【実銃ネタ】近年流行のARピストルとは?

【実銃ネタ】近年流行のARピストルとは?
【実銃ネタ】近年流行のARピストルとは?
 

銃規制をクリアするARピストルとは
実質SBR・SMGなのに何故ピストルカテゴリ?

AR-15に詳しい方ならば、アメリカで民間人が所持できるライフルのバレルレングスは16インチ以上であるということをご存知の方も多いだろう。しかし、近年ではこの銃規制をクリアするため各ガンメーカーやパーツメーカーがあらゆる策を考え、軍や法執行機関でも見られるようなショートレングス・セミオートバージョンのライフルやサブマシンガンを「ピストル」として販売するケースが非常に増えている。これらの銃はセールスも上々なようで、各メーカーとも民間市場として無視できないジャンルとなっているようだ。

SIG MCX Pistol

「新しいジャンル」とここでは言ってしまっているが、法的には昔からある「ピストル」に準じた銃であるため、メーカーもユーザーも何食わぬ顔でピストルと言い切ってしまっている。ピストルはライフルに比べ所持するための条件が厳しいが、決して許可されないわけではない。一方でライフルは16インチ以上のバレルもしくは26インチ以上の全長と定められており、それに抵触するショートバレルライフルを民間人が所持するにはピストルとは比べ物にならない非常に多くのハードルがあるため、ピストルバージョンとして販売・所持する銃規制回避の動きが増えている。

F-1 UDR-15 Skeletonized Pistol

銃をピストルとして販売するには、ストックがないこと・フォアグリップがないことなどが挙げられるが、数年前から話題になっているアームブレースの登場によりかなり曖昧な状況となっている。アームブレースはストックのような見た目・機能を有しているが、あくまでピストルを腕で支えるための補助具であるという扱いのためストックとは見なされていないのが現状である。アームブレースを肩に付けると「ATFが来るぞ!」というジョーク(半分ジョークではない)まであるようだが、現在ATF(Bureau of Alcohol, Tobacco, Firearms and Explosives:アルコール・タバコ・火器爆発物取締局)はアームブレースの肩付けに関しては法的に取り締まることができない。(ただし使用方法については問題があると言及しているようだ)

アームブレース

また、ピストルは連邦法により1つの銃にグリップは1つまでと定められており、ピストルカテゴリの銃にはフォアグリップなどの装着ができないなどの規制もある。

これらの銃規制をクリアしたピストルカテゴリの銃は、法的にはピストルでも実質的にSBR(ショートバレルライフル)として民間でも広く普及しつつある新しいジャンルと言える。多くの銃器メーカーが「ピストル」としてストックレスのモデルやアームブレースを装着したモデルを毎年発表しているが、いかにSBRが銃愛好家の心を捉えているかが良くわかる現象である。

MDP9

アームブレースの法定な定義も初期の頃はかなりの物議を醸していたが、銃規制に消極的な現大統領になってからはその論争も下火になったように思える。銃規制が今後どのように動いていくのかわからないが、実質的な民間向けSBRとして盛り上がりを見せるピストルカテゴリの銃器は現在のトレンドとして目が離せないジャンルであることに変わりはない。

 
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MDP9 pistol