピストルとして位置づけられており、法執行機関の使用するStaccato Pの弟分だ。精度とストッピングパワーを両立しつつリコイルを低減させた設計は民間人でも扱いやすく、ハイエンドなハンドガンとして安価なファクトリーメイドとは一線を画す存在である。

Staccato 2011

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