PDR-Cは、マグプルが開発したプルパップ式のカービンです。この記事では、PTS製PDR-C電動ガンをAxisチューンで強化する手順を、分解から試射まで整理します。
PDR-CのAxisチューンの要点まとめ
- メカボックスは、軸受け、強化ギア、セクターチップ、Magnusシリンダーで強化
- インナーバレルはMagnusHDバレルに交換し、弾道を安定させる
- HOPアームを加工して、面HOPラバーを組み込む
- 初速は、インナーバレル長260mmで調整
| 部位 | 使用パーツ | 狙い |
|---|---|---|
| 軸受け | ORGA SUS420 8mm軸受け | 回転の安定 |
| ギア | J-Armament製18:1強化ギア | 高耐久と精度 |
| 給弾 | セクターチップ | 給弾不良対策 |
| シリンダー | Magnusシリンダーセット | ボアアップで飛距離アップ |
| ピストン | J-Armament製14歯メタルTeethピストン | 耐久性の向上 |
| モーター | 東京マルイEG1000S | 安定した回転 |
| インナーバレル | MagnusHDバレル | 弾道の安定 |
| HOPラバー | ORGA DIMENSION フラットHOP | 面HOP化 |
MAGPUL PTS PDR-C Axisチューン

今回はMagpul PTS PDR-C Axisチューンのご紹介です。
PDR-Cの特徴
実銃としてのPDR-CはMagpul社が「ベレッタ 92より強力でM4カービンより取り回し易い銃」というコンセプトの基、開発されました。
プルバップ式を採用しNATO弾仕様でM4・M16系のマガジンが使用出来ます。
PDRは、マグプルが2006年に発表した試作カービンです。英語版Wikipediaによると、開発は2011年に止まり、量産には至っていません。PDR-Cは、その小型版にあたります。
PDR-Cをチューンする目的
電動ガンとしても実銃同様M4・M16系マガジンが使えて全長が短く軽量で取り回しがとにかく楽なのでサバゲーマーに人気のある銃です。
銃の性質そのままで近距離戦では箱出しでも十分威力を発揮しますが中~長距離戦となると・・・。
そこで今回チューンを行い近距離~長距離戦まで存分に戦える銃にしたいと思います!
箱出しでも、近距離戦では十分に戦えます。ただし、中~長距離では、弾道の安定と飛距離が課題になります。そのため、メカボックスと銃身の両方を見直します。
PDR-Cの外装を取り外す
それでは作業を開始します。
ストックパッドを取り外しロアレシーバーとアッパーのカバーを固定しているピンを抜きます。
作業の前に、バッテリーを外し、マガジンを抜いておきます。また、ピンやネジは小皿にまとめておくと、紛失を防げます。
アッパーカバーが外れると、内部の配置が見えてきます。ここからは、固定しているネジを順に外していきます。
ステーは、アウターバレルを支える部品です。ネジは4本あるため、外した本数を数えておくと、組み立てで迷いません。
メカボックスを取り出す

ストックパッドがハマっていた部分を下から見るとネジ(メカボックス固定ネジが2本あるのでこれも外します。
このネジは、ストックパッドの奥にあります。そのため、先にストックパッドを外しておく必要があります。

マガジンを差し込む部分の奥に2本のネジ(メカボックス固定ネジ)あるのでこれも外します。

この状態でメカボックスはフリーになるのでアウターバレルを取外します。
しかしまだトリガーとマガジンリリースボタンからステーが繋がっているので取り出せません。
左側面のトリガーと連動しているプレートの固定ネジを外します。
メカボックスは、トリガーとマガジンリリースにステーでつながっています。そのため、左右のネジを外すまで、取り出せません。

次に右側面のマガジンリリースと連動しているステーとスプリングのネジを外します。

これでメカボックスが取り出せます。
形状はモーター一体型でPDR-C専用メカボックスです。
こちらもMASADA同様マイクロスイッチを採用しています。
マイクロスイッチは、一般にトリガー周りの接点を守る目的で使われます。ただし、配線の取り回しは機種ごとに違います。外す前に写真を撮っておくと安心です。
メカボックスを開けて内部を洗浄する

