6.5mmクリードモアは精密射撃のスタンダードとなるのか

6.5mmクリードモアは精密射撃のスタンダードとなるのか
6.5mmクリードモアは精密射撃のスタンダードとなるのか
 

6.5mmクリードモアは精密射撃のスタンダードとなるのか

アメリカ海軍がセミオートスナイパーライフル及びDMRにおいて6.5mmクリードモア(6.5CM:6.5mm Creedmoor)弾を使用できるM110アッパーの導入を検討しているニュースをお伝えしたが、USSOCOM(アメリカ特殊作戦軍)が今までの中間弾薬のスタンダードである7.62×51mmNATO弾(民間では.308ウィンチェスター)よりも6.5mmクリードモアを高く評価していることを受けてか、民間でもスポーツシューティングやハンティングでの用途において6.5mmクリードモアが優れていると判断するユーザーが増えてきているようだ。

各ライフルメーカーも精密射撃用の長距離ライフルについては、7.62×51mmNATO弾や.308ウィンチェスターモデルだけではなく6.5mmクリードモアもラインナップに加えるなど、今後の更なる弾薬の普及に向けた動きが強まっている。

レミントン M700 PCR

 

6.5mmクリードモア(6.5CM:6.5mm Creedmoor)弾とは?

1952年に発表され実に60年以上もの歴史を誇る.308ウィンチェスター弾をベースに開発された.30TC弾から派生し、既存の中距離ライフル弾よりもネックダウンされた弾薬である。2007年にHornady社によって開発され、現在では競技射撃や狩猟用として大きな成功を収めている。

長い間、軍用としても民間でもスタンダードとして君臨してきた7.62×51mmNATO弾及び.308ウィンチェスター(正確にはこの2つの弾薬は同一のものではない)に替わる性能をもつ弾薬として注目されており、アメリカ特殊作戦軍SOCOMでは中間弾薬として7.62×51mmNATO弾から6.5mmクリードモアへの切り替えを検討している。

USSOCOMのセミオートスナイパーライフルでのテストでは、7.62×51mmNATO弾に比べ6.5mmクリードモアは射程距離が1.5倍、1,000mでの命中率が2倍となり、風の影響を1/3まで減らすことができるとした結果を出した。反動も少ないため弾薬の性能だけではなく射手の習熟度による影響も受けづらくなるほか、信頼性の高さも評価に影響を与えているようだ。弾薬の違いだけで大幅な射撃性能アップを図れる点が軍での高評価や民間での成功に繋がっている。

クリードモア
▲左から.308ウィンチェスター、.30TC、6.5mmクリードモア

 

民間でも増える6.5mmクリードモア対応のライフル

アメリカ海軍での6.5mmクリードモアの採用検討も大きなニュースではあるが、民間市場でも人気が高いことを受けて各実銃メーカーは現在では多くの6.5mmクリードモア対応のライフルがリリースされている。軍での利用が標準となれば、今後7.62×51mmNATO弾や.308ウィンチェスターに替わって6.5mmクリードモアが精密射撃での第1人者となる可能性は非常に高い。

ダニエルディフェンス DD5 V4
6.5mmクリードモアと7.62mm/.308の2モデルが存在する大手ダニエルディフェンス社が手掛けるセミオートライフル。1,000m以上の射程距離を誇る軍用ライフル並みの能力を持つ銃で、SR-25用マガジンも使用できる汎用性もウリの1つ。2,499ドルと高価なライフルではあるがその品質や精度を考えればこの金額は当然だとするレビュアーもいるほど優れた性能のライフルだ。

Daniel Defense

ZEV TECH SMALL FRAME RIFLE
スモールフレームという名称ではあるが、弾薬は6.5mmクリードモアのため当然5.56mmモデルよりは大きなレシーバーでバレルも長くなる。しかしその重量は5.56mm並みに軽く、精密射撃や狩猟だけでなくAR-15で行うようなスピードシューティングも難なくこなすという。精密さについても評価が高いものの、他の6.5mmクリードモアライフルよりも動きやすさの面でのメリットが大きくマルチな才能を持つライフルと言えそうだ。

ZEVスモールフレーム

ZEV SMALL FRAME

レミントン MODEL 700 PCR
言わずと知れたレミントンの歴史的なボルトアクションライフル。現在でも進化を続ける同モデルは幅広い弾薬に対応した仕様を持つが、現在では6.5mmクリードモアにもしっかりと対応した仕様が存在している。6.5mmクリードモアを使用した長距離射撃向けモデルとしては最高クラスの精度を持つライフルだ。

レミントン M700 Creedmoor

 
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