SIGがボルトアクションライフルをリリース、しかし本当の注目点は?

SIGがボルトアクションライフルをリリース、しかし本当の注目点は?
SIGがボルトアクションライフルをリリース、しかし本当の注目点は?
 

SIGがボルトアクションライフルをリリース、しかし本当の注目点は?

SIG SAUER(シグ・ザウエル)が、ゼロから自社開発した初のボルトアクションライフル「CROSS RIFLE」をリリースした。ニューハンプシャー州の工場で製造されるCROSS RIFLEは主に狩猟用の精密ライフルとして開発され、6.5クリードモア、.308、277 SIG FURYの3つの弾薬からモデルを選択できる。

CROSS RIFLE

ハンティングライフル

今どきのライフルらしく20mmピカティニーレールとM-LOKを備え、細かな調整が可能な折り畳み式ストック、ワンピース構造のレシーバー、フリーフロートハンドガードなど精度と携帯性の高さを両立したハンティングライフルとなっている。

SIG SAUER

SIG

ボルトアクション

しかし、このCROSS RIFLEで注目すべきはライフル本体そのものよりも使用弾薬にある。3種の弾薬のうちの1つ「277 SIG FURY」はSIG SAUERが開発した新しい弾薬で、現在選定が進むアメリカ陸軍の次世代分隊火器(NGSW)プログラムのために開発された6.8mm弾をベースとした民間バージョンの製品である。

277 SIG FURY

277 SIG FURYは3ピース構造のハイブリットケーステクノロジーを利用した弾丸で、従来のカートリッジと同様に真鍮などを素材として使ってはいるものの、重量を20%ほど軽くしている。ほぼNGSWプログラムで使用される弾丸と同様の仕様となっているようで、現在SAAMI(Sporting Arms and Ammunition Manufacturers ‘Institute)の承認を待っており、早ければSHOT SHOWでの発表を経て2020年に販売を開始する予定だ。

6.8mm

NGSWプログラムはまだ選定途中であるものの、アメリカ軍の1次フェーズテストをパスしたミリタリー仕様の弾薬が一般市場でも使えるということはステータスとしてはかなり大きなアドバンテージを持つと言える。民間での高評価を持ってNGSWプログラムを有利に進めたいのか、実績を元に一般市場で大きなシェアを取りたいのか、真偽のほどは確かではないが話題性があるのは確かである。

今後、軍事市場でも大きな存在感を見せてきているSIG SAUERが官民合わせたプロダクト開発によって、どういった進化を続けていくのか要注目である。

 
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