東京マルイが最新電動ガンEVOLTを発表!

東京マルイが最新電動ガンEVOLTを発表!
東京マルイが最新電動ガンEVOLTを発表!
 

早くも「マルポン」タグ付け多発!東京マルイが本気を出した?新型電動ガンEVOLT(エボルト)とは?

2025年11月8~9日に秋葉原で開催された東京マルイ・フェスティバル(通称マルフェス)で発表された新型電動ガン「EVOLT(エボルト)」が話題を呼んでいます!

電動ガンにも拘わらずレシーバーが上下分割することから、同じ構造を持つシステマPTW(通称トレポン)になぞらえ、SNSでは早くも #マルポン ハッシュタグが出現。今後のサバゲー業界におけるゲームチェンジャーとなるのか注目が集まっています。

東京マルイ EVOLT M4A1カービン

東京マルイ EVOLT RS FPR MK4

メーカー自ら「東京マルイにおける究極のM4」と豪語するだけあり、その仕様についてはかなり気合の入ったものとなっています。当店スタッフも実際にマルフェス2025に足を運びプレゼンや展示を見てきましたので、発表されたEVOLTについてご紹介しつつ、オルガエアソフト独自の所感と今後の予測についても書きたいと思います!

当記事では、東京マルイ X公式アカウントにポストされた公式画像も使用させて頂いております。

マルフェス2025

東京マルイEVOLTの特長

東京マルイ製のM4/M16(AR-15)電動ガンはこれまで「次世代」と「スタンダード」が主力でした。次世代MP5の登場により、今後はリポバッテリー電子制御基板を標準搭載した次世代M4が登場するのかなと勝手に予想していましたが、まさかの新型電動ガンシリーズの登場に驚愕した方も多い事でしょう。

マルイ規格のリポバッテリーや電子制御はEVOLTにとって肝と言うべき要素です。M-SYSTEMリリースの裏にこんな壮大な計画が潜んでいたとは露知らず…。また、それ以外にも多くの注目ポイントがありますので、順番にその特長を見ていきましょう。

上下分割式でテイクダウンが可能に!

これまでの電動ガンはギアやシリンダーまで一体型となったメカボックスが主流でしたが、EVOLTではテイクダウンピンを抜くことでパカッと上下分割し、アッパー側のシリンダアッシーロア側のギアボックスにキレイに分かれます。

この構造自体は既にシステマのPTWやWEのKATANA、AIRSOFT97のC.A.T.、変則的なところではGBLSのDASなど既に存在するものではあり、画期的と言う程のものではありません。しかし、エアソフト業界をリードする東京マルイが上下分割式を取り入れたことには大きな意義があると言えます。

EVOLT テイクダウン

そもそも世界初の量産型電動ガンを開発したのは東京マルイですし、PTWやDAS等を除く後発電動ガンは基本的にマルイコピー。EVOLTの成功如何によっては、今後のスタンダードが変わっていく可能性が大いにあります。

EVOLTシリーズでは今後、アッパーのみ、ロアのみの販売も予定しているとの事で、1本のロアに対して近距離用と遠距離用でセットアップを変えたアッパーを2本所持するなど、レギュレーションやフィールドシチュエーションに合わせて簡単な組替えでセッティングが可能になります。

トレポンやガスブロの様なアッパーを組み替える運用スタイルが電動ガンでも実現できるとなれば、これまでよりも気軽に組み替えを楽しむプレーヤーさんが増えることでしょう。

EVOLT 上下分割式レシーバー

リアルサイズとなったレシーバーとグリップ

これまでの電動ガンは、実銃と比べるとレシーバー外形が厚くグリップも太いという違いがあります。これはメカボックスやモーターなど内部に機関部を収めるため致し方ないことですが、リアルサイズで作られるガスブロやトレポンとよく比較されるデメリットです。

しかしEVOLTではこの不満点を解消し、レシーバーやグリップもリアルサイズとなっています。手に取っても既存の電動ガンの様なやぼったさは無く、すっきりスリムになっています!これはイイ!

EVOLT リアルサイズレシーバーとグリップ

またリアルサイズとなったのは外形だけではありません。アルミの板厚(内側の切削量)もリアルサイズとなっているとのこと。そしてバッファーチューブの接続は実銃と同様ロアレシーバーに直接ねじ込む方式となり、ネジピッチもインチ規格に。アッパーとバレルナットの接続は、現在流通している電動ガン用ハンドガードのことも考慮してか、ミリピッチとインチピッチの両方に対応する規格となっています。

ネジの切り直しをしなくても実物パーツが取付可能なのは、マルイ製品としてはかなり画期的ですね!

