エアソフト史上最高の完成度?DMAG製 RMR タイプ MINI REFLEX SIGHTの全貌
RMR タイプ ドットサイト(リスレックスサイト)と言えば、ハンドガンのオプティクスレディーへの搭載やスコープのバックアップサイトとして定番中の定番です。各社光学系エアソフトメーカーからノーブランド品まで、これまでに世に出てきたレプリカは数知れず。
実物については今や新品で10万円越えと簡単には手を出せない価格帯であり、ほとんどのサバゲープレイヤーさんにとってレプリカ製品はなくてはならない存在です。ですが、レプリカの完成度はメーカーや製造工場によってまちまちで、ある程度妥協するというのがこれまでの常でもありました。
しかし2025年になり、遂に決定版とも言えるエアソフト用リフレックスサイトが登場しました!その名も DMAG MRS-M103 !
DMAG MRS-M103 が何故これまでのレプリカとは違うと言い切れるのか、その理由について解説していきましょう。
DMAG MRS-M103 のオススメポイント
DMAG MRS(MINI RIFLEX SIGHT)M103 のカタログスペックを見れば、これまでのレプリカ製品との違いは一目瞭然です。ですがスペック値を並べるだけでは芸がありませんし、スペック値だけでは語れない推しポイントもあります。長年サバゲーを嗜み、実物とエアソフト製品を見比べてきたORGAスタッフだからこそ見えてくる「オススメポイント」について紹介していきたいと思います。
レンズ
MRS-M103 のレンズは実物に比べても遜色のないクリアさが特長です。レプリカ製品で気になる「青さ」については、むしろ実物よりも薄く感じます。レンズの上部にいくほど青さが濃くなりますが、これはレンズが湾曲しているせいで実物にも見られる特徴。コーティングが一定の厚さでムラなく掛かっている証拠です。レンズの暗さはほとんど感じられません。
そしてレンズ周りで驚いたのは、MRS-M103 はフレームへのレンズ接着が非常に丁寧であることです。レンズとフレームの間にはほどんど気泡が見られず、全面的にしっかりと接着されています。気泡があるとその部分は光を反射して銀色(鏡面)っぽくなりますが、MRS-M103 はビチッと真っ黒!また、レンズとフレームの境目も接着剤のはみ出し量が必要最低限に抑えられています。これらは実物のドットサイトでもあり得ないほどの丁寧な仕事です。
視界の歪みについては、ある程度許容する心が必要となるでしょう。しかしこれは MRS-M103 に限った話ではなく、実物であってもレプリカであってもこの手の小型リフレックスサイトでは致し方ないところでもあります。理由はレンズの湾曲の大きさです。光源と対物レンズが非常に近い小型リフレックスサイトは、レティクルのピントを合わせるためレンズのカーブがきつく、レンズを通した視界にはどうしても歪みが生じてしまいます。しかし MRS-M103 は実物と同程度か、何なら歪みが少し小さいかもしれません。
理由はレンズが実物よりも薄いということが挙げられるでしょう。実物でもレプリカでも、ドットサイトのレンズは至近距離からBB弾を被弾すると割れてしまう可能性がありますので、レンズガードは必須の対策。どうせそれ前提なのであれば歪みは少ない方が良い、と言うのが薄いレンズを採用した理由かもしれません。
RMR 実規格に合ったフットプリント
フットプリントとは、リフレックスサイトをマウントに固定する際のボルト穴やズレ防止の突起の配置のことです。これまでのレプリカ製品、特にノーブランド品についてはこのフットプリントがマッチしないものが多く、調整を余儀なくされるケースがよくありました。
MRS-M103 ではほぼ実寸通りのフットプリントを再現しており、実規格に合わせて作られたオプティクスレディーとの相性は抜群!UMAREX/GHK GLOCK G17 Gen5 MOS 用に設計されたサイトアダプタープレートなどはそのまま取付が可能です。
▲DMAG MRS-M103 のノギス実測値と実物RMRフットプリントデータの比較
上記の比較については、M103実機をノギスで図っているため0.1mm未満は誤差の範囲と言えますが、サクッと図った割にはデータとほぼ一致でびっくりしました…。これはもう実物と同サイズと言っても過言ではないでしょう…。
