SIG552は、スイスのSIG社が開発した特殊部隊向けのアサルトライフルだ。この記事は、ICS製SIG552電動ガンのMagnusチューンの記録だ。分解からバレルとHOPの調整までを、順に解説している。
SIG552のMagnusチューンの要点まとめ
- ICS製SIG552は、ミドルタイプのモーターを搭載する
- メカボックスはVer.3タイプだが、セレクター周りは専用品
- ギア、シリンダー、ピストン、スプリング、モーターを一新する
- ロングモーターをミドル化して、11.1V仕様で組む
- 初速はインナーバレルの長さで調整する
| 部位 | 使用したパーツ |
|---|---|
| 軸受け | ORGA SUS420 7mm軸受け |
| ギア | J-Armament製18:1強化ギア、セクターチップ |
| シリンダー | MagnusシリンダーセットVer2~Ver6 |
| ピストン | J-Armament製14歯メタルTeethピストン |
| スプリング | ORGA MAGNUSスプリング 従来電動ガン用 |
| モーター | 東京マルイEG1000モーター ロングタイプ、SBD |
| バレルとHOP | Magnusバレル、ORGA DIMENSION フラットHOP |
ICS SIG552 Magnusチューン

今回はICS SIG552 Magnusチューンのご紹介です。
実銃としてのSIG SG552は、スイスのSIG社(現スイス・アームズ社)により開発された特殊部隊向けアサルトライフルです。
SIG SG550のコマンドカービンバージョンSIG SG551をさらにコンパクトにしたもので、ハンドガードと銃身が短くなっているタイプです。
室内近接戦闘(CQB)などの超短距離戦での場合はストックを折りたたんだ状態でも発射が可能で、銃全体を約3/5程度までコンパクトにすることができるのも特徴の一つです。
このモデルは、世界中の軍隊や警察の特殊部隊などの法執行機関によって使用されています。
SIG552は、SIG SG550系の小型版だ。口径は5.56×45mm NATOになる。ハンドガードと銃身を短くして、取り回しを良くしている。
そのため、車両や建物の中でも扱いやすい。一方で、電動ガンのSIG552は、専用の構造が多い。分解の前に、各パーツの位置を確認したい。
ハンドガードの取り外し

それでは作業を始めます。
ハンドガードのロックピンを抜きます。

ハンドガード下部を後方にスライドさせると上部が上に外せハンドガードが取り外せます。
ロックピンは、小さな部品なので、なくさないように保管したい。また、ハンドガードを外す前に、全体の傷や汚れを確認しておくと安心だ。
ストックの取り外し

次にストックを外します。
左側セレクターレバー後方にあるストック固定ネジをを外します。
外したネジは、場所ごとに小皿へ分けて保管したい。例えば、左右のストック固定ネジは、長さが同じとは限らない。そのため、組むときの目印にもなる。
SIG552のグリップとモーターの取り外し

グリップエンドを外しモーターを外す前に配線の通し方を確認します。
プラス、マイナス配線がそれぞれモーターの前と後ろから立ち上がっています。
組上げるときは同じように配線を通してください。
配線の通し方を撮影しておくと、組み上げが速い。通し方を間違えると、グリップエンドが浮いたり、配線を挟んだりしやすい。さらに、被覆を傷めると、ショートの原因になる。

モーターはミドルタイプです。
グリップ内部のネジを外してグリップ自体も外します。
ミドルタイプのモーターは、ロングタイプよりも全長が短い。そのため、モーターを交換するときは、サイズの確認が欠かせない。
アッパーレシーバーの取り外し

ストックを後方に引き抜くとストックが取り外せます。
同時にアッパーレシーバーは前にスライドできます。
ストックを引き抜くと、アッパーレシーバーも動くようになる。そのため、力を入れすぎず、少しずつ外したい。
SIG552のセレクターレバーとメカボックスの取り出し

次に左右のセレクターレバーのイモネジを緩めてセレクターレバーを取り外します。

セレクターレバーの下側に基部パーツがあるのでこれも細いプラスドライバーで左右とも取り外します。
基部パーツのネジは小さく、なめやすい。そのため、先の細いドライバーを、ネジに合わせて使いたい。

これでメカボックスが取り出せます。
メカボックスはVer.3タイプですがセレクタープレート、セレクターギアなどはこの機種専用です。
扇型のセレクターギアとアンビ用連結ギアの位置関係は組み上げる時に重要となるので印がある事を覚えておきましょう。
専用のセレクターギアは、位置が合わないと、動作が不安定になる。そのため、印の位置は、写真に残しておくと安心だ。

