電動ガンの教科書: BCM AIR MCMR の分解方法
BCM AIR MCMR 電動ガンの分解方法を解説します。メカボックスを取り出し、開けるまでを順に紹介します。作業は、レシーバー、ストックパイプ、グリップの順に進みます。また、各手順に使う工具も表にまとめました。
メカボックス分解の要点まとめ
- メカボックスは、Ver.2タイプ。ギアやピストンは、Ver.2系のパーツを使える
- スプリングガイドはQDタイプ。メカボックスを開けずに、スプリングを取り出せる
- グリップエンドは、ネジではなくフックで外せる
- 分解の流れは、レシーバー、ストックパイプ、グリップ、ピン類、メカボックスの順
- モーター配線は、外す前に立ち上げ方と+-の位置を撮影しておく
BCM AIR MCMR 電動ガンの概要
今回、分解方法をご紹介する BCM AIR MCMR 電動ガン は、実銃メーカー BCM (Bravo Company Manufacturing)がエアソフト・トレーニング部門として公式にライセンス供与する BCM AIR から発売された初の電動ガンです。
BCM MCMR はOEM生産として VFC ( Vega Force Company )が製造しておりますが、同社の電子トリガー【 Virgo 】やMAPLE LEAFのドラム式チャンバーが標準搭載されるなど、豪華仕様となっております。その他の内部パーツ等は基本的に他のVFC製電動ガンと同じ物が使用されています。
BCM AIR は、BCMとVFCのコラボレーションによるエアソフトブランドです。そのため、VFC製電動ガンの分解経験があれば、作業の流れをつかみやすくなります。
分解の流れと使う工具
| 工程 | 外す部品 | 使う工具 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ストック | ストック | ピンポンチなど棒状の物 | レバーを握り、横穴にピンポンチを差し込む |
| アッパーとロアの分離 | フロント側のピボットピン | ピンポンチ | 左側から右側へ叩く。止まる所まででよい |
| ストックパイプ | 固定ネジ | 長めのプラスドライバー | バッテリー配線を傷つけない |
| グリップ | グリップエンド、モーター固定ステー | 手、小さめのマイナスドライバー | 配線の立ち上げ方を先に確認する |
| ロアのピン類 | ボルトキャッチ、マガジンキャッチ、トリガーロックピン、リアフレームロックピン | ピンポンチ(2mm程度)、ハンマー | トリガーロックピンは右側から左側へ叩く |
| スプリング | スプリングガイド | 六角レンチ | 少し押しながら90度回転させる |
| メカボックス | 外周のネジ8本 | ドライバー、細めのドライバー | ネジの長さと位置を記録する |
BCM AIR MCMR 電動ガンの分解方法
分解を始める前の準備
作業の前に、バッテリーを外します。また、マガジンを抜き、チャンバーにBB弾が残っていないか確認してください。
ネジやピンを置く小皿も用意します。ネジは長さが違うため、外した場所ごとに分けて保管してください。なお、無理に力を掛けず、動く方向を確認しながら進めましょう。
作業は、明るい場所で行います。また、ピンが弾んで飛ばないよう、机に布を敷くと安心です。
ストックとレバーの外し方
①レシーバーの分解
まずはM4系電動ガンの分解の基本、アッパーレシーバーとロアレシーバーを分解していきます。
作業に取り掛かる前にあらかじめストックを外しておきましょう。
ストックは後端まで引っ張るとストックパイプ後端で引っ掛かるようになっており、そのままレバーを握っているだけでは完全に外せません。
このストックの外し方は少し特殊で、①レバーを握るとレバーと内部のバーの横穴が合うので、そこにピンポンチなど棒状の物を差し込み、一緒に下に引き下げながらストックを後ろに引っ張るとストックパイプから抜く事が出来ます。
ストックを外す理由は、次の工程でストックパイプの固定ネジを外すためです。なお、ピンポンチがなくても、細い棒状の工具で代用できます。
アッパーレシーバーとロアレシーバーの分離
ここからがレシーバー分解のスタートです。
①アッパーレシーバーをロアレシーバーから外すにはまず、フロント側のフレームロックピン(ピボットピン)をピンポンチで左側から右側に叩いて外します。ストッパーがあり完全には外れませんので、止まる所まで押し込めれば大丈夫です。
②その後、チャージングハンドルを少しだけ引きアッパーレシーバーを前方向にロアレシーバーを後ろ方向にスライドさせて分解します。
注意点としては、この時にダミーボルトが前に戻っている状態である事を確認して下さい。後方でロックされている場合はボルトキャッチボタンを押してボルトリリースしてから行って下さい。これでアッパーレシーバーとロアレシーバーが分解できます。
インナーバレルやホップパッキンの交換など、チャンバー周りが外せればOKという場合は、この段階でアッパーからチャンバーが外せます。
ホップパッキンの交換が目的なら、ここで作業を止められます。そのため、メカボックスまで分解する必要はありません。
ストックパイプの取り外し
