LVAWブームに対するノベスケの答え?
NOVESKE GHETTO BLASTER
NOVESKE LLCの正式ライセンスを得て販売されているDE Airsoft製 GHETTO BLASTER(ゲットーブラスター)ガスブローバック・ライフル。発売直後は注文殺到でしたし、それからもうすぐ1年経とうとしている現在では常時ご注文を頂く定番モデルとして定着しています。
実銃のGHETTO BLASTERが登場した時も、これをエアガンで再現できないものかとお問合せを頂いたこともありました。自力でパーツを揃え、近い形にしようと四苦八苦された方も多かったのではないでしょうか。それほどにサバゲープレイヤーが魅了されてしまうのは何故なのでしょうか。
ド派手で皮肉や煽りも込めた様なプロモーションを好むノベスケですから、各モデルの設計意図や経緯はあまり説明されていません。当時のトレンドを踏まえた筆者なりの考察も含めて「GHETTO BLASTER」というモデルについて深掘りしていきたいと思います。
目次
初代GHETTO BLASTERの登場
ハニーバジャーとの関連性
二代目GHETTO BLASTER
GHETTO BLASTER成功の裏で…
GHETTO BLASTERのバリエーション
エアソフト製品
初代GHETTO BLASTERの登場
相当なガンマニアやNOVESKEフリークを除けば、「初代GHETTO BLASTER」と聞いてもピンと来ない方も多いのではないでしょうか。
NOVESKEが大々的なプロモーションを展開し、N4ラインナップの1モデルとして登場させた2019年より以前にも、GHETTO BLASTERはGen4レシーバープロトタイプ的な形で開発が進められ、限定モデルとして少数が販売されました。2017年のことです。
初代GHETTO BLASTERはGen4プラットフォームという触れ込みでは発表されましたが、デザインはまだGen3とGen4の中間といった具合。
2019年初頭に発表されるGen4の仕様が固まる前ということもあり、ハンドガードは引き続きGen3形状を継承するつもりだったのでしょう。ハンドガードと連なるアッパー前方の断面はRが付いた形状で、GHETTO BLASTERの特徴の1つであるNHRハンドガード(NSRの下面がピカティニーレールになったもの)もGen3 NSRに準拠した仕様。サイド面のスロットは当時まだ主流のKeymodでした。
ちなみにこのGen3とGen4が混ざったようなハイブリッドなデザインは、2019年以降のGHETTO BLASTERでも継承しています。そして、この初代GHETTO BLASTERの時点から既にストックやハイダーにはQ LLCのパーツが使われ、レシーバーの外形もそれに準拠していました。
しかし初代が発表された時、SNSの反応は「ハニー・バジャーのパクリ」「酷いモデル名」「ジョン(2013年に亡くなったNOVESKEの創設者)がいたら許可しながっただろう」と散々。
ちなみに「GHETTO BLASTER」という名前の由来は、1980年代にアメリカで流行した肩に担いで爆音の音楽をタレ流していたバカでかいラジカセ。BoomBoxという一般的な呼び名がある一方で、アフリカ系アメリカ人からは自身の住む地域になぞらえGHETTO BLASTERとも呼ばれていました。
これをモデル名として選択した真意は不明ですし、えらく評判も悪かったことから(当時のプレスリリースが確認できず詳細は不明ですが)デリバリー時には名称をN4 PDWと改めた模様です。
ハニーバジャーとの関連性
この様なコンパクトかつQ LLCのパーツを流用したモデルが登場した背景には、当時U.S.SOCOMが進めていたLVAW計画が深く関係しています。亜音速弾とサプレッサーの組み合わせによるSBR(ショートバレルライフル)で近距離でのストッピングパワーを念頭に消音性と携行性を高め、低視認性(敵からの発見を抑制する)を実現するライフルの開発です。
このプロジェクトでは最終的にSIG MCXが選ばれましたが、その大元となったライフルがAACハニーバジャーです。