ネジには注意が必要
実物とほぼ同寸のフットプリントを持つ MRS-M103 ですが、取付ネジだけは注意が必要です。 MRS-M103 に付属するローマウントですが、このマウントへの固定にはM3.5(ネジ径3.5mm)という少々珍しい規格のネジが使われています。そのため、付属マウント以外への取り付けにはそのマウントに合うネジを別途ご用意ください。
そして、上記でオススメしたGHKグロック用のアダプタープレートはネジが付属しておらず、プレートは実規格に沿ってインチネジが切られています。実物RMRを取り付ける場合は実物付属のインチネジが使用できますが、 MRS-M103 を取り付ける際は別途インチネジを用意しましょう。 MRS-M103 + GHKアダプタープレート の組み合わせで使えるネジ(実規格同等品)はUNC #6-32×3/8となります。
当店ORGA AIRSOFTで DMAG MRS-M103 と GHK グロック用 MOS サイトアダプタープレートを同時購入いただく際は、ご決済時のお問合せ欄に「ネジ希望」とご記入で上記規格のネジをお付け致しますので、是非ご利用ください。
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光源・基板
MRS-M103 のオススメポイントはまだまだあります!続いては光源周りの設計です。小型リフレックスサイト(オープンドットサイト)の作りは結構単純で、本体後端で発した光を前方の対物レンズで反射して射手に見えるようにしているだけ。電源をONにすると肉眼で光源が確認できます。
この光源の光を通すためフレームには切り欠きがありますが、これまでのレプリカ製品では切り欠きを設けるだけで中の基板は丸見えの物が大多数でした。しかし、 MRS-M103 ではこの切り欠き部分に実物同様ガラスで蓋をしています。エアソフト製品でこういった設計が見られるのは、NOVEL ARMSなど一部のメーカーのみでしたが、RMRレプリカでも実装されたのは非常に喜ばしい。
そのため、 MRS-M103 はIP65の防塵防水性能も有しています。ただし、これらの性能が発揮されるのは付属マウントに適正に取り付けられている場合のみで、オプティクスレディーなど本体底面のパッキンが一部はみ出したり、マウントの平面がしっかり出ているものでないと防塵も防水も効果がありませんのでご注意を。
バッテリーはドットサイトでは汎用的に使用できるCR2032リチウム電池を使用します。さすがに実物ドットサイトの様に点けっぱなしで何年も持つようなことはありませんが、10段階中、下から4の輝度で230時間のランタイムとレプリカの中では優秀なバッテリー寿命を誇ります。
少し残念なポイントとしては、MAXまで輝度を上げても実物ほどの明るさは得られないことでしょうか。直射日光下においても問題なくレティクルが見えるくらい明るいので使用上の問題はありませんが、レティクルが迷子になりやすく煌々と光らせたい場合はアウトドアでは難しそうです。
▲DMAG MRS-M103 MAX輝度と実物RMR 中輝度のレティクル比較
RMR の再現性高めなフレーム
MRS-M103 を見て筆者が一番驚いたのはフレームのディテールです!実物RMRの絶妙な滑らかさと言いますか、角の取れた丸っこさのようなものをここまで再現しているレプリカははじめてです。実物と並べても見分けがつかない!とは流石に言えませんが、ノーブランド製品によくあるカクカクした安っぽさが全くありません。
ブラスト&アルマイトのマットな仕上がりも質感が素晴らしいし、刻印もかなり頑張っています。いや、実物よりキレイかも(笑) できればフォントも揃えて欲しかったところですが、単体で眺めている限りは全く気になりません。
ボタン
ボタンは実物より少し出っ張りが浅い感じですが、押し心地はクリック感があり軽い力で押しやすくなっています。操作方法はほぼ実物と同じで、バッテリーをセットすると電源ON、+-同時長押しで電源OFFとなります。バッテリー装着済み時の電源ONは実物と少し違い、+か-どちらか片方を長押しでレティクルが点灯します。
