89式小銃のオーバーホールは、傷んだネジの交換とガタ取りが中心の作業です。この記事では、東京マルイ電動ガン89式の分解の流れを整理します。
89式小銃オーバーホールの要点まとめ
- ハンドガードとレシーバーを外し、アッパーレシーバーを取り外す
- ネジ山の破損は、硬質パテで再生した
- グリップとメカボックスも破損しており、新品に交換した
- モーターにSBDを組み込み、テストドライブで確認した
89式小銃オーバーホールの作業の流れ
| 工程 | 主な作業 |
|---|---|
| 外装の分解 | ハンドガードを外し、アッパーレシーバーとアウターバレルを外す |
| 破損の確認 | ネジ山、グリップ、メカボックスの状態を点検する |
| 部品の交換 | グリップとメカボックス、破損したネジを交換する |
| 内部の組み込み | ギアのシム調整とグリスアップをして、メカボックスを組み上げる |
| 最終確認 | テストドライブを行い、初速と弾道を確認する |
東京マルイ 電動ガン 89式小銃 オーバーホール
89式小銃の概要とオーバーホールの目的
今回は東京マルイ電動ガン89式5.56mm小銃〈折曲銃床式〉のオーバーホール作業をご紹介させて頂きます。
オーバーホールは、分解して清掃し、傷んだ部品を交換する作業です。そのため、掃除だけでなく、状態の確認が大切です。
実銃としての89式は国産のアサルトライフル(64式7.62mm小銃の後継機)として豊和工業が開発製造を行い、1989年に自衛隊で採用されました。
自衛隊の他には海上保安庁、警察の特殊部隊(SAT)等でも採用されています。
東京マルイの電動ガンとして、89式はエアソフトでも再現されています。また、今回の個体は折曲銃床式です。
この89式は以前にAxisチューンを施し今回はオーバーホールに伴い傷んだネジの交換やマウントベースのガタを取っていきます。
Axisチューンを施した個体のため、内部の状態確認も欠かせません。一方で、外装のネジやガタも見直します。
89式小銃のハンドガードとレシーバーの分解
ハンドガードの固定ネジは、赤丸の位置にあります。そのため、まずここを外してから次の工程に進みます。

レシーバー基部とアッパーレシーバーを固定している左側のネジを外します。
左側のネジは、赤丸の位置にあります。ただし、ネジの長さが違う場合があるため、外したネジは置き場所を分けましょう。

逆側のレシーバー基部とアッパーレシーバーを固定しているネジも外します。
今回はレシーバー基部のネジ山がなくなりネジが利かなくなっていましたので硬質パテを使い基部のネジ山を再生させました。
レシーバーロックピンを外し、メカボックスステーとレシーバー基部を固定しているネジも外します。
ネジ山が壊れたときは、硬質パテで再生する方法があります。一方で、締め過ぎは避けましょう。
89式小銃のアッパーレシーバーとマウントベース

これでアウターバレルが外れ、アッパーレシーバーも外れます。
今回アッパーレシーバー上部のマウントベースが微妙にガタつくとの事で一旦マウントベースを外しアッパーレシーバーに接着しました。
これでマウントベースのガタつきは解消されスコープの位置がずれる心配もなくなりました。
マウントベースのガタは、スコープの位置ずれにつながります。そのため、固定して動かないようにする対処が有効です。
89式小銃のストックとセレクターレバー

次にストックを折りたたみメカボックスステーとロアレシーバーを固定しているネジを外します。
ストックを折りたたむと、ネジに工具が届きやすくなります。また、無理にこじらず、位置を確かめて外しましょう。
後付けのセレクターレバーは、社外パーツの場合もあります。そのため、元の向きを写真に残しておくと安心です。
左右のレバーを外すと、ロアレシーバーからメカボックスを抜く準備が整います。
89式小銃のグリップエンドの破損

次にグリップエンドを外そうとしたら・・・。
後部側の固定ネジが付いていません!
固定ネジがないと、グリップエンドは浮いてしまいます。そのため、ガタつきを感じたら、早めに点検しましょう。

横から見たらグリップエンドが浮いてしまっています。
グリップエンドを外しながら原因を探るとグリップ側の雌ネジ部が割れていてネジが落ちた様です。
これではネジは効きませんね。
マルイのグリップは樹脂部に直接タッピンネジでグリップエンドを固定するので、どうしてもグリップ側の雌ネジが破損しやすく弱い所です。
後にマルイからグリップを取り寄せて新品に交換しました。
グリップのネジ受けは、樹脂に直接ネジを切る構造です。そのため、締め過ぎると割れやすくなります。
89式小銃のメカボックスの確認