メカボックスをロアレシーバーから取り出す為には、ロアレシーバーの各パーツを外さないと始まりません。まずはストックパイプを外します。
ストックパイプ後方から長めのプラスドライバーを差し込み、ストックパイプ基部にある固定ネジを外します。
これだけでストックパイプは外れるのですが、ストックパイプ内にバッテリー配線が通っているので、分解時も組込み時も配線を傷つけない様に注意しましょう。
ストックパイプの中には、バッテリー配線が通っています。そのため、引き抜くときは、ゆっくり動かしてください。
固定ネジは小さい部品です。そのため、外したら小皿に入れて保管します。また、ストックパイプを外した後は、配線の被覆に傷がないか確認してください。
グリップとモーターの取り外し
次にグリップを外します。通常の電動ガンはグリップエンド(底)がネジ止めとなっているのですが、この機種の BCM グリップはフックを外すだけとなります。
まずは①グリップエンドの両側のツマミを押さえ固定フックを外し、②そのままグリップエンドを下に下げます。
グリップエンドを下げますと中に樹脂製のモーター固定用ステーが入ってるのでそれを取り出します。
グリップエンドは、ネジではなくフックで固定されています。そのため、ドライバーを使わずに外せます。ただし、樹脂のステーは割らないように注意してください。
モーター配線の立ち上げ方を確認する
グリップ内部のモーター配線は、機種によりそれぞれ配線の立ち上げ方が違うので、モーターを取り出す前に必ず配線の立ち上げ方、モーターの + - の位置を確認します。
組込の際に違う立ち上げ方をするとモーターの角度が変わり異音の原因になったり、最悪はグリップエンドがはまらない事もあります。カメラで撮っておくと良いですよ。 MCMR についてはこの記事を見てください!
BCMグリップは前側から二本の配線が立ち上がり、マイナス配線(黒)がモーター底を3/4週取りまわして端子に差し込まれています。モーターの前方向がプラスということになります。
この状態を確認し覚えたら、それぞれの配線をモーター端子から抜きます。
この時に無理に配線を持って引き抜くと端子が折れる事があるので、端子を直持ちして慎重に引っ張るか、小さめのマイナスドライバーで起こす様に引き抜い下さい。
外した配線は、どちらがプラスか分かるようにメモしておきます。また、スマートフォンで撮影すると、組み込み時に迷いません。
モーターとグリップ固定ネジの取り外し
端子を外しモーターも取り出すと、グリップの奥に固定ネジがあるので2本とも外します。 MCMR 電動ガンのグリップは2本でしたが、4本で固定している機種もあります。
グリップの固定ネジは、機種によって本数が違います。そのため、外す前に本数を数えておくと、組み込み時に確認できます。
ロアレシーバー各パーツの取り外し
メカボックスを取り出すまでもう一歩です!ボルトキャッチ、マガジンキャッチ、トリガーロックピン、リアフレームロックピンを取り外していきます。
①ボルトキャッチは細いピンポンチ(2mm程度)を前から差し込み、ハンマーで軽く叩けばピンが抜けボルトキャッチが外れます。
②マガジンキャッチは右側のボタンを押し込み左側のキャッチ部を目一杯引き出した状態で反時計回りにグルグル回すと外れます。
③トリガーロックピンは左側にピンのギザギザがあり外す方向が決まっています。必ず右側から左側に向かってピンポンチをあてて叩きだします。
④リアフレームロックピン(テイクダウンピン)は左側から右側に向かってピンポンチで叩いて抜きます。フロント側のピボットピンの時と同様、動くところまでで大丈夫です。
ピン類は、抜く方向が決まっています。そのため、トリガーロックピンは右側から、リアフレームロックピンは左側から叩きます。また、外したキャッチ類は、並べて保管します。
メカボックスの取り外し
ここまでピン・レバー類を外せば、いよいよ本丸、メカボックスの取り出しです。
セレクターレバーをSAFEとSEMIの中間に合わせ、メカボックス後方を持ち上げながら前方向に動かすとメカボックスが抜き出せます。
配線周りの見直しであればここまででOKですが、電子トリガーやギア・ピストン・シリンダー周りを見直す際は更にメカボを開ける必要があります。
取り出すときは、セレクターの位置が重要です。そのため、先にSAFEとSEMIの中間に合わせてください。なお、取り出したメカボックスは、平らな台の上に置きます。
電子トリガーやギア周りを見直すときは、さらにメカボックスを開けます。一方、配線周りだけなら、取り出した段階で作業を終えられます。
次の項目からいよいよメカボックスオープンですよ~。
MCMR のメカボックス オープン!
取り出したメカボックスを開ける前に、 MCMR 電動ガンのメカボックスはQDタイプのスプリングガイドとなっており、メカボックスを開けなくても後方からスプリングガイドとスプリングが取り出せます。
一昔前の電動ガンのメカボックスは、ボルトを全部外してパカっと開けないとスプリングが取り出せませんでした。最近はQDタイプが増えメカボックスを開けなくてもスプリング交換ができ、とても便利になっております。
いちいちメカボックスを開けなくてもスプリング交換やスペーサーの追加で初速調整がしやすいのはとてもありがたいですね!