実物は連続点灯4年とか化け物のようなスペックなので、ON/OFFの操作性より、不意にボタンが押されて輝度が変わったり消灯してしまう危険性を回避するため、ボタンが押しにくくなっています。ボタンには、実銃(オペレーター)向けかエアソフト向けかの違いが顕著に表れていますね。
ちょっと脱線:レンズの青みについて
ここでちょっと話を脱線します。ドットサイトの「実物とレプリカの違い」の1つに、サバゲープレイヤーで気にされる方が多いレンズの青さがあります
ドットサイトの対物レンズには、光源を反射しレティクルを見やすくするためのコーティングが施されています。レティクルが赤いドットサイトでは、赤い光が見やすいように赤いルビーコーティングとなります。前側から見ると対物レンズが赤く見えるのは、このルビーコーティングがあるためです。
では、これがなぜ後側からみると青く見えるのでしょうか。それは、コーティングは1層だけでなく何層かに分けて掛けられているからです。これをマルチコーティングと呼びます。光源の反射についてはルビーコートが作用しますが、レンズの向こう側の景色については光透過率を調整したコーティングが作用します。後側からだとレンズが青く見えるのは「わざと」そう見えるようにしているのです。また、ルビーコートを掛ける以上、ある程度青くなってしまうのは技術的に仕方がないという側面もあるようです。
「実物ドットサイト=レンズに青みがない」という認識は少し間違っていて、今ではレプリカでもコーティングや光源の質が上がり、青味の少ないクリアなレンズが増えてきました。むしろ実物サイトの方が青みが濃いものがあるほどです。安いレプリカが「青い」とか「暗い」とよく言われるのは、実物よりも光源が弱くレティクルが見えづらくなるのを補うため、強めにコーティングを掛けているからでしょう。そのため、この「青さ」はレプリカっぽいとサバゲープレイヤーに嫌われる傾向にあります。現在ではレプリカであっても、サバゲープレイヤーの好みに合わせて青みを抑えたコーティングが一般的になってきています。
しかし、レンズの青みが少ないと「良いドットサイトだ」と感じるかもしれませんが、それは早合点というもの。直射日光下など周囲が明るい環境ではかえってレティクルを見失いやすくもなります。実物ドットサイト、特にオープン型や小型であればあるほど、レティクルが見やすいようにレンズに青みを付けているケースが多くなります。
「実物だから」「レプリカだから」と高を括らず、自分が使いやすいと感じるドットサイトごとの特長を掴んで、使うものを判断するようにしましょう。
MRS-M103 のスペック
MRS-M103 の分かりやすい特長について述べてきましたが、実物と比較した際の実測値やカタログスペックについてもおさらいしておきましょう!①がMRS-M103、②が実物RMRの数値になります。
サイズや重量についてはカタログ値ではなくORGAスタッフによる実測値となります。こうして見ると MRS-M103 の優秀っぷりが分かります。続いて実物と性能についてのカタログスペックも見ていきましょう。
カタログ値については双方公開情報が異なる部分もあり一概に比較はできませんが、総じて実物RMRの方が優秀なのは致し方ないところ。とはいえ、 MRS-M103 の性能も決して侮れないことがお判りいただけると思います。
DMAG MRS-M103 はエアソフト用リフレックスサイトとしてオススメ!
DMAG MRS-M103 について細かくご紹介をしてきましたが、如何でしたでしょうか?筆者の個人的な感想では、限りなく実物に寄せられたディテールと、実規格にピッタリ合うフットプリントを持つことについて、レプリカ史上最も優れた製品であることは疑う余地がありません。
スペックの項目でサラッと流してしまいましたが、ガスブロ程度の衝撃ではレティクルがズレない耐衝撃性もかなり魅力。実際にガスブロに載せて試射も体感してみましたが、レンズやレティクルの見やすさも実物との差を正直そこまで感じません。
これで著名メーカーの実物ドットサイトの1/10以下という価格はかなりお買い得感がありますが、何より道具としてしっかり機能する点はやはり重要。機能を優先すればデザイン(再現性)を犠牲にしなければならなかったエアソフト用リフレックスサイトに、新たな選択肢が誕生したと言えます!
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