バレット・ファイアーアームズについて

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バレット・ファイアーアームズについて

バレット・ファイアーアームズ(Barrett Firearms)は、ロニー・バレット(Ronnie Barrett)によって1980年に創設されたアメリカの銃器メーカーで、M82A1アンチ・マテリアル・ライフル(対物狙撃銃)で有名。

バレット・ファイアーアームズの歴史

1982年にM82を開発するも、1989年にスウェーデン軍に納入するまで大きな販売契約を取り付けることができなかった。しかし高い破壊力と射程距離がアメリカ軍の注目を引き、湾岸戦争に投入された。

現在ではM82はアメリカを始めとして世界40カ国以上で運用される。M82A1の成功により、バレット・ファイアーアームズはM95、M99そしてM99-1といった.50口径ライフルを次々と開発していく。これらの派生型の作動方式はボルトアクションであり、セミオートで発射することができないが、M82と比べて民間人や政府機関にとっては手の出しやすい値段だった。

バレット・ファイアーアームズは現在大きなプロジェクトを二つ抱えている。一つ目が、6.8mmレミントンSPC弾を使用するAR-15/M16/M4用のM468(REC7)アッパーレシーバー(銃身と遊底のセット)の開発製造。この6.8mm弾は現在アメリカ軍を始めとした西側各国で使用されている5.56mm NATO弾よりも破壊力のある弾で、特殊部隊による試験運用においてその威力が評価されている。二つ目がXM109と呼ばれる大口径狙撃銃。これはバレットM82の12.7x99mm NATO弾を遥かに超えた破壊力を持つ25x59Bmm NATO弾を使用するモデルであり、特殊部隊に一部先行導入されている。M82と違い成形炸薬弾が使用可能で、一部の主力戦車でも主装甲以外なら貫通可能となっている。

バレットはまた弾丸の新規開発も行っており、米国で規制の厳しくなった.50BMG弾に変わって同弾を小型化した.416バレット弾を開発した。

バレット・ファイアーアームズの主な製品

・M82

大型セミオート式狙撃銃。軍事目的で開発されたため、兵士が一人で運用できる重量や操作性と火力の両立を目指して作られている。ヘリコプターや装甲車などにも損傷を与えられるよう、ブローニングM2重機関銃などで使われている。12.7mm弾を使用する。

・M90

重量の軽減を目指して開発された対物ライフル。コンクリートの壁を紙のように貫く威力を持つが発射煙が視界を遮り、素早い連続使用には向かない。

・M98B

バレット社の代表的.50口径ライフル「M82A1」は、速射性と反動抑制に優れたリコイルシステムを持っていたが、セミオートマチックゆえ命中精度は今ひとつ。そこで作られたのが、精密射撃を主眼としたM90をはじめとする.50口径のボルトアクション・ブルパップライフルのシリーズだった。しかし、そもそも重機関銃用の弾薬として作られた.50BMG弾は遠距離での弾道が不安定であると言われていた。そこで、.50BMGより有効射程こそ劣るが、遠距離での精密射撃に特化した.338 ラプアマグナム弾を採用したのがM98Bである。

・REC7

M468の名前で知られていたが、最近になってREC7(Reliably Enhanced Carbine/高信頼性強化カービン)の名前に変更された。銃自体の他にもアッパーレシーバー/バレルアセンブリにボルトグループ、マガジンのみの交換キットも販売されていて、M16/M4系ライフルの該当部分を交換する事でREC7へと換装する事ができる。