MASADA同様PDR-Cも昔からQDタイプのスプリングガイドでメカボックスを開けなくてもメインスプリングが取り出せます。
スプリングを取出してモーターに繋がっている配線もハンダで取外します。
QDタイプのスプリングガイドは、メカボックスを開けずにスプリングを抜ける構造です。そのため、スプリング交換だけなら、手間が少なく済みます。

メカボックスを開けます。
BB弾の誘導路がメカボックスと一体になっているのは珍しいですね。
内部パーツを外し洗浄します。
洗浄では、古いグリスをしっかり落とします。また、パーツを外す前に、ギアの向きやシムの位置を撮影しておくと、組み立てが楽になります。
軸受け・ギア・セクターチップの交換

軸受けはORGA SUS420 8mm軸受けに変更し接着固定を行います。
ギアはJ-Armament製18:1強化ギアと給弾不良対策としてセクターチップを使用します。
ギアの材質はスチール製で高耐久、精度も良くコストパフォーマンスに優れたパーツです。
このギアは、ギア比18:1のレギュラータイプです。そのため、標準的な回転とサイクルを保ちやすい構成になります。
セクターチップの組込み方のコツはブログに掲載しておりますのでセクターチップの組込方法よりご覧ください。
シム調整とグリスアップ

続いてシム調整を行います。
シム調整のコツはYouTubeにて動画をUPしておりますのでシム調整!電動ガンのカスタムやメンテで必須のシム調整を解説!をご覧ください。
シム調整は、ギアの噛み合わせと回転の軽さを整える作業です。ただし、ギアの種類で最適な枚数が変わります。そのため、1枚ずつ試しながら進めます。

少量をギアの歯や軸部分に塗布し筆などで薄く塗り延ばして下さい。
グリスは、ギアの歯と軸に薄く塗ります。つけ過ぎると、回転抵抗が増えてしまいます。そのため、筆で薄く伸ばす方法が向いています。
Magnusシリンダーとピストンの組み込み

シリンダ-は飛距離アップ効果のあるボアアップのMagnusシリンダーセットVer2~Ver6を組込ます。
ボアアップのシリンダーは、容積の違いで初速や飛距離を調整しやすい構成です。公式の商品ページでは、従来電動ガン用として案内されています。
メカボの種類によっては少し長さが長い場合がございます。その際はリューター等で削って長さを調整して下さい。
シリンダーヘッドの組込みですがMagnusシリンダーには既存のシリンダーヘッドを使用します。
シリンダーヘッドの周りにシールテープを4~5巻きしシリンダーに押し込みます。
はみ出たシールテープはカッター等で切り落として下さい。
シリンダーヘッドの詳しい組込み方法はブログに掲載しておりますのでオルガ Magnusシリンダー組込方法についてをご覧ください。
シールテープは、気密を取るために巻きます。ただし、巻き過ぎるとシリンダーに入らなくなります。そのため、4~5巻きを目安にしましょう。
メタルピストンと気密チェック

ピストンは耐久性向上の為にJ-Armament製14歯メタルTeethピストンを使用します。
14歯のピストンは、ギアの力を受け止める部品です。そのため、耐久性を高めておくと、長く安定して撃てます。

シリンダー内とノズルの内側にグリスを薄く塗り伸ばし、シリンダー周りを組み上げます。
その際ノズルの先端を指で押さえピストンを前後させて気密漏れがないかチェックします。
気密漏れがあると、初速が落ちたり、安定しなくなったりします。そのため、組み立て前に必ず確認しましょう。
モーターとメカボックスの組み立て

モーターは東京マルイEG1000Sを使用します。
マルイ製モーターは安定感がありピニオンギアの形状もJ-ARMAMENT製ギアとの相性も良いのでバッチリです!
EG1000Sは、東京マルイのハイトルクモーターです。公式の商品ページでも、ショートタイプとして案内されています。

メカボ内に、ギア周りとモーター、シリンダー周りも組込ます。
ピストンレール、タペットプレート周りなど摩擦が発生する部分には必ず潤滑材を塗りましょう。
擦れる部分は、ピストンレールとタペットプレートだけではありません。そのため、動きの重い箇所には、全体に薄く潤滑材を塗っておきます。

