【解説】 MARSOC : マーソックについて

【解説】 MARSOC : マーソックについて
【解説】 MARSOC : マーソックについて
 

MARSOCの装備を、部隊の成り立ちとあわせて解説します。MARSOC(マーソック)は、アメリカ海兵隊の特殊部隊を統括する、特殊作戦司令部です。

MARSOCの装備の要点まとめ

  • MARSOCは、2006年にSOCOMの海兵隊部門として創設された
  • 前身は、臨時試験部隊のDet-1
  • Force Reconとは、任務範囲が異なる
  • ユニフォームは、Crye Precision製のウッドランドが知られる
  • ハンドガードは、ダニエルディフェンスのRIS IIへ換装された

ヘルメットにナイトビジョンを付けた、ウッドランド迷彩の隊員3人

MARSOCについて

MARSOC(マーソック)とは、アメリカ合衆国 特殊作戦司令部(USSOCOM=US Special Operations Command )の隷下である海兵隊の特殊部隊を統括するアメリカ海兵隊特殊作戦司令部(MARSOC=United States Marine Corps Special Operations Command)

MARSOCの主力部隊となる特殊作戦連隊「MSOR」は本部中隊及び3個の特殊作戦大隊「MSOB」で編成され、特殊作戦大隊「MSOB」は4個特殊作戦中隊「MSOC」で構成され、特殊作戦中隊は4個の特殊作戦チーム「MSOT」から成り立っている。

MARSOCの部隊編成は、階層ごとに略称が付いています。そのため、下の表で整理しておきます。

階層 略称 構成
特殊作戦連隊 MSOR 本部中隊と、3個の特殊作戦大隊(MSOB)
特殊作戦大隊 MSOB 4個の特殊作戦中隊(MSOC)
特殊作戦中隊 MSOC 4個の特殊作戦チーム(MSOT)

ウッドランド迷彩の隊員が、拳銃を構えて訓練する様子

MARSOC(旧Det-1)の成り立ち

そもそも、MARSOCが創設された理由としては、昨今でも世界各地で頻繁に起こっているテロが最大の要因で、9.11同時多発テロ以降、従来よりもアメリカ軍全体が密接な連携を強化する必要があった為、海兵隊からも精鋭隊員をSOCOMへ遣隊する動きの中で「臨時試験部隊:Det-1」という部隊が創設されました。
※Det-1 = 海兵隊特殊作戦コマンド第1分遣隊

Det-1は、海兵隊特殊作戦コマンド第1分遣隊の略称です。そのため、MARSOCの原型となった、臨時試験部隊と言えます。

Det-1から正式な海兵隊部門への流れ

Det-1創設後、SEALSと共にアフガンやイラクで実践に参加していましたが、2006年に臨時試験部隊から正式なSOCOMの海兵隊部門として創設されたのがMARSOCとなります。
MARSOC自体の構成員の中には、Force Reconから引き抜かれた隊員も多いのですが、Force ReconとMARSOC自体の任務範囲が異なります。

Force ReconとMARSOCの任務の違い

FORCE RECON
Force Reconは基本、偵察・監視・情報収集、火力支援調整、捕虜奪回などあくまでも自分の所属している親部隊(海兵遠征軍)が実施する作戦を直接支援するための戦時活動に焦点を置いている所柄、自分の親部隊を直接支援するために活動し、(基本的に)SOCOMの作戦には参加しない。

MARSOC
MARSOCの部隊はSOCOMの定める任務を遂行し、統合軍のために大規模な統合作戦およびSOCOMの作戦に参加する。任務内容もSOCOM傘下の部隊に定義されているものに準じます。

わかりやすく言うと、SOCOMの正式な海兵隊部門として2006年に創設されたのが現在のU.S.MARSOC(海兵隊特殊作戦コマンド)となります。

つまり、Force Reconは親部隊を直接支援し、MARSOCはSOCOMの任務を遂行します。そのため、同じ海兵隊でも、任務範囲が異なります。

アーマーを着用した、ウッドランド迷彩の隊員2人

ユニフォームについて

2006年にMARSOCとして正式に創設後、2009年よりオバマ大統領の新しいアフガン戦略にてアフガニスタンへの戦闘へ参加。協力関係の現地軍「ANA」に合わせてか、ウッドランド迷彩が増え始めます。

