トレポン 流速 カスタムの極意

トレポン 流速 カスタムの極意
トレポン 流速 カスタムの極意
 

エアガン最強の弾道を実現する 流速 セッティング:「流速」を支えるにはトレポンの高強度パーツは最適解だった

エアガンカスタムを実施・検討しているプレイヤーなら「 流速 」という言葉は多くの方が耳にしたことがあるだろう。エアガンの弾道性能を向上するには決して無視できないキーワードだ。 流速 セッティングはORGA AIRSOFTとして弾道性能の要となるカスタム要素と捉えているが、細かな内容まで理解して頂けているプレイヤーは決して多いとは言えない。

流速 カスタムが「当たる」と言われる所以は、BB弾が遠距離まで飛んでもブレず集弾性の低下(BB弾の散り)が起きない弾道性能にある。

そんな 流速 カスタムを実現する際、様々なカテゴリが存在する エアガン において オルガエアソフト ではどうしてトレポン(システマ PTW)をお勧めするのか。どうしてオリジナルのカスタムパーツを用意しているのか。その根拠やセッティングの出し方について説明していこう。

 

流速 の仕組み

エアガンカスタムには様々な理論・セッティングが存在するが、それぞれ一長一短があるのは事実。決して 流速 だけがカスタムの正解ではない。しかし、純粋に飛距離精密さを求めるのであれば、最適なカスタムは 流速 一択とオルガエアソフトでは言い切っている。

流速 カスタムを簡単に説明すると、強力なスプリングと最大限のエア量によって高いパワーを与えられたBB弾を、加速しすぎないよう太く短いインナーバレルで初速を規定値内に納めるセッティングである。

全く同じパーツで組み上げたエアガンが2挺あったとき、1つはノーマルスプリングにアウターバレルと同等の長さのインナーバレル、もう1つは強化スプリングに短いインナーバレルを組み合わせてカスタムした場合、銃口初速を揃えたとしても飛距離や精密さの面で弾道性能が良いのは明らかに後者となる。銃口付近での初速は同じでも、遠くまでBB弾が飛んだ時の初速の落ち具合に差があることが要因だ。

 
この差が生まれるのにはホップが大きく関わっている。ノーマルセッティングの電動ガンが、ホップを強めれば強めるほど初速が下がっていくのに対し、 流速 セッティングの電動ガンは初速がどんどん上がっていく。

チャンバーに収まったBB弾がホップを越えて行く際、シリンダー内ではピストンとBB弾の間で圧力が上がっていくことになり、その空気圧を使ってBB弾を押し出すことになる。

その際ノーマルスプリングのままでは、BB弾が突起によって強く押さえられていればいるほどピストンがシリンダー内の圧力に負け前進するパワーをロスする。そのためホップを強く掛けるほど初速は低下する。

それに対し、流速セッティングではホップが強められシリンダー内の圧力が上がってもピストンがそれを押し切る強いスプリングを使用するため、ホップを掛ければ掛けるほど内圧が上がり初速も上がっていく。反面、 流速 の場合に適正な回転量となるようホップ調整するのが非常にシビアになるのはこのためだ。

このホップを越える際にBB弾に与えられるパワーやホップ回転力の差が弾道性能の差に繋がっている。

例えるなら、同じ回転数を出せるエンジンでも、トルクの弱いエンジンは外力により簡単に回転が落ちやすいのに対し、トルクの強いエンジンは回転を維持しやすい。これと同じような対比が、通常セッティングと 流速 セッティングの間にも起きているとイメージするとわかりやすいだろう。

 
また、シリンダー容量=エア量も流速には欠かせない要素の1つだ。先ほど説明したようにシリンダー内の空気圧をいかに高めるかが重要になってくる 流速 にとって、より多くのエア量を稼ぐためシリンダー容量は大きいに越したことはない。加速ポートなんてもってのほかだ。

オルガエアソフトではフルシリンダーでは飽き足らず、さらにシリンダー厚を薄くして容量アップを実現したWIDEBOREシリンダーも開発。電動ガンでもトレポンでもご利用頂ける。

