アメリカ海兵隊のプロモーション活動

アメリカ海兵隊のプロモーション活動
アメリカ海兵隊のプロモーション活動
 

アメリカ海兵隊のプロモーション活動
ホームページにYoutubeに、力入れすぎ?

アメリカ軍では陸軍、海軍、空軍、海兵隊の4軍もしくは沿岸警備隊を含む5軍が役割毎に構成される世界最強と言われる軍隊である。4軍は国防総省に、沿岸警備隊は国土安全保障省に属するが、入隊希望者を募ったり自軍のプロモーション活動などはそれぞれの軍においても独自に行われている。

アメリカ軍は国防総省の公式サイト以外に5軍それぞれの公式サイトを持っているが、海兵隊のサイトは他の軍と比べてもその力の入れようは明らかに異なる。公的なホームページらしく地味でお固いイメージとなりがちな他軍を尻目に、海兵隊ではヴィジュアルに凝っていてまるでミリフォトのメディアのようなかっこいいテイストの公式サイトとなっている。情報の得やすさやなどもよく考えられたサイト構成で、ただニュースやインフォメーションが整然と並ぶ他軍のサイトとはレベルが違うのが特徴。

海兵隊ホームページ

アメリカ海兵隊の公式サイト


▲10月1日に公開された海兵隊のイメージビデオ

また、Youtube公式チャンネルにおいても近年ではアメリカ全軍で動画制作には力が入れられるようになったが、映画のような完成度のプロモーションや迫力あるドキュメンタリーとなっている演習の様子など、海兵隊の動画は映像の完成度はもちろんのこと、サムネイルへのこだわりなども抜きん出ている。チャンネル登録者数も2019年10月時点ではアメリカ軍の中でトップだ。

アメリカ海兵隊の公式Youtubeチャンネル

海兵隊

 

海兵隊がプロモーションに力を入れる理由とは?

海兵隊はアメリカ5軍のなかでは沿岸警備隊に次いで小さく、統合参謀本部の構成員を送り込む4軍の中では最も小さい軍である。海外で武力行使し緊急展開力する遠征専門の部隊であるため本土防衛任務はなく、上陸戦や空挺作戦で最前線に投入される。

アメリカ海兵隊

海兵隊はそのものが特殊作戦能力を備えているとも言われており、MARSOCが創設されるまで独自の特殊部隊を持っていなかった。逆に言えば、特殊部隊などではない1兵卒であってもアメリカ5軍の中では最も過酷で危険な任務が多い軍とされており、そのイメージはアメリカ軍入隊希望者の中でも決して良い方ではないだろう。海兵隊の酷さのイメージから揶揄した以下のような画像が作られてしまうほどだ。

アメリカ4軍のイメージ

海兵隊特殊部隊であるマリーンレイダースは現在、充足率が9割ほどと人員不足に悩まされている。その原因は募集や離職率によるものではなく予算による制限の大きさだとしている。近年は縮小傾向にあったアメリカの防衛費もここ数年で再び増加してきており、特に中東や東ヨーロッパなど海兵隊の派遣される地域の情勢が悪化していることもあわせ、海兵隊では大々的で洗練されたプロモーション展開を行ってより優れた人材を確保したいという思いがあるのだろう。

 
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海兵隊の訓練