アメリカ軍の本格的なリクルーティングムービー
新人採用への本気度がわかる、4軍それぞれのPR動画とは？
世界的な情勢不安が続く中、各国の軍は人材不足が目下の悩みの種であるが、それは世界最強の軍事力を誇るアメリカ軍にとっても同様である。戦争・紛争へ反対する世論の強まりや競争の激しい民間企業の採用合戦に負けじと、アメリカ4軍はそれぞれ人員確保のためあらゆる手段を講じている。戦地へと赴く志願兵へのボーナス支給など直接的なものにとどまらず、近年ではYoutubeやE-Sportsまで活用するなどインターネット世代の若者へのPR活動に大きな予算を割き、様々なリクルート手法が用いられている。
アメリカ軍はPR活動の一環として4軍それぞれで独自の公式Youtubeチャンネルを持っているが、別途新人採用向けのチャンネルも開設するなどしている。そこにアップされる動画はドキュメンタリーからCGを駆使したコマーシャル、まるで実戦を見ているかのような映画調のものまである。これらの動画はかなりの予算を費やして制作されただけあって、見応えがあるものが揃っている。
陸軍：U.S. Army
アメリカ陸軍ではリクルーティングコマンドが自身のYoutubeチャンネルにて志願兵を募っているが、少々ありきたりの手法になっている。一方で面白いのは陸軍マーケティング・アンド・リサーチ・グループが管理しているGOARMY.COMによるリクルート動画で、PRのため本格的なE-Sports参入をしているアメリカ軍らしい、ゲームのオープニングムービーのような実写とCGを駆使したド派手な演出が光る。
海軍：U.S. Navy
アメリカ海軍は4軍の中では唯一リクルート専用チャンネルを開設していないが、海軍情報局が運営するプロモーション専門チャンネル以外に、それぞれの職務や任務についてクローズアップしたAmerica’s Navyという公式チャンネルが存在する。SEALs隊員のトレーニング風景などはなかなか見応えのある内容だ。
空軍：U.S. Air Force
アメリカ空軍は映画タッチの本格的な演出・映像手法のリクルート動画が面白い。リアルな記録映像と印象深いストーリーが絡み、これから上質なミリタリー映画でも始まるのかと思わせる見事な構成だ。
また、特殊部隊の地上戦をリアルに再現したコマーシャル動画も、車両や航空支援機をはじめ爆破なども取り入れた本格的な演出で、予算の掛かった映画の戦闘シーン並みの迫力だ。
海兵隊：U.S. Marine Corps
アメリカ海兵隊も空軍同様かなり凝った演出の動画が特徴だが、殴り込み部隊とも呼ばれる過酷な任務に就く海兵隊の誇りを象徴するようなメッセージ性の強いものとなっている。大手企業コマーシャルにも引けを取らない記憶に残る映像展開は目を見張るものがある。
また、海兵隊ならではの展開力をアピールする動画もかなりシビれる。カメラワークなど率直にカッコよく圧倒されてしまう。
このように観て行くと、アメリカ軍の新人採用への力の入れ方や本気度がお分かりいただけるだろう。リクルートのためだけでなく、軍の在り方や活動内容のPRにも繋がるYoutubeはいまや最も重要なツールの1つとなっている。
サバゲープレイヤーにとっては直接関係のないものかも知れないが、公式チャンネルの動画は現在のアメリカ軍の取り組みや実情を知るには良い材料となる。ライフルの組み上げや装備の参考になる事も多々あるだろう。
ただの時間潰しにはならず興味や知識の向上に繋がるため、こういった動画を観るのもオススメだ。
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