このように、BB弾の強いパワーとホップ回転力の維持のために、いかにエアコンプレッション(スプリングパワー+エア容量)を高められるかが 流速 の肝となる。

 

流速 とインナーバレル

ノーマルと 流速 ではチャンバーから放出された時点でBB弾に与えられたパワーに大きな差が生じているが、ノーマルセッティングでは足りないパワーを補うために長いインナーバレルを使用してBB弾を加速させている。対して 流速 では加速しすぎによる初速オーバーをさせないため短いインナーバレルを使用する。

これによりどちらのセッティングも銃口初速は揃えられるわけだが、実はこのインナーバレルの長さの差も 流速 の1つのポイントだ。

多くのサバゲープレイヤーのイメージとして、インナーバレルは長いほど初速が上がるし(←これは事実だが)長い方が弾道が良くなると勘違いされることがある。これは大きな間違いである。

インナーバレル長と弾道性能の良し悪しは全く関係ない。 流速 セッティングではインナーバレル長は100mmもあれば充分だ。強力なスプリングや大容量シリンダーによりエアコンプレッションを追求するならば数十mmでも良いくらいだ。(ただしインナーバレルの製作精度は多いに関係ある)

あえて言うならば、インナーバレルは短い方が弾道は良くなる。これはインナーバレル内ではBB弾が管壁に接触する可能性があるためである。管が長くなればなるほど接触する可能性及び接触回数が増えるため弾道やホップ回転にとって余計な摩擦が与えられてしまう。 流速 の様に短いインナーバレルを使用することによってBB弾は余計な影響を受けにくくなる。

また、オルガでは内径の広いインナーバレルを使用する。内径の広いルーズバレルを使用することで加速が抑えられるため、より強いスプリングが使用出来るのはもちろん、管内接触も最小限に抑えることができるためだ。

 

流速 セッティングを作るための3つのポイントと、トレポンが適している理由

これまでの話を含め、 流速 カスタムする際のポイントを簡潔にまとめると

・強化スプリング・大容量シリンダーでエアコンプレッションを高める
・インナーバレルを短く、太くして菅内摩擦を減らす
・チャンバー内でBB弾を適正に保持し回転を与えられるホップパッキン

この3つが基本となる。1つ1つのポイントについて深掘りして解説していこう。

トレポン 内部パーツ

 

①エアコンプレッション

流速 の一番の肝となる、チャンバーでBB弾に与える運動エネルギーを大きくする方法だが、改めて言うとこれには2つの要素がキーとなる。1つはシリンダー内の空気圧を押し切る強いスプリングを使用すること。もう1つは豊富なエア量でより高い空気圧を生み出すことだ。

この2つが揃うことでBB弾に圧倒的なエアコンプレッションを与える事ができる。

強いスプリングと大きなエア容量。言うのは簡単だが、これはエアガンの内部パーツにも負担を掛けることになるため中々簡単にはいかないのが現実だ。電動ガンのメカボやギアは亜鉛ダイキャストなどそこまで強い材料で作られているわけではなく、スプリングを強くするには破損との闘いとなる。

流速 カスタムのベースとして トレポン を推すにはここに理由がある。PTW では非常に高強度なギアボックスやシリンダー、そして高トルクのモーターが採用されているため、通常の電動ガンよりも強いエアコンプレッションセッティングとしても本体へのダメージが少なく安心して運用できるのだ。

電動ガンでもある程度のところで押さえれば 流速 は可能だが、アドバンテージは圧倒的にトレポンに分がある。

そしてこのエアコンプレッションをトレポンで実現するためにORGA AIRSOFTが開発したのが前章で軽く触れたWIDEBOREシリンダーである。高い空気圧は単純にメインスプリングを強いものに交換すればよい話だが、エア容量の増大を実現するためにWIDEBOREシリンダーはその名の通り、システマの純正シリンダーよりもシリンダー内径とピストンヘッドの大径化を行い、エア容量の増加を図っている。

ORGA WIDEBOREシリンダー

中にはピストンの前進スピードを上げて初速を稼ぐ別手段としてシリンダーに加速ポートを設置する場合もあるが、これは弱いスプリングを使用してレスポンスを高めるセッティングの際に使う初速アップ手段であって、弾道性能を高める場合には向かない選択だ。

