アメリカ陸軍の次世代分隊火器(NGSW):General DynamicsがRM277を公開

アメリカ陸軍の次世代分隊火器(NGSW):General DynamicsがRM277を公開
アメリカ陸軍の次世代分隊火器(NGSW):General DynamicsがRM277を公開
 

アメリカ陸軍の次世代分隊火器(NGSW)プログラム
General Dynamics社がRM277を公開

OUTLINEでも何度かお伝えしてきている、アメリカ陸軍で進められている次世代分隊火器(NGSW:Next Generation Squad Weapon)の選定プログラムについて、フェーズ2選考に進んでいる3社のうちの1つGeneral Dynamics社がプロトタイプとなるRM277ライフルを公開した。

次世代分隊火器

NGSWプログラムでは銃火器においてはライフル(NGSW-R)と分隊支援火器に当たるオートライフル(NGSW-AR)の2つの開発が求められている。SIG SAUERとAAI Corporation Textron Systemsの2社がライフルと分隊支援火器で異なる銃器を示しているのに対し、General Dynamicsではほぼレイアウトを同様とするモデルを提出するようだ。異なる点としては、NGSW-ARの方が長いフルートバレルを採用しているほかハンドガードにうまくフィッティングする専用バイポッドを持っている点である。

また、他社ではNGSW-ARにおいてベルト給弾システムを採用するのに対し、General DynamicsのRM277ではライフル同様に分隊支援火器でもマガジンを利用している。これは海兵隊でも採用しているM27 IARを考えれば選択肢としては有効なものかもしれない。

NGSW

RM277の端的にわかる特徴はブルパップ方式を取り入れている点である。アメリカ軍が今まで採用してこなかったブルパップを選択するのか大きな注目を集めるポイントとなるだろう。RM277ではチャージングハンドルを左右入れ替えられるほかセレクターなどもアンビ仕様となっているようで、排莢口も恐らくは左右切替が可能になっているのではないかと思われる。ブルパップ方式ライフルの弱点については相応の対策は当然しているだろう。

DELTA P DESIGN

RM277ではサイレンサーも大きな特徴の1つである。装着されている大きなサイレンサーはGeneral Dynamicsのパートナー企業であるDelta P Design社のもので、射撃音とマズルフラッシュを共に最小限に抑え、なおかつバレルを長寿命化できるものであるという。見た目に反してサイレンサーそのものの重量も軽量で、アメリカ陸軍の要求する重量をクリアしているそうだ。

RM277という名称は、NGSWにてアメリカ陸軍が要求する弾薬6.8mm弾に相当する.277TVCM弾に由来している。General Dynamicsと提携してNGSWに挑んでいるTrue Velocityが開発したポリマーケース弾薬.277TVCMは、当然RM277で使用する弾薬でありGeneral Dynamicsが公開しているNGSWの動画においても排莢口から飛んでいく白いポリマーの空薬莢が確認できる。

.277TVCM弾は本来の真鍮製ケースの弾薬の場合に比べ重量が30~40%も軽量で、兵士の負荷軽減や携行数増加による火力アップ、物流コスト削減による運用効率の向上など様々なメリットがあるとGeneral Dynamics及びTrue Velocityはアピールしている。分隊支援火器としてRM277を使用する場合、大量のマガジンを携行することを考えれば、この軽量な弾薬の開発は理にかなったものと言える。

6.8mm弾

.277TVCM

SIG SAUERとAAI Corporation Textron Systemsが従来方式のライフルを選択するなか、大胆にもブルパップ方式のライフルを公開したGeneral Dynamics。今までアメリカ軍が採用することがなかったブルパップライフルのRM277がどのようにテストの中で存在感を示すのか、今後のNGSWプログラムの進展に注目したい。

 
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