ドラグノフ狙撃銃について

ドラグノフ狙撃銃について
ドラグノフ狙撃銃について
 

ドラグノフ狙撃銃は、ソ連が生んだセミオートの狙撃銃です。AKを土台にしながら、狙撃用に作り込まれた点が特徴です。この記事では、誕生の背景、構造、派生型を整理します。

ドラグノフ狙撃銃の要点

  • 開発者はエフゲニー・F・ドラグノフで、1963年に制式採用
  • 使用弾薬は7.62mm×54R
  • 外観はAKに近いが、構造は別物
  • 付属のPSO-1スコープは固定4倍
  • 派生型にSVDS、SVU、SVDK、タイガーなど

ドラグノフ狙撃銃の誕生

ドラグノフ狙撃銃とは、ソビエト連邦が開発したセミオート狙撃銃である。

ソ連軍が求めたのは、素早く多目標に対応できる銃です。そのため、小隊規模の選抜射手が使うセミオート銃として開発が進みました。

ソビエト連邦では、第二次世界大戦時の教訓や実戦での兵士の声から、実際の市街地や山岳地における戦闘は300~500mが中心である事を実感し、市街地においても素早く多目標を沈黙させ得る強度と信頼性のある小銃または狙撃銃を必要としていた。小銃としての安定性と高い生産性を併せ持つAK47に注目したエフゲニー・F・ドラグノフがAKの基本構造を参考に作り上げたのがドラグノフ狙撃銃である。1950年代ソ連軍指導層は、小隊規模での選抜射手と対応するセミオート狙撃銃が必要と考え、ドラグノフ設計の試作品であるSSV-58が1963年に制式採用された。

ベースになったのは、信頼性の高いAK47です。ただし、中身はAKと別設計の点が多くあります。例えば、作動方式やボルトストップ機能が違います。

 

日本でのドラグノフの所持

日本では民生向けモデルが猟銃(ライフル銃)として取得可能で、イズマッシュ社製の狩猟用モデルであるタイガーは所持許可の実績もある。用途は狩猟目的に限定されていて、弾倉の装填数を5発以内にする改造、ライフル銃取得に必要な資格(狩猟免許など)、適当な経歴を必要とする。

日本で話題になるのは、猟銃として扱われる民生モデルです。条件は、狩猟目的に限られます。ただし、手続きや許可は変わる可能性があるため、公的窓口で確認してください。

他の軍用狙撃銃をベースにした民間向けライフルも、日本では上記の条件が通れば所持は可能ではあるが、ほとんどが弾庫の脱着機能を備えたものであり、審査が通らずに所持できない場合が多い。

他の軍用狙撃銃がベースのライフルも、同じ条件を通る必要があります。例えば、弾倉の脱着ができる構造は、審査で通りにくいとされています。

 
土のうの陰で狙撃銃を構える兵士
 

ドラグノフ狙撃銃の特徴

外観や操作系はAKに近いが、構造的には異なる点が多い。作動はショートストローク・ガスピストンによるガスオペレーションで、ガスブロック後部にはガスレギュレーターも備えている。ボルトロッキングはAK同様のロータリー式だが、最終弾発射後にはボルトを後退位置に留めるという、AKに無いボルトストップ機能を備え、コッキングハンドルを一旦引くことでリリースする仕組みとなっている。使用弾薬は7.62mm×54Rとなっている。

ガスオペレーションの考え方は、AKに近いものです。ただし、ショートストロークのガスピストンを採るなど、構造は異なります。そのため、外観が似ていても別の銃として扱われます。

 

PSO-1スコープの役割

付属のPSO-1スコープは固定倍率4倍、ターゲットの身長から大まかな距離を測定する簡単なレンジファインダーと赤外線発光点を検出する機能が装備されている。赤外線を発光している対象がフィルターごしに輝いて見える仕組みで、IRイルミネーター付暗視装置を使用している敵を想定した装置であった。この装置は、赤外線発光以外はぼやけてしまううえ、比較的可視光に近い波長の赤外線にしかフィルターが反応しないという問題があったため赤外線探知装置を廃したPSO-1M2という派生型が後に作られた。

PSO-1は、固定4倍のスコープです。簡易レンジファインダーで、目標の身長から距離を測ります。また、赤外線を発する対象を、フィルター越しに見つける機能も備えていました。

 

軽さと反動のバランス

重量は前線で歩兵が運用することを前提としており、他の軍用狙撃銃と比べると非常に軽くて持ち運びに便利な設計となっているが、軽いため射撃時の反動を吸収できず制御が難しいとされる。後の近代化モデルでは、チークピースに回転オフセット機能が追加され、アイアンサイト使用時にはすばやく側面にずらすことが出来るようにされた。