同様の理由により、レスポンス重視のためのセクターカットやDSG(デュアルセクターギア)化も弾道性能の面だけに限って言えばお勧めはできない。このカスタムは初速を下げない対策としてスプリングの強化は行うもののエア容量は圧倒的に少なくなっており、加速ポート同様、エアの圧力というよりは勢いに頼った加速手法だからである。

インドアセッティングなど、飛距離を必要としなければレスポンス重視セッティングは優秀なカスタムだが、トレポンはそもそも電動ガン以上に強力なモーターを使用するため、11.1V運用であればその時点でかなりのレスポンスを発揮する。もしオールマイティに活躍できるセッティングを求めるのであれば、 流速 の方がお勧めではある。

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流速 エアコンプレッションの要

 

②WIDEBOREインナーバレル

インナーバレルやホップアップパッキンの交換など、電動ガンにおいてはチャンバー周りのカスタムは初心者でも手を出しやすいお手軽カスタムとして浸透している。

しかし、トレポンにおけるチャンバーカスタムは 流速 セッティングをバッチリ決めるためにはシリンダーとセットで考えたい重要なファクターだ。

ORGA コンプリートチャンバーASSY

ORGAで採用するWIDEBOREインナーバレルは 流速 カスタムには必要不可欠なパーツである。WIDEBOREインナーバレルは内径が大きい、いわゆるルーズバレルと呼ばれるものだ。インナーバレルの内径が大きくなるということは、すなわちインナーバレル内で初速が上がりづらくなることを意味する。インナーバレルによる初速アップ効果が少ない分、シリンダーのエアコンプレッションをより強力にすることが可能になるのだ。

インナーバレルが短ければ短いほど良いのは前章でも話したものの、一長一短ある。BB弾はインナーバレルから放出された瞬間からホップ回転のマグヌス効果により揚力を得、若干浮き上がる傾向にある。その浮き上がり量は 流速 セッティングであればことさら顕著だ。そのためインナーバレルがあまりにも短いとアウターバレルやハイダーの内側に発射したBB弾が当たってしまうこともある。

WIDEBOREインナーバレルであれば通常のインナーバレルに比べ長さを担保できるため、上記の現象をある程度抑えることが可能だ。性能の追求だけでなく外装面にもこだわりがあるユーザーにオススメしたい。

ORGA トレポン インナーバレル

 

③ORGA FLAT HOP

ホップアップについては、ORGA AIRSOFTが電動ガンカスタムでも推奨しているフラットホップがシンプルかつ純粋に安定したホップ回転を得られやすい。サバゲー市場には様々な形状をしたホップパッキンが存在し、1点掛け、2点掛け3点掛け、V型など様々だが、トレポンの 流速 カスタムにおいては圧倒的にフラット長掛けのパッキンが相性がいい。

ORGA フラットホップ

インナーバレル断面もBB弾も同じ円形である。そのためBB弾を一定の力で1方向から押すことが出来ればおのずとチャンバー内での位置も一定となる。また、2点、3点とBB弾に当たるホップ面が増えれば増えるほど、それぞれの面が均一な圧でBB弾に触れることが重要となるが、フラットホップではそこまでの綿密な設計・調整が必要なくシンプルに毎弾一定の回転を掛けやすい。パッキンの個体差やセット時の誤差に左右されることなく、常に同じホップ回転を再現できることは、集弾性の向上にはなくてならない要素だ。

アジャスタークッション

そのホップ回転の安定のためにもう1つ重要なのがアジャスタークッションの存在だ。トレポンのホップパッキンはアジャスターという土台に固定され、アジャスターとインナーバレルの間にクッションを挟むことでホップ調整のテンションを掛けている。

このアジャスタークッションは、BB弾がホップパッキンを通過する際にもテンショナーとしての役割を担うが、フラットホップと組み合わせる場合、システマ純正のクッションでは柔らかすぎるため弾道が安定しずらい。ORGAコンプリートチャンバーASSYでは独自にシリコン製の丸型クッションを採用し、テンションが強めとなりフラットホップでの安定した弾道に寄与している。