後にAACハニーバジャー開発のキーパーソンであるケビン・ブリティンガム氏が親会社であるRemington(レミントン)に解雇され、自ら創設したQ LLC(LIVE Q OR DIE)で独自に開発を進めたハニーバジャー2.0をリリースしますが、NOVESKEはこのQ社のパーツを流用しています。
この頃から銃器メーカー各社が.300BLK標準化の兆しを感じLVAWの様なSBRを開発しはじめたことを考えると、NOVESKEもまたこのカテゴリへの参画を試みていた様です。
GHETTO BLASTERの開発についてはQ LLCとの協力関係を公表しており、ストック以外にボルトキャリアグループの組み込みについても言及しています。
二代目GHETTO BLASTER
初代GHETTO BLASTERにてGen4プラットフォームの基盤を築いたNOVESKEは、その設計を更にブラッシュアップし2019年初頭には正式にN4 Gen4を発表します。Gen4ではハンドガード断面にハニカムを採用するなど、Gen3よりも構造的なアップグレードが見られます。
また2019年はライフルで拳銃弾を使用するPCC(ピストルキャリバーカービン)が流行しはじめていました。N4 Gen4が登場したばかりのNOVESKEもそのデザインに準拠した9×19mm弾仕様のPCCシリーズのNOVESKE9(現行ではN9に改称)を矢継ぎ早に発表。
その際、通常のGen4 NSRハンドガード+バッファーチューブ仕様に加え、NHRハンドガード+PDWストック仕様のSPACE INVADERも同時にお披露目となりました。NHRの断面形状がGen3仕様であったことを踏まえ、SPACE INVADERはアッパー形状を初代GHETTO BLASTERから流用したデザインとなっています。
NOVESKEは元の硬派なイメージから徐々に悪ノリの目立つプロモーションに方針転換していましたが、SPACE INVADERのリリース時には羽目を外したド派手な宣伝を展開。この頃から、実力もありながら表向きはフザけまくる銃業界でも異端な存在へと突き進み始めます笑
この年、実は密かに初代GHETTO BLASTERをNHR M-LOK+アームブレース仕様にして、N4-PDWとして先行して再販していたNOVESKEでしたが、SPACE INVADERのリリース後には悪ノリの勢いのままGHETTO BLASTERの名を復活。
初代の頃から、名前の酷評とは裏腹に「欲しいけど高い」「ピストルバリエーションも作ってくれ」「セクシーだ…」と良い反応もあったため、改めて発売されたGHETTO BLASTERは初代を手に出来なかった人々から歓喜をもって受け入れられることになります。やっぱり皆、カッコイイと思ってたんじゃん…。
かくして、GHETTO BLASTERはモデル名にケチつけていた輩を一蹴し、NOVESKEを象徴する1挺として返り咲きに成功しました。
GHETTO BLASTER成功の裏で…
しかし、このGHETTO BLASTERの人気に少々虫の居所が悪そうな人物がいます。それがハニーバジャー生みの親であるケビン・ブリティンガム。
AACハニーバジャー開発の中心人物だったにも拘らず親会社から解雇されるも(後に裁判で和解)、競合のSIGに移りMCXを勝利に導いた同氏。後に自身で会社を立ち上げ改めてハニーバジャーを製品化するなど、LVAWへのこだわりは並々ならぬものがあります。その設計思想を基にしているGHETTO BLASTERに何か言わずにはいられなかったのでしょうか。
GHETTO BLASTERはハニーバジャーの設計思想以外にも、PDWストックやチェリーボムハイダーにもQ LLCのパーツが装着され同社のサプレッサーも装着可能。当然、パーツそのものはQ LLCから供給されてはいるのでしょうが、Q LLCとしては自社のハニーバジャーと安易に比較されるのが面白くなかったのかもしれません。
ケビン・ブリティンガムはGHETTO BLASTERを「コンパクトなNOVESKEを求めるなら素晴らしい製品だ」と評価しつつも、軽さ、.300BLKに適したツイストバレル、調整式ガスブロック、テーパードマズルなど、ハニーバジャーとは大きな差があると説明する動画を投稿。「ハニーバジャーが高価であるには理由がある」と言葉を付け加え、何となく隔たりを感じてしまいます。
