PALSとは?柔軟な装備が可能となった画期的システム

PALSとは?柔軟な装備が可能となった画期的システム
PALSとは?柔軟な装備が可能となった画期的システム
 

ウェビング規格のPALS(MOLLE)は、米軍が導入した、装備の取り付けシステムです。この記事では、仕組みと歴史、広がりを整理します。

PALSとは?MOLLEとは?米軍が開発した現代装備の標準的システムについて

ウェビング規格PALSの要点まとめ

  • PALSは、ポーチ類を組み合わせるための、米軍の装備取り付けシステム
  • 日本では、MOLLEという名称の方がなじみ深い
  • 1インチ幅のナイロンウェビングを、1.5インチ間隔で縫い付けた構造
  • 1997年に米軍が導入し、それまでの装備の常識を一変させた
  • 現在は、各国の軍隊や法執行機関、民間のバッグにも広がっている

ウェビング規格PALSとMOLLEの意味

サバゲーマーやミリタリー好きなら今や当たり前に知っている、モジュラープラットフォーム及びアクセサリーポーチ類を組み合わせるPALS(パルス)。PALSとはPouch Attachment Ladder Systemの略で、日本ではMOLLE(MOdular Lightweight Load-carrying Equipment)と言う名称の方がなじみ深いかもしれない。

項目 内容
略称 PALS(パルス)
正式名称 Pouch Attachment Ladder System
日本での呼び方 MOLLE(モール)という名称が、なじみ深い
MOLLEの正式名称 MOdular Lightweight Load-carrying Equipment

 

ウェビング規格の仕組みと導入

この装備システムは、ナイロンウェビングと呼ばれる1インチ幅の帯が、1.5インチ間隔の縫い目で規則正しく縫い付けられたプラットフォームに対し、様々なアクセサリーポーチ類を好きな位置にズレることのないようしっかりと取り付けられるようにしたもので、1997年に米軍によって導入された画期的なもので、それまでの装備の常識を一変させた。

項目 内容
ウェビングの幅 1インチ幅のナイロンの帯
縫い目の間隔 1.5インチ間隔で、規則正しく縫い付ける
取り付け アクセサリーポーチ類を、好きな位置に、ズレずに固定
導入 1997年に、米軍が導入

ウェビング規格の強みは、ポーチを好きな位置に付けられる点です。そのため、装備の常識を一変させた画期的な仕組みと言えます。

 
ウェビングにポーチを並べて取り付けた、チェストリグの装備例
 

ウェビング導入前の装備事情

PALS(MOLLE)が開発されるまで、マガジンポーチやラジオポーチ、グレネードポーチなどは固定された位置で作られていたチェストリグやベストを使用するか、ALICEと呼ばれるサスペンダー型のプラットフォームを使用するしかなかった。これらは多少のアレンジはできるものの、使う兵士の体形や個人による使い勝手の良さなどに細かく合わせることが難しかった。
そのため装備を使用する兵種によって装備の種類を製作・対応させなければならなかった。

項目 導入前 導入後
ポーチの位置 固定された位置 好きな位置に取り付けられる
使える装備 専用のチェストリグやベスト、ALICE 共通のプラットフォーム
装備の製作 兵種ごとに、種類を製作・対応 兵士や部隊の特徴に合わせて、柔軟に変更

 

ウェビング導入後の装備の変化

PALS(MOLLE)が導入されてからは様々なポーチ類などがモジュール化され、使用する兵士や部隊の特徴に合わせ必要なものを最適な位置に取り付けることが可能となり、装備の自由度の幅が各段に広がった。どんな兵種であっても共通のプラットフォームを用意し、兵士の扱いやすいようにポーチの配置などを柔軟に変更できるようになったのだ。

ポーチの配置を変えられると、兵士ごとの体形や使い勝手に合わせられます。つまり、装備の自由度が各段に広がりました。

 
ウェビングにストラップを交互に通して固定している様子の拡大
PALSウェビングを交互にストラップが通って固定されている。
 

プラットフォームとなるものは?

米軍での導入から20年以上が経ち、ポーチ類を取り付けるベースとなるプラットフォームは様々な形に展開している。
導入当初からあったものはチェストリグ・ベスト類、ボディーアーマー、バックパックなどであったが、現在では太ももに装着できるものやベルトパッド、中にはガンベルトそのものにハーフインチのウェビングが縫い付けられコンパクト化したベルトも存在する。また、ポーチの表面にもウェビングを配し、ポーチの重ね付けなどができるものもある。

時期 プラットフォームの例
導入当初 チェストリグ・ベスト類、ボディーアーマー、バックパック
現在 太ももに装着できるもの、ベルトパッド
コンパクト化 ハーフインチのウェビングを縫い付けたガンベルト
ポーチ側 ポーチの表面にもウェビングを配し、重ね付けが可能