メカボックスを閉じてAxisスプリングを組み込めばメカボックスのチューンは完了です。
Axisスプリングは、ORGAが展開する従来電動ガン用のスプリングです。そのため、PDR-Cのチューン名にも使われています。
フロント周りのチューン

続いてフロント周りのチューンです。
アウターバレルからチャンバー&インナーバレルを取り出し分解します。
チャンバーとインナーバレルは、まとめて外れます。分解したら、パッキンの向きを覚えておくと、組み立てで迷いません。

インナーバレルはAxisチューンとの相性が良いMagnusHDバレルを使用します。
ワイドボアのバレルは内壁にBB弾が当たり回転を乱す事を最小限に抑え、それにより弾道が安定します。
またORGA製インナーバレル全てチャンバーパッキンを回転させて装着できる様にサイドにも溝が掘ってあるので面HOP仕様も楽に行います。
面HOPは、BB弾に当たるゴムの面を広げる仕組みです。そのため、ホップの回転が安定しやすくなります。
PDR-CのHOPアームを加工する

次にHOPアームの加工です。
PDR-CのHOPアームはラバーが使われておらずアーム自体に半円形状の突起があり、そこでチャンバーパッキンを押す構造です。
PDR-Cのアームは、突起が直接パッキンを押します。そのため、面HOPラバーを使うには、一度加工が必要です。

当然このままでは面HOPラバー(ORGA DIMENSION フラットHOP)は使えないので
組込み出来る様にHOPアームを加工します。
方法はまず突起部分を平らに削り、そこにHOPラバーがハマる様にφ3のリューターヤスリで凹ガタに削ります。
ORGA DIMENSION フラットHOPの前後をHOPアームに合わせカットし接着します。
接着剤は、少量にとどめます。はみ出すと、パッキンの動きを邪魔してしまうためです。そのため、乾燥時間も十分に取りましょう。
組み立てと初速調整

インナーバレルやHOPアームをチャンバーに組込んでHOPの下がり具合をチェックします。
アウターバレルにこれを組込みフロント周りのチューンは一旦完了!
ホップの下がり具合を確認すると、組み付けのずれに気づけます。また、チャンバーの動きも、この時点で確認します。
レシーバーにメカボックスとフロント周りを組込んで初速調整を行います。
今回はインナーバレル長260mmで調整しました。
日本では、エアガンの運動エネルギーに上限があります。そのため、調整後は必ず、初速を測定して確認してください。
アッパーカバーとストックパッドを組んで室内での作業は終了となります。
ロングレンジでの試射を行い弾道や飛距離のチェックをし作業は完了となります。
PDR-Cに関するよくある質問(Q&A)
Q. PDR-Cとは何ですか?
マグプルが開発したプルパップ式のカービンです。また、NATO弾仕様で、M4・M16系のマガジンを使えます。
Q. 電動ガンのPDR-Cの特徴は?
M4・M16系のマガジンが使え、全長が短く軽量です。そのため、取り回しがしやすく、サバゲーで人気があります。
Q. Axisチューンとは何ですか?
Axisスプリングを中心に、メカボックスと銃身を強化する内容です。また、中~長距離でも戦える銃に仕上げる狙いがあります。
Q. 使用したギアは何ですか?
J-Armament製の18:1強化ギアです。また、スチール製で高耐久、精度にも優れます。
Q. シリンダーは何を使いましたか?
MagnusシリンダーセットのVer2~Ver6です。また、ボアアップで飛距離アップを狙います。
Q. インナーバレルは何を使いましたか?
MagnusHDバレルです。また、ワイドボアで、BB弾が内壁に当たって回転が乱れるのを抑えます。
Q. 面HOPにするには何が必要ですか?
HOPアームの突起を平らに削り、ORGA DIMENSION フラットHOPを接着します。そのため、リューターヤスリが必要です。
Q. 初速はどう調整しましたか?
インナーバレル長260mmで調整しました。また、最後にロングレンジで試射し、弾道と飛距離を確認します。