軽さは、前線での持ち運びやすさにつながります。一方で、反動を吸収しにくく、制御が難しい面があります。そのため、近代化モデルではチークピースに改良が加えられました。

 

ドラグノフの生産と普及

1964年からイズマッシュ社によってライン生産される。ワルシャワ条約の関係で当時の東側国家を中心に多くの国で採用され、親ソ連の第三世界諸国にも多数供与された。

生産は1964年に始まり、東側諸国を中心に広がりました。さらに、親ソ連の国々にも多数が供与されています。

後に木製部分を黒塗りのポリマー素材としたものが標準仕様となり、特殊部隊用に透明素材を用いたものもある。イズマッシュ社からは反動の軽減などを図った近代化モデルが発売され、ロシア軍も採用したが、従来の設計のままでは精度を向上させることが難しいことから、1998年よりボルトアクション方式のSV-98 狙撃銃が製造されている。

その後、ロシア軍が近代化モデルを採用しました。ただし、精度向上に限界があり、1998年にSV-98が作られました。

 
丸太の上に置かれたドラグノフ狙撃銃
 

ドラグノフ狙撃銃の派生型

派生型は、折りたたみ銃床、ブルパップ化、大口径化などの方向に分かれます。例えば、SVDSは銃床を折りたためます。また、SVUはブルパップ化で全長を短くしています。

・SVDS:折りたたみ可能な銃床に変更したモデル
・SVU・SVU-A・SVU-AS:KBP社がSVDをブルパップ化し、全長を短縮したモデル。サプレッサーも着き、SVU-Aはフルオート機能を持つ。
・SVDM:イズマッシュ社による近代化モデル。
・SVDK(7.62mmモデルと弾庫の形が違う):イズマッシュ社による近代化モデル。9.3x64mm弾に対応
・タイガー:ロシアの民間モデル。主に猟銃として用いられる。.308ウィンチェスター弾を使用するモデルもラインナップされる。
・VS-121:イズマッシュ社がSVDをベースに開発したブルパップ狙撃銃。レシーバーはSVDのものを流用したタイプで、ハンドガードは4面ピカティニー・レールが搭載。

名称 特徴
SVDS 折りたたみ式の銃床を採用
SVU・SVU-A・SVU-AS KBP社のブルパップ化モデル。SVU-Aはフルオート機能付き
SVDM イズマッシュ社の近代化モデル
SVDK 9.3x64mm弾に対応する近代化モデル
タイガー ロシアの民間向けモデル。主に猟銃として使われる
VS-121 SVDをベースにしたブルパップ狙撃銃。4面ピカティニー・レール付き

表の内容は、本文の記載に基づきます。ただし、最新の仕様や販売状況は、各メーカーの公式情報で確認してください。

 
スコープ付きの狙撃銃を持つ兵士
 
 

ドラグノフに関するよくある質問(Q&A)

Q. ドラグノフ狙撃銃とは何ですか?

ソ連が開発したセミオートの狙撃銃です。小隊規模の選抜射手向けで、1963年に制式採用されました。

Q. 設計したのは誰ですか?

エフゲニー・F・ドラグノフです。AKの基本構造を参考に作り上げました。

Q. 使用する弾薬は何ですか?

7.62mm×54Rです。ただし、SVDKは9.3x64mm弾に対応します。

Q. ドラグノフとAKは何が違いますか?

外観や操作系は近いです。ただし、ショートストロークのガスピストンを使い、ボルトストップ機能もあります。

Q. PSO-1スコープの特徴は何ですか?

固定4倍で、簡易レンジファインダーと赤外線の検出機能を備えます。そのため、暗視装置を使う敵を想定した装置でした。

Q. PSO-1M2とは何ですか?

赤外線探知装置を廃した派生型です。フィルターが近い波長の赤外線にしか反応しない問題があったためです。

Q. 派生型にはどんなモデルがありますか?

SVDS、SVU、SVDM、SVDK、タイガー、VS-121などがあります。折りたたみ銃床やブルパップ化など、方向はさまざまです。

Q. 日本で所持できますか?

民生モデルは、猟銃として取得できる場合があります。ただし、狩猟目的に限られ、5発以内への改造や資格が必要です。

Q. SV-98とはどんな銃ですか?

1998年から製造されているボルトアクション方式の狙撃銃です。従来設計では精度向上が難しかったためです。

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