 
太ももに装着した、ウェビング付きのレッグパネルとポーチ
 

ウェビングに代わるレーザーカット製品

最近ではPALSウェビングに変わり、厚めのナイロン生地をレーザーカットする製品も出てきているが、基本的な仕組みはMOLLEそのものである。

レーザーカットの製品でも、基本的な仕組みはMOLLEそのものです。そのため、使い方は、従来のポーチと変わりません。

 
ウェビング規格通りに、レーザーカットされたプレートキャリア
PALS規格通りにレーザーカットで作られたプレートキャリア
 
サバゲーでもプレートキャリア(ボディーアーマー)やチェストリグ、ベルトパッドを活用してマガジンや特小無線を装備したり、実在の部隊の装備をそのまま再現してコスプレを楽しむサバゲーマーも一般化しており、ごくごく当たり前の装備システムとして認識されている。

サバゲーでも、マガジンや特小無線を装備する際に役立ちます。そのため、部隊装備を再現する楽しみ方も、一般的になりました。

 

今や取り付けられないものはない?!様々な装備品の「当たり前」となったPALS

先述の通り、ポーチ類を自由に配置するためのPALS(MOLLE)だが、その画期的システムにより装備を製造販売する様々なメーカーがPALS(MOLLE)に対応するポーチ以外の様々なアクセサリー類を開発している。
ポリマー製のハンドガンホルスターで有名なBLACKHAWKはウェビングを利用してホルスターを取り付けられるアタッチメントを開発している。その他ナイフシースやターニケットの固定バンドなど、戦闘やサバイバルに必要なものは基本的に何でも取り付けられる。本来はPALS(MOLLE)に対応していないアクセサリーでも取り付けができるような、MALICEクリップのようなアダプターも多数存在する。
またウェビング自体を活用し、無線機のアンテナやケーブル類を通したり結束バンドやサイリウムを固定したりなど、様々な活用の仕方がある。

対象 内容
BLACKHAWK ウェビングを利用して、ホルスターを取り付けるアタッチメントを開発
ナイフシース ウェビングに取り付け可能
ターニケット 固定バンドで取り付け可能
MALICEクリップ PALS(MOLLE)非対応のアクセサリーも取り付け可能
ウェビング自体の活用 無線機のアンテナやケーブル類、結束バンド、サイリウムを固定

 
ウェビングに取り付けた、ハンドガン用ホルスター
 

世界中で利用されるPALS

元々は米軍ネイティック兵士センターにて開発された装備取り付けシステムのPALS(MOLLE)だが、その自由度の高さから今では様々な国の軍隊でも標準化されており、西側諸国やアメリカと繋がりの強い国、最近ではロシアでもPALS規格の装備が普及し始めている。
軍隊だけに留まらず、法執行機関やレスキューなどの装備としてもその有用性が認められており、PALS(MOLLE)を使用したベストなどがよく見受けられる。また、民間での一般的な用途でも注目されはじめ、元々兵隊用バックパックとして開発されたものを一般人の普段使い用のリュックとしてアレンジして販売するなど、カバン・バッグ類に活用される例も多い。
PALS(MOLLE)は軍隊や官民問わず、とにかく活躍の幅が多いのが特徴だ。

利用先 内容
軍隊 西側諸国、アメリカと繋がりの強い国、最近ではロシアでも普及
法執行機関・レスキュー PALS(MOLLE)を使用したベストが多い
民間 兵隊用バックパックを、普段使い用のリュックにアレンジして販売

 

ウェビング規格が今も使われる理由

ここ10年ほどのサバゲーブームにおいては、既に最初から当たり前の装備として普及していたPALS(MOLLE)であるが、ここまで一般的に普及しつつも、導入から20年以上経った今でもなお標準的なシステムとして使用され、PALS規格を仕様した装備類の開発がまだまだ続けられているという事実は、このPALS(MOLLE)がいかに現代を代表する発明であるかを物語っている。

導入から20年以上が経っても、標準的なシステムとして使われています。つまり、現代を代表する発明という評価も、納得できます。

 
PALS/MOLLE対応装備などはこちら
プラットフォーム A-TWO製品一覧はこちら
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ウェビング規格PALSに関するよくある質問(Q&A)

Q. PALSとは何ですか?

Pouch Attachment Ladder Systemの略です。また、日本では、MOLLEという名称の方がなじみ深いです。

Q. ウェビングとは何ですか?

1インチ幅のナイロンの帯です。そのため、1.5インチ間隔で縫い付けて、プラットフォームを作ります。

Q. PALSは、いつ導入されましたか?

1997年に、米軍が導入しました。つまり、20年以上、標準的に使われているシステムです。

Q. PALS導入前は、どんな装備でしたか?

固定された位置のチェストリグやベストを使いました。また、ALICEを使うしかありませんでした。

Q. ウェビング対応の装備には、何がありますか?

チェストリグやベスト類があります。また、ボディーアーマーやバックパック、ベルトパッドもあります。

Q. ポーチ以外も取り付けられますか?

取り付けられます。そのため、ホルスターやナイフシースも、ウェビングに付けられます。また、ターニケットの固定バンドも可能です。

Q. PALS非対応のアクセサリーは使えませんか?

MALICEクリップのようなアダプターを使えば、取り付けられます。そのため、非対応でも、問題ありません。

Q. ウェビング規格は、軍隊以外でも使われますか?

使われます。そのため、法執行機関やレスキュー、民間のリュックなど、幅広く活用されています。

Q. ウェビングに代わる製品はありますか?

あります。厚めのナイロン生地をレーザーカットした製品です。ただし、基本的な仕組みは、MOLLEと同じです。

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