とはいえ、初代GHETTO BLASTERの頃から両社の協力関係は続きます。また、ブリティンガムは自由な経営スタイルにより親会社のRemingtonから追い出されたとの見解もあり、フリーダムなスタンスという意味ではNOVESKEと馬が合うのでしょう。
ブリティンガム氏のエンジニアとしての熱意は利益とは一線をおいた所もある様で、動画内では特にテーパードマズルについて「GHETTO BLASTERにも使うべきだ」と言及。サイレンサーの装着を前提とするライフルにはユーザーフレンドリーであるとして、もっと広まることを望んでいる様です。
ちなみにQ LLCは2025年、同社が開発した8.6 Blackout弾用のAR10モデルにBOOMBOXという、GHETTO BLASTERを想起させる名前のライフルをリリースします。これが友好的なオマージュなのか個人的な当てつけなのか分かりませんが笑。NOVESKEを意識はしている様です。
GHETTO BLASTERのバリエーション
N4 Gen4の一員としてラインナップされたGHETTO BLASTERはその後、仕様違いや限定モデルで様々なバリエーション展開を見せます。
マルチカム限定カラー
これはN4 Gen4やSPACE INVADERと共に展開された限定コーティングカラーで、マルチカムトロピックとマルチカムブラックがあった様です。(モデルによりカラーの縛りがあった可能性あり)
HOBGOBLIN
2020年のハロウィンでWRMFZYとコラボした際の限定モデルHOBGOBLIN。恐らく5.56mm仕様?微塵もGHETTO BLASTERとは謳ってないため載せるか迷いましたが、外装の基本形が近いためピックアップしてみました。
GHETTO BLASTERからの違いはバレルレングスを延長しA2フロントサイトポストを追加、ホブゴブリンの刻印を入れたデザインとなっています。エアガンで再現しても面白そう。
5.56mm仕様の追加
タイミングは謎ですが、2021年頃には.300BLKだけでなく5.56mm仕様も選択できる様になっていた様です。
10.5インチ仕様の追加
こちらも時期不明ですが、M-LOKが1スロット分長くなった10.5インチ仕様も追加されます。カラーはNOVESKE定番のARMOR BLACK、BAZOOKA GREEN、TIGER EYE、SNIPER GREYの4色から選択できました。実質的に、これらが通常モデルのフルラインナップですね。
クロームメッキ限定モデル
NOVESKEらしいといえばらしいモデルで、2025年にはブラッククロームの限定カラーも販売。また、販売はされず懸賞で1本のみ製作された、24金メッキのWonk-A-Donkモデルも同時に発表されました。
懸賞モデルはセレクターやマガジンキャッチ、ボルトリリース、ダストカバー、ピボット/テイクダウンピン、ハンドガード固定用のボルトまで金メッキな徹底ぶり。
SBR Quad Rail Back Door Brown限定モデル
かつてNOVESKEの代名詞的なハンドガードだったSWS(Superior Weapons Systems)クアッドレールを装着し、Backdoor Brownなるカスタムセラコートで染められた限定モデル。
SWSは金属加工を専門とし、ハンドガードやマズルデバイスを核とする製造所。ジョンによって見出されたクアッドレールをはじめ、現在ではNOVESKEのレシーバー製造も担う存在です。
グリップにはCHAINSAWでコラボモデルを展開するIrregular Defenseのグリップを採用するなど、新旧組み合わせた雰囲気がNOVESKEフリークにはかなり刺さるセットアップですね~。
ラストモデル
2025年のブラックフライデーで「最後のGHETTO BLASTER」として展開されたのは3つの限定モデル。これまでのスタンダードなセットアップのものはなく、全て限定モデルオリジナルの仕様となっています。
1つは10.5インチでハンドガード、アッパー、ロアを3色で塗り分けた5.56mm仕様。2つ目は12.5インチにクアッドレールを組み合わせ、GROUN TOWNというカスタムセラコートの5.56mm仕様。3つ目はNHRをNSRハンドガードに置き換えた.300BLK仕様。BAZOOKA GREENではなくOD GREENで仕上げているところが渋い!