2009年のアフガニスタン戦闘への参加が、MARSOCの装備でウッドランド迷彩が増え始めた、時期の目安です。そのため、年代ごとに装備が変わった点にも注意が必要です。

ウッドランドは今までにもカスタムBDUの着用が見られていましたが、当時はまだCrye Precision社製のマルチカムすらあまり普及していなかったのにも関わらず、既にCrye Precision社製の「ウッドランド」を着用していて、そのCrye Precision製のウッドランドとは、マテリアルカスタムと呼ばれ、プロトタイプに近い部類で製造された物を着用していました。
タグにも、しっかりとマテリアルカスタムと明記されており、生産ロット数も少なく国内外でも高値で取引されています。

このように、MARSOCの装備には、特注に近いものが多く含まれます。また、生産数が少ないため、入手しにくい点も特徴です。

ウッドランド迷彩の隊員が、スコープ付きのライフルを三脚で構える様子

ボディーアーマーについて

2011年頃に有名になったMARSOC特注のCrye Precision社製「ウッドランド」BDU使用からアーマーもCrye Precision社の物が一気に増えました。

MARSOCの装備:Jumpable Plate Carrierの特徴

Jumpable Plate Carrierとの名前の通り本来パラシュート降下の際動きを妨げない様に、必要最低限の積載面と防弾性のみ備えた軽量アーマーですが、その軽量差と動きやすさからDAやSRなどの作戦に使用されているようです。

・DA = Direct Action(直接行動や襲撃・待ち伏せ)
・SR = Special Reconnaissance(特殊偵察・戦闘前の事前偵察や諜報作戦の支援)
※逆に積載量が無い為長期ミッションには不向きです。

DAは直接行動、SRは特殊偵察を指します。そのため、軽量で動きやすいアーマーが、これらの作戦に向いています。

探索・撃破(S&D)で使うアーマー

他には敵を探し出し撃破するS&D(Serch&Destroy)では銃撃戦になる可能性が高い為、防護力が高いアーマーの使用が見られます。カーキ色はMARSOCの特注品らしく当時一般販売は無かったそうですが、現在のカタログには一応「KHAKI」(カーキ)との記載があります。

カーキ色は、MARSOCの特注品らしいと言われています。また、現在のカタログには、KHAKI(カーキ)の記載があります。

Members of MARSOC attend the Advanced Sniper Training Course near Jacksboro, TX on October 30, 2013. Photo by Vance Jacobs

ハンドガードについて

MARSOCは主に2006年より「SOPMOD BlockⅡ」のバリエーションが少しずつ増え、2011年頃には殆どが「SOPMOD BlockⅡ」内のダニエルディフェンス社製であるRIS2へ換装されました。
SOPMOD BlockⅡの「ダニエルディフェンス RISII9.5」に「10.3インチバレル」を装備しています。

ハンドガードは、SOPMOD BlockⅡのダニエルディフェンス RIS IIです。また、10.3インチバレルと組み合わせています。

MARSOCの装備に関するよくある質問(Q&A)

Q. MARSOCとは何ですか?

アメリカ海兵隊特殊作戦司令部の略称です。また、SOCOMの隷下で、海兵隊の特殊部隊を統括しています。

Q. MARSOCはいつ創設されましたか?

2006年に、臨時試験部隊から正式なSOCOMの海兵隊部門として創設されました。

Q. Det-1とは何ですか?

海兵隊特殊作戦コマンド第1分遣隊の略称です。そのため、MARSOCの前身にあたる臨時試験部隊です。

Q. Force Reconとは何が違いますか?

Force Reconは親部隊を支援します。一方、MARSOCはSOCOMの任務を遂行します。

Q. MARSOCの装備のユニフォームは何が知られていますか?

Crye Precision製のウッドランドです。また、マテリアルカスタムと呼ばれる、試作に近い品が着用されました。

Q. MARSOCの装備のアーマーは何ですか?

Crye PrecisionのJumpable Plate Carrierなどです。ただし、積載量が少ないため、長期ミッションには不向きです。

Q. MARSOCの装備のハンドガードは何ですか?

SOPMOD BlockⅡの、ダニエルディフェンス RIS IIです。また、10.3インチバレルを装備しています。

Q. MARSOCの装備で、ウッドランド迷彩が増えたのはなぜですか?

2009年にアフガニスタンの戦闘へ参加し、協力関係の現地軍ANAに合わせてか、ウッドランド迷彩が増え始めました。

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