MK18 Mod1をトレポンで実現するにはPTWが良い?ATWが良い?
費用や性能で本家トレポンとニューカマートレポン徹底比較!
発売開始からおよそ4ヶ月、新たなトレポンの選択肢として登場したATW。今まで中華製トレポン(チャイポン)と呼ばれる劣化コピー品なども存在していたがATWはそれらとは異なり、内部パーツや外装パーツもかなりしっかりとした本格的なトレポンとして仕上がっている。
それもそのはず、ATWはフランスの世界的大手エアソフトブランドCYBERGUN(サイバーガン)によりColt(コルト)社の正式ライセンスを取得した実銃メーカー公認のモデルであり、その他ハンドガードやアイアンサイトなどもそれぞれライセンスを取得した正規品を使用している。
ARTS AIRSOFTは元々、SYSTEMA PTW用のカスタムパーツで有名なALPHA PARTSブランドを展開するメーカーで、ATWに使用されるパーツも基本的にはALPHA PARTS製。外装パーツの完成度はなかなかに高品質で、内部パーツの精度の良さやATWとPTWのパーツ互換性も多いなど、いわゆるチャイポンとは一線を画す存在だ。
そんなATWであるが、一番の魅力はトレポンとしての性能を持ちながら価格が非常に抑えられていることが挙げられる。実際、今までもこの点については強く推してきたポイントではあるが、具体的にSYSTEMAバリューキットをベースにMK18 MOD1を組んでいった時と費用的な差はどうなるのか検証してみたい。
SYSTEMA PTWでMK18 MOD1を再現した場合
SYSTEMA PTWでは現在M4系のトレポンはM4A1かCQB-Rが基本となっており、最初から別モデルで製作したい場合はバリューキットでギアボックスや基盤、モーターを入手し、アウターパーツは自前で選択し揃えていくことになる。
以下、SYSTEMAバリューキットを中心にMK18 MOD1を組もうとした場合のパーツリストと価格を一例として見てみよう。
1 | システマ バリューキット3 MAXⅡ アンビ | 59,136円(税込) |
2 | HAO Colt M4 レシーバーセット トレポン用 | 69,260円(税込) |
3 | MADBULL ダニエルディフェンス MK18RIS II 9.5inch FDE | 12,630円(税込) |
4 | HAO Mk18mod1 リアルアウターバレル トレポン用 | 17,112円(税込) |
5 | HAO シュアファイヤー FH556 14mm 逆ネジ(CCW) | 7,619円(税込) |
6 | FCC ロープロファイルガスブロック | 3,850円(税込) |
7 | VFC ガスチューブ M4用 | 896円(税込) |
8 | VFC M4チャージングハンドル トレポン・ガスブロ用 | 1,610円(税込) |
9 | FCC AR Style M16/M4トリガーガード トレポン・ガスブロ用 | 2,526円(税込) |
10 | FCC MAGPULグリップ BK トレポン用 | 5,480円(税込) |
11 | システマ マグネット ボルトストップ | 1,837円(税込) |
12 | システマ マガジンキャッチセット | 1,738円(税込) |
13 | 7075 実物ミルスペック ストックパイプ トレポン用 | 11,184円(税込) |
14 | ANGRY GUN M4 SOCOM MIL-SPEC ストック BK | 6,926円(税込) |
15 | OPTICS DUAL スリングマウント トレポン/ガスブロ用 | 3,036円(税込) |
16 | ORGA WIDE BORE264mm コンプリートチャンバー トレポン用 | 17,213円(税込) |
17 | ORGA WIDEBOREシリンダー トレポン用 Gen2 | 23,223円(税込) |
18 | IRON AIRSOFT KAC マイクロサイトセット | 7,110円(税込) |
19 | FCC MAG STEELマガジン GIスタイル 160rd トレポン用 | 4,278円(税込) |
20 | 組み込み工賃 | 18,000円(税込) |
合計 | 274,664(税込) |
※このリストは仕様の一例で、他パーツを流用することも可能です。また最安値の組み合わせではありません。
※2020年7月現在ORGA AIRSOFTでの価格になります。在庫切れの商品も含まれています。
※パーツの組み合わせにより調整等必要になる場合は工賃が上がる場合があります。
ザッと必要なパーツを挙げてみただけでもPTWでMK18 MOD1を再現するにはおよそ20万円台後半の費用となり、ATWよりも10万円ほど費用が掛かってしまう。また、パーツはメーカー在庫次第ではいつでも簡単に手に入るものとは限らないため、1つ1つ入手していく手間を考えると完成までには時間もそれなりに掛かるだろう。またPTWバリューキットをベースにMK18 MOD1を組む場合、アウターパーツ類はチョイスによっては擦り合わせ等の調整が必要にもなってくるケースもある。
MK18 MOD1は長らくサバゲーでも定番のミリタリースタイルとして人気のM4であり、ATWのように箱出しで完成されているトレポンはそれだけで価値のあるものと言える。
PTWとATWに性能差はあるのか?