GHETTO BLASTERは2025年末から2026年にかけて、NOVESKEのラインナップ更新に伴い通常ラインから姿を消しました。ただでさえ一般市場には出回りにくいNOVESKEが、SBRということで購入できる層もかなり限定的なモデルにも拘らず、業界に残したインパクトは中々のもの。
LVAWというカテゴリーの浸透に合わせてもあって、GHETTO BLASTERは実銃界のみならずサバゲー業界や米国以外のガンマニアからも注目を浴びたモデルでした。
気まぐれが多いフリーダムなNOVESKEのことですので、また限定モデルなどでGHETTO BLASTERが登場することに期待しましょう。
エアソフト製品
さて、ここからはNOVESKE GHETTO BLASTERのエアソフト製品についてご紹介していきましょう。NOVESKEはエアソフトへのライセンス展開について積極的(寛容的?)な面があり、昔から正式ライセンスのエアガンやパーツは数多く存在します。過去、MADBULLがクアッドレールのレプリカを製造販売していましたが、現在はEMGがライセンス管理を行っています。
GHETTO BLASTERについては2025年より、DE Airsoft製で東京マルイMWS準拠のガスブローバックライフルが人気を集めています。
独自のレシーバー形状がカスタムでの再現に限界があるところ、コンプリートで丸々このディテールを手に出来るのは嬉しい。発売当時、「待ってました!」と声を上げてしまった方も多いはず。
この製品の推しポイントとしては、MWS準拠や正式ライセンス取得という点は勿論なのですが、5万円台とお手頃な割に非常にこだわりが見られる点。セレクターがしっかり45度で機能することには少々驚きました。刻印やPDWストックのクオリティも素晴らしい。
カラーリングはちゃんとBAZOOKA GREENやSNIPER GREYを再現!外装で1つ注文を付けるならば、ブラウン系もダークアースではなくタイガーアイにして欲しかったかな~と。しかし、実銃のラストモデルでODグリーンを持ってくるなど、落ち着いたカラーリングも似合うのがNOVESKE。これはこれでカッコイイんですよね…。
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EMG/DE Airsoft NOVESKE N4 GHETTO BLASTER 7.94inch ガスブローバックライフル
DE Airsoftのセールスポイントのもう1つは、MWS用マガジンが使えるということ。一番良いのは当然DE Airsoft製のマガジンなんですが、東京マルイ純正やGuns Modify製との相性も良さげ。お手持ちのマガジンが流用できます。
ある程度の個体差は見られるので稀に調整が必要な場合もありますが、もしうまくいかない様でしたらご相談ください!当店でサポート致します。
そしてもう1点のオススメが、こちらも正式ライセンスのMWS用コンバージョンキット。こっちはちゃんとタイガーアイブラウンしてます!
ハイダー以外の外装パーツが全部揃い、MWS内部パーツを移植するキットになっています。チェリーボムタイプのハイダーはサイレンサーとの相性もあるので、別途メーカーを揃えてご用意するのがオススメ。
お値段は少々張りますが、その分DE Airsoft製より全体的な外装クオリティがより高めとなっています。特にアウターバレルがクリアアルマイトでステンレスっぽさを出すことに成功しており、ハンドガードと組み合わせた時の雰囲気が堪りません。
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EMG/Dytac NOVESKE N4 GHETTO BLASTER コンバージョンキット 東京マルイMWS用 セラコート Tiger Eye
こちらは組み込み依頼も承りますので、ご自身では難しいという方はお問合せください。