また、メカボックスの開け閉めをする際でも、先にスプリングを抜いておける事でスプリングのテンションが掛からないので作業が楽になっています。
MCMR のメカボックスの場合は、六角レンチをスプリングガイド後部に差し込み少し押しながら90度回転させればスプリングガイドが後ろに抜け、スプリングもそのまま取り出せます。
QDタイプなら、スプリング交換が短時間で済みます。ただし、初速は、ジュール規制値の範囲に収めてください。
メカボックスを開ける手順
ではメカボックスの分解を続けましょう。メカボックスを開ける際はノズルが右側を向く様に置きます。まずはメカボックス右側のボルトキャッチと連動するダミーボルトストッパーのネジを外しストッパーを取り外します。
続いてモナカ構造のメカボックスを留めている外周のネジを8本、全て外します。全て同じネジと思いきや、長さや頭の形状が違うネジが使われていますので、どこにどのネジが使われていたかチェックしながら外してください。
これらのネジを外せばメカボックスを開けられるのですが、すんなりとは開かないことが多いです。モーターを差し込む穴やスプリングガイドを差し込む穴などに、細めのドライバーを差し込んで手首をこねると静かに綺麗に開ける事が出来ます。
外したネジは、長さごとに並べます。また、開けるときは、無理に引き離さず、隙間を少しずつ広げてください。
メカボックス内部とVer.2パーツ
これが BCM AIR MCMR のメカボックス内部です。
MCMR 電動ガンのメカボックスはVer.2タイプですので、ギアやピストン・タペットプレート・逆転防止ラッチなどVer.2系のパーツが使用できます。
これでオーバーホールやパーツの交換が可能ですね!ご自身の目的に合わせた作業の参考にしてみてください!
Ver.2系のパーツは、社外品も多く流通しています。そのため、目的に合わせてギアやピストンを選びやすいのが利点です。
分解後の組み立ての注意点
組み立ては、分解の逆の順番で進めます。ただし、モーター配線は、撮影した立ち上げ方に合わせてください。
ギアには、ギア用グリスを使います。シリンダー内壁とピストンヘッドのOリングには、気密用のシリコングリスです。ORGA PROLUBEなら、MESEL DPがギア用です。また、MESEL APが気密用です。
オルガエアソフトでは電動ガンカスタムのご依頼だけでなく、お客様ご自身でチューンナップを行うユーザー様向けにカスタムパーツの販売やご相談の受付も行っております。
最新情報:BCM AIR の新商品 BCM MCMR 14.5インチ ガスブローバックの記事はコチラ!
メカボックスの分解方法に関するよくある質問(Q&A)
Q. BCM AIR MCMR のメカボックスは、どのタイプですか?
Ver.2タイプです。そのため、ギアやピストンはVer.2系を使えます。タペットプレートや逆転防止ラッチも同様です。
Q. メカボックスを開けずに、スプリングを交換できますか?
できます。QDタイプのスプリングガイドを採用しているためです。六角レンチをスプリングガイド後部に差し込み、少し押しながら90度回転させます。
Q. BCM AIR MCMR 電動ガンには、どんな特長がありますか?
VFCがOEM生産しています。電子トリガー【Virgo】と、MAPLE LEAFのドラム式チャンバーが標準搭載です。また、その他の内部パーツは、基本的に他のVFC製電動ガンと同じです。
Q. ストックは、どうやって外しますか?
レバーを握ると、レバーと内部のバーの横穴が合います。そこにピンポンチを差し込み、一緒に下へ引き下げながら、ストックを後ろへ引きます。
Q. 分解には、どんな工具が必要ですか?
ピンポンチ、ハンマー、長めのプラスドライバー、六角レンチを使います。また、配線の取り外しには、小さめのマイナスドライバーが便利です。
Q. 分解の前に、何を確認しますか?
バッテリーを外し、BB弾が残っていないか確認します。また、アッパーを外すときは、ダミーボルトが前に戻っていることも確認してください。
Q. モーター配線では、何に注意しますか?
外す前に、配線の立ち上げ方と、モーターの+-の位置を確認します。そのため、スマートフォンで撮影しておくと安心です。なお、端子は直接持って引き抜きます。
Q. メカボックスを開けるコツは、ありますか?
外周のネジは、8本あります。長さや頭の形状が違うため、外した位置を記録してください。また、開かないときは、細めのドライバーを穴に差し、手首をこねます。
Q. グリップエンドは、ネジで外しますか?
いいえ、フックで外します。両側のツマミを押さえて固定フックを外し、グリップエンドを下げます。そのため、特別な工具は要りません。
Q. 組み立てのときに使うグリスは、何ですか?
ギアにはMESEL DP、シリンダー内壁とOリングにはMESEL APです。ただし、F-ZEROとMESEL DPは、天然ゴムなど一部のゴムには使えません。
Q. 分解した後は、どこに相談できますか?
ORGA Airsoftでは、カスタムのご依頼やパーツの相談を受け付けています。また、ご自身でチューンナップする方向けに、カスタムパーツも販売しています。