結論から言うと、純正のPTWとATWであればゲーム使用における命中精度やレスポンスの面では大きな差は無い。もちろん上記のパーツリストでPTWを組んだ場合と比較してしまうと、チャンバーやシリンダーにおいてORGAパーツを使うことで安定した弾道が得られるためATWとの差は出てくるが、ATWの不安定なアジャスタークッションをシリコン等のものに変更したり、ORGAフラットホップを組み込むことでここの性能差はかなり解消される。
またトリガーについては、ATWはPTWに比べ若干遊びが大きくセミオートでの連射時に意識的に指を戻す必要はある。しかしこれはしっかりと調整されたPTWとの比較における感覚の差で、一般的な箱出し電動ガンと比べればやはりこれはトレポンなんだなというレスポンスの良さを体感できる。トレポンのトリガー周りの調整に慣れたユーザーさんであれば、ATWでも引き代の少ないトリガーフィーリングを実現できるだろう。
ギアボックスについては素材等の差はあるものの機械的な精度はATWでもハイクオリティで特に大きな欠点もなく、むしろアルミ製のケースは全体重量の軽量化にも繋がり、これはこれでアリなパーツだ。
ATWがPTWよりも明らかに劣っている点は、モーターやFET基盤の設計が11.1Vの使用を想定していないことによる不安が残る点だろう。PTWでは11.1V Lipoバッテリー使用によって、より鋭いトリガーレスポンスを得てセミオートを多用するユーザーが多いが、ATWでは公式には7.4V以下のLipoバッテリー推奨となっている。
ATWでも多少の余裕は持たせて作られているものとは思うが、電圧や出力レートの高いバッテリーでは不具合が発生する可能性がPTWよりも高くなる点は残念なポイントである。しかし、基盤トラブルやモータートラブルはPTWでも経年劣化で起こり得る話であり、故障した場合はSYSTEMA製の基盤やモーターに変更さえしてしまえばPTWと同じバッテリー運用が可能になると考えれば、あまり大きなデメリットでもないかもしれない。
費用面や性能面でATWとPTWを比較してきたが、先述の基盤やモーター周りの耐久性に心配はあれどエアガンとしてみればかなり高性能なモデルであることに変わりはない。一般的な電動ガンと比較してしまえばかなり高価ではあるが、MK18MOD1仕様をほぼ同性能のPTWより出費や手間を抑えられるというのは大きなメリットだ。
長年の実績から内部パーツの信頼度や耐久性ではSYSTEMA PTWに軍配が上がるのは確かだが、ATWも実射性能ではさほど劣らず大きなポテンシャルを発揮できるしっかりとした設計だ。
費用を掛けてでも実績が高くパーツ構成も拘り抜いた1挺を作り上げる楽しみをPTWで得るか、手軽にそのまま使えるMK18のトレポンをATWで手に入れるか、ユーザーのスタンスによって選べる選択肢が増えたといったところだろうか。
MK18 MOD1が好きな方に限らず、トレポンに足を踏み入れようかと悩んでいる方や、もう1挺トレポンが欲しいがなるべく費用を抑えたいという方などにもATWはオススメだ。
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