EVOLTでリアルピッチとなった各部のネジ

実物と同じ太さになったグリップですが、内部にモーターが収まると言う基本設計はこれまで通り。強化樹脂を採用する事で薄型化に成功し、モーターのサイズ自体は従来通りとのこと。ただし、基部は角度を変更できる設計(別パーツに交換するっぽい)で、近年流行の角度の立ったグリップの取り付けもできるようになるとのこと。これは熱い!

EVOLT 公式パンフレット

全て刷新された内部システム

トリガーを引くとモーターが駆動しギアが回転。ピストンを引いて解放した圧縮空気でBB弾を飛ばすという電動ガンの基本設計に違いはありません。しかしM-SYSTEM搭載でセンサー制御となったことで、次世代MP5同様に逆転防止ラッチは存在しません。シリンダーアッシーも分かれることから、ギアボックスのメンテナンス性は向上し、カスタムにおける初速調整もかなりやりやすくなっていると予想されます。

そしてM-SYSTEMは次世代MP5から進化を遂げTypeIIとなり、EVOLT用に更なる改良が加えられたようです。

次世代MP5の基板ではVer.2.0の文字が見られたことから、M-SYSTEM開発の段階からプロトタイプのVer.1.0や小数点以下派生のマイナーチェンジを経たものと思われますが、EVOLTの基板にはVer.7.0とあります。3~6をすっ飛ばしていることから察するに、基板の開発には数々のトライ&エラーを繰り返してきた苦労が垣間見えますね。

リポバッテリーを使用することもあり、電子制御には入念な安全対策も行われている様です。

M-SYSTEM Type2

ギアはこれまで同様ベベルギア、スパーギア、セクターギアの3枚構成。しかしサイズは全くの新規設計となり従来型との互換性はありません。

ギア成形に使用されるMIM(Metallic Injection Molding:金属粉末射出成形)とは、金型に射出成型したグリーンパーツ(金属粉末とつなぎ材を混ぜて成形したもの)に脱脂・焼結・機械加工・表面処理を加えて金属部品を作る手法で、高強度かつ精密な成形が可能とのこと。

軸も従来より1mm太い4mmになり、素材と設計の両面で耐久性アップを図っています。

EVOLTのギア

タペットプレートはテイクダウン実現のためロア側パーツとアッパー側パーツの分割形状となり、連動するノズルはスタビライザーノズルという新たな設計に進化。スタビライザーによる平行稼働を実現し、BB弾がチャンバーに安定して供給されることで高い集弾性が期待できます。

ちなみにホップ調整はドラム式で、ダミーボルトを後退させた位置で操作できます。ダストカバーのラッチはリアルサイズではありませんが、ダミーボルトに連動して開きます。

EVOLTチャンバー

モーターも新開発となるEG1000BRを搭載。ギアボックス内のベベル配置が従来と逆になっているため、モーターは逆回転仕様となっています。

EVOLT EG1000BRモーター

実銃の操作をシミュレートしたリアル操作

EVOLTを実際に撃つには実銃と同じ操作が必要になります。手順は以下の通り。

  1. BB弾を装填したマガジンを差す。
  2. チャージングハンドルを引いて初弾装填(疑似操作であり、チャンバーにBB弾は入らない)。この際ダミーボルトも連動しダストカバーも開く。
  3. セレクターをセミ、またはオートに切り替え射撃。ダミーボルトは射撃にも連動する。
  4. BB弾を撃ち切るとセンサーが検知して動作ストップ。ダミーボルトも後退位置で止まる。
  5. マガジンチェンジを行い、ボルトリリースレバーかチャージングハンドルの操作でダミーボルトが前進。再度撃てるようになる。

この様に、EVOLTではガスブロと同じく実銃の操作をリアルシミュレートしています。電動ガンでこれを実装したのは東京マルイ製品では初となります。

チャージングハンドルは可動域がかなり大きくなっておりその辺りもリアルとのことですが、解説を聞くに実物と全く同じストローク量という訳ではなさそう。ただし、寸法はリアルサイズ!実物がポン付けできるかは不明(爪裏面が要加工?)ですが、期待は高まります。

尚、チャージングハンドルを5回素早く引くと内部のLEDが青く光り空撃ちモードとなります。ボルトリリースレバー下押しでボルトストップさせ、チャージングを引くと通常モードに戻る様です。安全面の配慮から、恐らく通常モードではBB弾なしで空撃ちは出来ない模様。セーフティーエリアでの事故防止を考えた素晴らしい設計ですね!