左側のセレクターギアは物理的にトリガーを引けなくするセィフティー機能も備えています。
これもアンビ用連結ギアと位置合わせ用の印があるのでチェックです。
セーフティー機能は、安全位置でトリガーを引けなくする仕組みだ。そのため、組み込み後は、必ず動作を確認したい。
メカボックスの分解と洗浄

メカボックスを開けました。
内部は標準的なVer.3タイプのパーツ構成です。
各パーツを取り外し洗浄します。
洗浄では、古いグリスや汚れを、きれいに落としたい。さらに、パーツの摩耗や欠けも、このタイミングで確認できる。
軸受けの組み込み

洗浄が終わったら軸受けを組込みます。
使用するのはORGA SUS420 7mm軸受けです。
軸受けの固定方法をYouTubeで動画をUPしておりますので軸受けの固定!電動ガンの分解やカスタムで必須の軸受け設置を解説!をご覧ください。
軸受けは、メカボックスの穴に奥まで水平に押し込み、接着する。斜めに入ると、ギアが傾き、回転が重くなる。そのため、穴の清掃は丁寧に行いたい。
SIG552にMagnusシリンダーを組み込む

軸上の接着剤が固まるまでの間にシリンダー周りを組み上げていきます。
シリンダ-は飛距離アップ効果のあるボアアップタイプのMagnusシリンダーセットVer2~Ver6を組込ます。
シリンダーヘッドの詳しい組込み方法はブログに掲載しておりますのでオルガ Magnusシリンダー組込方法についてをご覧ください。
ボアアップシリンダーは、内径を広げて空気の量を増やしたタイプだ。弾道の安定や飛距離アップを狙える。ただし、パワーアップ目的の改造は、法規に注意が必要だ。
ピストンの選び方

ピストンも耐久性向上の為にJ-Armament製14歯メタルTeethピストンを使用します。
ハイレートスプリングにはメタルTeethピストンの組み合わせがベストです。
弱いレートのスプリングではさほど負担が掛からないのでプラTeethのピストンでも大丈夫ですが、
高いレートのスプリングを使用する場合は耐久性のあるメタルTeethのピストンを使用しましょう。
このピストンは耐久性とコストパフォーマンスに優れ、14歯となっておりますので、
通常のサイクルでもハイサイクルでも使用が出来ます。
ピストンを交換した際はメカボ内でピストンが負荷なく動くか確認が必要です。
メタルTeethピストンは、強いスプリングを使うときに、歯の摩耗を抑えやすい。さらに、組み込み前に、ピストンの動きを確認したい。
シリンダー周りのグリスアップ

シリンダー内とノズルの内側にグリスを薄く塗り伸ばし、シリンダー周りを組み上げます。
グリスアップは、指でシリンダー内に薄く塗り延ばします。
その際ノズルの先端を指で押さえピストンを前後させて気密漏れがないかチェックします。
気密が漏れると、初速が安定しにくくなる。そのため、ピストンを前後させて、空気の抜けがないかを確かめたい。
SIG552の強化ギアとセクターチップ

軸受けの接着剤が固まったらギアの組込みです。
ギアはJ-Armament製18:1強化ギアと給弾不良対策としてセクターチップを使用します。
このギアの材質はスチール製で耐久性があり、精度も良くコストパフォーマンスに優れたパーツです。
ギア比が小さいほど連射速度が上がり、大きいほどトルクを重視した設定になる。今回の18:1は、扱いやすい標準的な比率だ。さらに、セクターチップは、給弾不良の対策に役立つ。
SIG552のシム調整とギアのグリスアップ

シム調整を行います。
シム調整のコツもYouTubeにて動画をUPしておりますのでシム調整!電動ガンのカスタムやメンテで必須のシム調整を解説!をご覧ください。
シム調整が終わったらギアのグリスアップを行います。
少量をギアの歯や軸部分に塗布し筆などで薄く塗り延ばして下さい。
グリスは、塗りすぎないことが大切だ。余分なグリスは、回転抵抗を増やす。そのため、筆で薄く塗り延ばすのが基本になる。
潤滑とスプリングの組み込み

メカボ内の外したパーツを組んで、ギア周りとシリンダー周りも組込ます。
ピストンレール、タペットプレート周りなど摩擦が発生する部分には必ず潤滑材を塗りましょう。
潤滑は、動く部分に薄く塗れば十分だ。ただし、塗りすぎは、動作不良につながる。そのため、はみ出た分は、拭き取っておきたい。
スプリングはORGA MAGNUSスプリング 従来電動ガン用を組込みメカボックスを閉じます。
アンビ機構用ギアなども組込みます。
SIG552のモーターとSBDの組み込み