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セッティングの重要性

エアコンプレッションとそれを受けるチャンバー、そしてそれらを邪魔しないインナーバレル。これらが揃っても、それらをしっかりとセッティングできていなければ真価を発揮できない。 流速 カスタムに限らず、トレポンはチャンバーとシリンダーの位置をしっかり固定できていないと弾道の荒れや給弾不良に繋がるため、レシーバーへの内部パーツのセットには調整が不可欠だ。

トレポンでは、チャンバーとシリンダーが、アウターバレル基部とストックチューブキャップによって前後を挟まれることで固定される。ここがしっかりと調整できているか否かは、アッパーとロアをテイクダウンまたは閉じる時のテンションと、空撃ちした際のシリンダーの振動から判断できる。

WIDEBOREシリンダーとコンプリートチャンバーASSYを組み込んだにもかかわらず、何故か思うような性能値がみられない場合は、以下のポイントを確認してみて欲しい。

<テイクダウン時のテンション>

トレポンをテイクダウンする際、テイクダウンピンを抜いたあとストックもしくはストックチューブを強めに叩いてようやく分割できるくらいのテンションが好ましい。同様にレシーバーを閉じる際は思いっきり力を入れてバッチン!と音が鳴るくらい固い方が良い。

トレポン テイクダウン

力を掛けずとも簡単にテイクダウンできてしまったり、何の抵抗もなくパチッと戻せてしまう場合は調整の必要がある。調整のためチェックする場狙は2箇所。

1つはシリンダーエンドが触れる部分、ストックチューブキャップのシム調整だ。キャップをストックチューブにはめる際、間にシムを挟んでシリンダーに掛ける負荷の量を調整する。簡単にレシーバーの開け閉めが出来てしまう場合はここのシムを厚いものに変えるか枚数を増やす。

バッファチューブキャップ

バッファチューブキャップ シム

シム調整をしてもだめな場合(開け閉めはキツくならないのにテイクダウンピンの抜き差しが固いなど)は、2つ目のチェック箇所、シリンダーエンド・スプリングガイドの後端に付いているボールのテンションを確認する。このボールは実はスプリングガイド内部に設置されたスプリングによってテンションが掛かっているため、ストックチューブキャップ中央の穴にはまる際、若干動くようになっている。

スプリングガイドボール

このボールのテンションが弱すぎると、ピストンがセクターギアによって引かれる際にシリンダーそのものも動いてしまい、チャンバーの気密性低下やノズル位置のブレ、給弾不良を引き起こしてしまう。

ボールのテンションを強くするにはWIDEBOREシリンダーからスプリングガイドを外し、ガイドの奥にあるイモネジ(3mm)を六角レンチで締め込む。ここを強く締め込みすぎると逆にレシーバーが固くて閉じれなくなるので、ギリギリ閉められるか否かのラインを探りながら調整する。

スプリングガイド

<空撃ち時のシリンダーの振動>

チャンバー及びシリンダーの調整が済んだら、エジェクションポートやマグウェルから指でシリンダーに触れた状態で空撃ちをする。しっかりと固定できていればピストンの振動しか感じないが、前後に動く感じや2重の振動を感じる場合はまだまだシリンダーやチャンバーの固定が甘い証拠だ。

改めてストックチューブキャップのシムやスプリングガイドボールのテンションを調整して、カッチリとしたアッパーレシーバーとロアレシーバーの結合を実現させよう。

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シリンダーの振動チェック

ORGA AIRSOFTで行っているトレポン 流速 カスタムの全容をご紹介した。ここまで読んで頂けただけたのならば 流速 カスタムには何より強いエアコンプレッションを実現できることが大前提となることはお判り頂けただろう。

エアコンプレッションを強くすれば電動ガンではメカボックスの耐久性を気にする必要があり、思い切った強化スプリングの使用はなかなか難しい。またそのスプリングを引ける高トルクモーターを使うとなるとギアクラッシュの心配も増える。

その点、トレポンは高剛性のシリンダーやギアボックスを使用するため耐久性の心配が少なく、モーターのトルクも非常に強いため容易に流速化が可能だ。

トレポン(システマPTW)は、正に 流速 カスタムにはうってつけのエアガンと言えるのだ。

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