更に、セレクターはギアボックスを貫通する仕様になっておりギア連結ではないアンビ操作が可能。クリック感もバッチリ再現!アンビ側のレバー操作もカッチリしているあたり、電動ガンとしてはかなり画期的です!

EVOLT 貫通式アンビセレクター

専用マガジンからも本気度が伝わる

EVOLTでは従来型の電動ガンマガジンは使用できず、マガジンも新設計となります。

ワン・バイ・ワン・ローディングシステムと名付けられた給弾システムは、マガジンを本体に差しただけではBB弾を放出せず、射撃の瞬間のみノズルがマガジンのシャッター(BB弾を押さえるパーツ)を直接開閉しBB弾を1発送り込む仕組み。そのためマガジンを途中で抜いても弾ポロせず、チャンバー内に残ることもありません。弾抜き作業を忘れて暴発!みたいな事故が起きない安全面の配慮。これも素晴らしいシステムですね。

ワンバイワンローディングシステム

また、マガジンインナーには常に上向きのテンションが掛けられるインナーエレベーションシステムも搭載。経年でマガジンキャッチが削れてきても安定した給弾を可能とします。カスタムパーツなどで誤差の発生しやすい箇所なだけに、これまた有難い設計になっていますね。

マガジンも本体同様リアルサイズとなっており、アウターシェルをスチール製とするSTANAGタイプになっています。装弾数は81発。噂によればリアカン機能もあるとか?

EVOLTマガジン

専用バッテリーも同時発売!

EVOLTでは新製品となるMS・LI-PO スティックタイプが専用バッテリーとなります。バッファーチューブ内に納まるサイズで、EVOLTへの脱着はテイクダウンをして行う仕様となります。

M-SYSTEMと連動した安全回路搭載バッテリーのため、一般的なリポバッテリーの使用は不可とのこと。スペックは7.4V 800mAhだそうです。

MS・LI-POスティックバッテリー

EVOLT テイクダウンしてバッテリー収納

EVOLTと同時発売となる様ですが、現在販売中のMS・LI-POセーフティーチャージャーでの充電が可能。単品販売のほかにも充電器とセットになったスターターセットも発売予定です。

MS・LI-POについても補足説明がありましたが、安全回路により発火などの危険性が少ないのが特長。また、JBRC加盟店に設置されたリサイクルボックスに廃棄することも可能で、将来劣化したとき捨てるのに困らないのもメリット。

MS・LI-POスターターセット

もう1つのモデル、EVOLT RSとは?

さて、ここまではEVOLTシリーズの第1段「EVOLT M4A1カービン」についてご紹介してきましたが、実はEVOLT RSという第2弾モデルも同時に発表されました。

EVOLTではオールドスクールなM4A1カービンがモデルアップされていましたが、EVOLT RSは打って変わって現代的なM-LOKハンドガードを搭載したモデルとなります。そして「RS」が意味するところは…

リコイルショックでございます!

EVOLT RS リコイルウェイト

EVOLT RSでは次世代電動ガンのようにリコイルウェイトシステムが搭載され、BB弾の発射に合わせて疑似的なブローバックを楽しむことができます。リコイルユニットはバッファーチューブ内に収められるため、バッテリーはクレーンストックのスペースに納める必要があります。

EVOLT RS バッテリー収納

第2弾のEVOLT RSにはFPR Mk IVというモデル名が付けられていますが、FPRはFederal Patrol Rifleの略。アルミCNC成形のハンドガードがGEISSELE SMR MK4 FEDERALタイプとなるので、FBI HRTのあの有名なライフルを意識したのでしょうか。カッコイイですね~♪

EVOLT RS FPR Mk4のM-LOKハンドガード

EVOLT M4A1カービンではエクステンションバレルの交換で14.5インチと11.5インチの仕様変更が可能ですが、EVOLT RS FPR MK IVでは特定モデル再現のため11.5インチが固定。ちなみに近年ではライセンス問題も厳しいため、恐らくハンドガードは無刻印のままでは?と予想されます。

EVOLT M4A1エクステンションバレル

尚、刻印の話で言うと、レシーバーは無刻印+セラコートとなる予定。ライセンスの件もありますが、近年ではカスタムで思い思いの刻印を入れるプレイヤーさんも多いためだそう。確かに埋め戻しが無い分、こちらの方が後入れの刻印はキレイに仕上げやすいですね。

東京マルイEVOLTの発売日や価格は?