グリップ奥のメカボックス固定ネジを外すとメカボックスが取り出せます。
分解しながらネジをチェックしていくとステーの前側のネジがアウト!
ここのネジはM3ですが通常のネジより頭が平らで低いタイプの物なので同じ形状のネジを探し取り寄せました。
通常の大きさの頭のネジを付けるとコッキングレバーの内側と干渉します。
ネジの頭の形は、干渉を避けるために選ばれています。そのため、同じM3でも、形状が違うネジは使えません。

メカボックスを分解していくと下側ネック部分にクラックがある事が判明。
まだ上側が割れてないのでくっついていますがもうすぐポロっといくでしょう。
メカボックスのひびは、使用中に広がります。そのため、割れる前に新品へ交換するのは、現実的な判断です。
と言う訳で東京マルイ 89式用 純正メカボックスはORGAでも取り扱いがあるので新品に交換します!
89式小銃のメカボックス交換と組み込み

新しいメカボックスに軸受けを接着し、スイッチやトリガー周りの内部パーツを組込みます。
洗浄チェック済のギアのシム調整を行います。
シム調整は、ギアの上下の隙間を整える作業です。そのため、ギアの回転を滑らかにする効果があります。

ギアのグリスアップには専用のグリスを使用します。
少量をギアの歯や軸部分に塗布し筆などで薄く塗り延ばして下さい。
グリスは、多すぎても少なすぎても良くありません。そのため、薄く均一に伸ばすことが大切です。
89式小銃のシリンダーとグリスアップ

シリンダー周りも分解洗浄してシリンダー内とノズルの内側にグリスを薄く塗り伸ばし、シリンダー周りを組み上げます。
グリスアップには専用のグリスを使用し、指でシリンダー内に薄く塗り延ばします。
その際ノズルの先端を指で押さえピストンを前後させて気密漏れがないかチェックします。
メカボ内の外したパーツを組んで、ギア周りとシリンダー周りも組込ます。
ピストンレール、タペットプレート周りなど摩擦が発生する部分には潤滑材を使用します。
このガンオイルは金属部分の擦り合う部分やプラスチックパーツにも使用可能です。
ガンオイルを使う場所は、金属どうしが擦れる部分です。ただし、必要以上に塗ると汚れの原因になるため、少量にとどめましょう。

メカボックスを組上げます。
先程ネジが破損していたステー前側のネジを新しいネジに入れ替えます。
89式小銃のモーターとSBDの組み込み

メカボックスをロアレシーバーに組込みます。
Axisチューンに組込んだサマリウムコバルトモーターにスイッチ接点保護を手軽に可能にしたSBDの組込みを行います。
SBDは、スイッチ接点を保護するための部品です。そのため、接点の傷みを抑える効果が期待できます。

モーターを組込んでテストドライブを行います。
セミ、3点バースト、フルと快調に動く事を確認!
セミ、3点バースト、フルの順に試すと、トリガー周りの組み付けも確認できます。
チャンバー周りもオーバーホールを行い初速チェックとロングレンジ試射で弾道チェックを行い今回のオーバーホールは終了です。
エアソフトガンの初速には、法令やフィールドの基準があります。そのため、整備後は必ず測定しましょう。
89式小銃のオーバーホールに関するよくある質問(Q&A)
Q. 89式小銃のオーバーホールでは何をしますか?
分解して傷んだネジや部品を交換し、ガタを取ります。そのため、外装と内部の両方を点検します。
Q. ネジ山が壊れたらどうしますか?
今回は、硬質パテで基部のネジ山を再生させました。ただし、状態によっては部品交換が必要です。
Q. マウントベースがガタつく原因は何ですか?
固定が緩んでいたためです。そのため、マウントベースを外して、アッパーレシーバーに接着しました。
Q. グリップエンドが浮く原因は何ですか?
グリップ側の雌ネジ部が割れていたためです。また、マルイのグリップは直接タッピンネジで固定する構造です。
Q. メカボックスは交換が必要ですか?
今回は下側ネック部分にクラックがあったため、新品に交換しました。ただし、状態の確認が前提です。
Q. グリスアップはどこにしますか?
ギアの歯や軸、シリンダー内、ノズルの内側です。また、摩擦が発生する部分には、ガンオイルを使います。
Q. SBDとは何ですか?
スイッチ接点の保護を手軽にできる部品です。今回は、サマリウムコバルトモーターと組み合わせました。
Q. 作業後は何を確認しますか?
セミ、3点バースト、フルの動作を確認します。そのうえで、初速と弾道もチェックします。