次にモーターを交換します。
今回は11.1v仕様なので使用するは東京マルイEG1000モーター ロングタイプです。
SIG552はミドルモーターなのでロングモーターをミドル化加工を行います。
ロングモーターは、そのままだとグリップ内に収まらない。そのため、ミドル化の加工が必要になる。加工は慎重に行い、自信がなければ専門店に任せたい。

ミドル化加工方法は以前にブログにてご紹介しておりますのでロングモーターのショート・ミドル化加工をご覧下さい。
SBDもスイッチ接点保護の為に組込みます。
SBDは、モーターの逆起電力を吸収する部品だ。そのため、スイッチの接点を保護できる。さらに、トリガーレスポンスの維持にも役立つ。

メカボックスをロアレシーバーに組込みセレクターレバーやグリップ、ストックなどを組込んでテストドライブです。
これでロア周りのチューンは終了です。
テストドライブでは、セレクターの切り替えとトリガーの動きも確認したい。また、異音が出る場合は、すぐに作業を止めて、原因を探したい。
SIG552のチャンバー周りのチューン

次にチャンバー周りのチューンです。
チャンバーを分解しインナーバレルとHOPアームを取り出します。

インナーバレルはMagnusチューンの定番Magnusバレルを使用します。
ワイドボアのバレルは内壁にBB弾が当たり回転を乱す事を最小限に抑え、それにより弾道が安定します。
またORGA製インナーバレル全てチャンバーパッキンを回転させて装着できる様にサイドにも溝が掘ってあるので面HOP仕様も楽に行います。
インナーバレルは、長ければ良いわけではない。シリンダー容量とのバランスが大切だ。さらに、ワイドボアは、BB弾が内壁に当たりにくく、弾道が安定しやすい。
HOPラバーの取り付けと固定

HOPラバーはORGA DIMENSION フラットHOPを使用します。
多くのチャンバーにカット無しで使用出来るので簡単に組み込む事が出来ますが、念の為バレルを組まずにHOPだけチャンバーに組込み開口部に当たらずにスムーズにHOPが降りるかチェックして下さい。
こちらも弾道を安定させる必須パーツとなります。
通常のHOPはBB弾が通過する際に点でHOPを掛けますがこれに対し面HOPは線でHOPを掛けるのでBB弾の回転数が安定します。
DIMENSIONフラットHOPは必ずHOPアームに接着しましょう。
接着をしないと使用している間にずれてしまう事があるので接着は必須です。
HOPラバーは、HOPアームに接着して固定する。接着剤は、はみ出さない量にとどめたい。また、固まるまでは、動かさずに置いておきたい。
初速調整と試射
チャンバーにインナーバレルとHOPを組込み、ノズルが入る部分から覗き込みHOPを下してきてHOPが水平に降りてきてるかチェックして下さい。
フロント周りをアッパーに組み込んでロアと組み上げ初速の調整を行います。
初速の調整はインナーバレル長で行い、基本的にはインナーバレルが短いと初速は低く、長いと高くなります。
初速は、国内の基準である0.989J未満に収める必要がある。そのため、調整後は必ず弾速計で確認したい。取り付けは自己責任か、専門店での作業をすすめる。
初速調整が終わったら室内での作業は終了となります。
ロングレンジでの試射を行い弾道や飛距離のチェックをし作業は完了となります。
SIG552のMagnusチューンに関するよくある質問(Q&A)
Q. SIG552とは、どんな銃ですか?
スイスのSIG社が開発した、特殊部隊向けのアサルトライフルだ。また、SG551をさらにコンパクトにしたモデルだ。
Q. ICS製SIG552のメカボックスは何タイプですか?
Ver.3タイプだが、セレクタープレートやセレクターギアは専用品だ。そのため、パーツ選びには注意したい。
Q. ギアは何を使いましたか?
J-Armament製の18:1強化ギアだ。さらに、給弾不良の対策としてセクターチップを使った。
Q. ピストンは何を使いましたか?
J-Armament製の14歯メタルTeethピストンだ。そのため、強いスプリングにも対応しやすい。
Q. モーターはそのまま使えますか?
SIG552はミドルモーターなので、ロングモーターは加工が必要だ。そのため、自信がなければ専門店に任せたい。
Q. HOPラバーは何を使いましたか?
ORGA DIMENSIONのフラットHOPだ。また、必ずHOPアームに接着して使いたい。
Q. 初速はどうやって調整しますか?
インナーバレルの長さで調整する。また、バレルが短いと初速は低く、長いと高くなる。
Q. 初速の上限はありますか?
国内では0.989J未満が基準だ。そのため、調整後は弾速計で確認したい。