東京マルイ広報の島村氏も自虐ネタの様に仰っておりましたが、今回の新製品発表では珍しく発売時期が名言されました。日付こそ確定してはいないものの、第1弾のEVOLT M4A1カービンは「今冬」での発売となる予定です。つまり、早ければ2025年12月、遅くとも2026年3月までには発売になるものと思われます。

そして第2弾のリコイルショック仕様EVOLT RS FPR MK IVは、その数か月後を予定。システムとしてはほぼ完成の域に達しており、あとは量産やパッケージ・説明書などの準備を残すのみ、といったところなのでしょうか。楽しみですねぇ。

お値段もバシッと発表され、それぞれ以下の通りとなっています。

  • 東京マルイ EVOLT M4A1カービン
    価格:90,000円(税抜)
    発売日:2025年12月~2026年3月頃
  • 東京マルイ EVOLT RS FPR MK IV
    価格:120,000円(税抜)
    発売日:M4A1発売から数か月後

この価格を聞いて皆さんはどう感じられたでしょうか?筆者的には適正…いや近年の材料費高騰や物価高を考えればむしろ安いかなと感じました。

完全に新規で、充実した機能性を誇る電動ガンシリーズを開発したとあらば、お手頃なのではと思います。

ORGA AIRSOFT的所感&未来予想

いや~、東京マルイがここまでの電動ガンを開発するとは正直驚きました。BB弾を装填しての試射はまだ出来ていないため断言はしませんが、プレゼンを見る限り、完璧に近い弾道性能を持っていることは容易に想像できます。

また、カスタムや自身による内部メンテナンスを嫌うこれまでのメーカー姿勢から考えると、色々とユーザーに弄らせる余地を持たせた設計になっていることは少々意外でした。

そんなEVOLTに1つ、注文を付け加えるとすればそれはレスポンスでしょうか。電動ガンとして考えれば次世代並みかそれ以上か、なかなか素晴らしいレスポンスだとは思います。しかし、7.4Vというバッテリー電圧やトルク重視のEG1000ベースのモーター採用という点に、改善の余地はあるのかなと思います。

ここで、モーターの仕様が逆回転となっていることがミソなのかなと筆者は考えていまして…。ここからは私の個人的な予想となるので、戯言として聞き流してくださいね(笑)

モーターを従来通りの回転方向とした場合、間違いなく多くのユーザーがサードパーティー製のブラシレスモーターへの交換を実行するでしょう。唯一の改善点であるレスポンスを向上できれば、もはや完璧な電動ガンになると言っても過言ではありません。

それを避けるために敢えて逆回転仕様とし、実はマルイ純正ブラシレスモーターの開発を進めているのでは…と筆者は期待しています。サードパーティー製モーターの参入に待ったを掛け、華々しくマルイ製ブラシレスモーターの降臨!そんな未来を想像してしまいました。もしマルイからブラシレスモーターが出るのなら、そっちを使いたくなりますもんね。

あくまで想像ですのであしからず…!

EVOLTやその他の電動ガンの未来

現時点でEVOLTと競合するカテゴリーとなるのは、既存の電動ガンと、高級機種となるシステマPTWGBLS DASです。しかし、今まで通り住み分けは続くのかなと思います。

まず電動ガンから言うと、EVOLTは構造から考えれば適正価格とはいえ、決して気軽に買える値段ではありません。そのため、海外メーカーの安価な製品は依然として需要は残るでしょう。しかし次世代電動ガンなどは価格帯も近いため、EVOLTが東京マルイのフラッグシップに切り替わっていくのは間違いないと思います。

また、EVOLTがPTWやDASの脅威になるかと言うと、すぐにはならないだろうと思います。現状ではレスポンスやカスタムの幅ではPTWが圧倒的ですし、リアル且つ恐ろしい程のリコイル強度を持つブローバックではDASの右に出るものはありません。弾道性能においてもそれぞれ高いレベルを達成しています。

何分PTWとDASは超高級機種ですので、そこまではお金掛けたくないというプレイヤーにとって、EVOLTは丁度良いポジションに落ち着くと思います。同じ電動ガンであってもそれぞれ特色が異なりますし、EVOLTは価格帯的にも性能的にも、スタンダード電動ガンと高級機種の間を埋める存在となりそうです。

ただし!

先述の様にEVOLTがブラシレスモーター化したり、はたまたサードパーティー製基板の登場で11.1V化やプリコック化したり、圧倒的なレスポンスを手にした瞬間、本当の意味でのゲームチェンジャーになることは想像に難くありません。

まだまだ憶測レベルの話ではありますが、EVOLTは間違いなく今後のサバゲー業界にとって大きな影響力を持つ電動ガンとなるでしょう。早く製品版を手にしたいですね!

 
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