SWCC（Special Warfare Combatant-Craft Crewman）
SEALsをサポートする最強ボートクルー
アメリカ海軍に所属する特殊部隊SEALsは、近年でこそ対テロ戦争により地上での作戦が目立つが元々は第二次世界大戦中の水中破壊工作部隊を前身としており、海上や河川等を主戦場とすることが多い部隊である。
そんなSEALsの洋上での大型船への突入や浅瀬の移動、ジャングルの狭い河川の移動など、水上での素早い移動・行動が必要となる時に欠かせないのがSEALsをサポートするスペシャルボートチーム（Special Boat Team：SBT）並びに所属するクルー達SWCC（Special Warfare Combatant-craft Crewmen）である。
SWCCは当然のことながら優れた操船技術やボート上からの射撃、水中での身体能力などを必要とされるが、基本的な体力テストなどはSEALsと同等以上を有し戦闘においても高い能力を求められる。SEALsの作戦を直接サポートする立場にあるため、その内容をSEALsと同じように理解し遂行できる能力が必要であるということだ。
またサポートという面では負傷者の応急処置など医療技術も持ち合わせ、幅広い面でSEALsの手助けとなる隊員でもある。
空挺能力もあり、輸送機から小型艇とともに空中投下され作戦行動を開始させるパターンもあり、まさにマルチタスクな動きができるのがSWCCの強みであり特徴である。
SWCCの所属するスペシャルボートチームは3つのみで、そのメンバーはSEALs同様精鋭揃いと言われている。戦闘のみならず、海上救助任務などあらゆる水上の場面で活躍する優秀な隊員たちなのだ。
3つのスペシャルボートチームのうち、SBT-22が使用するのが映画「ネイビーシールズ」でも登場する小型船舶「SOC-R」である。SOC-RはC-130以上の大きさの輸送機に積載できるほか、MEATSシステムを使用してMH-47ヘリで吊り下げて運搬することもでき、敵地奥深くまで潜入するのに適した戦闘艇。4人のSWCCによって操船・機銃を運用し8人の要員を運搬できる。
実戦では最前線で活躍する特殊部隊隊員に目が行きがちだが、その屋台骨を支えるサポート役も侮れない能力の高い精鋭で固められているのが海軍特殊部隊なのだ。操船という特殊技能だけに留まらずあらゆる能力を揃えたSWCCも、SEALs隊員同様戦闘のエリートたちの集まりと言えるだろう。