SAS、イギリス陸軍特殊空挺部隊とは?

SAS、イギリス陸軍特殊空挺部隊とは?
SAS、イギリス陸軍特殊空挺部隊とは?
 

世界初の特殊部隊といわれるSAS
イギリス陸軍特殊空挺部隊とは?

SAS(Special Air Service)とは潜入破壊工作専門のイギリス特殊部隊である。AIRの単語を含むため空軍の特殊部隊と間違われやすいが実際は陸軍に所属する特殊空挺部隊で、第二次世界大戦中に空挺作戦による敵地への潜入及び破壊工作を目的として誕生するが、現在では小隊ごとに空挺・偵察・舟艇・山岳の専門分野に分かれて活動している。
活動の幅も広く、潜入や偵察以外にもイギリス王室や国賓など要人の警護、テロ対策任務、人質捕虜救出など作戦領域は多岐に渡る。

世界初の特殊部隊と呼ばれる存在で、世界中のあらゆる機関の特殊部隊がSASを見本としていると言われ、またSAS自体も世界各国の友好国と専門知識を共有し特殊部隊開発を支援してきた。

SAS

秘密裏に行われる特殊作戦を遂行してきたためその存在はあまり知られてはいなかったが、1980年にロンドンで起きたイラン大使館占拠事件にてバルコニー降下し突入する姿が世界中に報道され、一躍有名な特殊部隊となった。

SAS

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その他著名な作戦では、1991年湾岸戦争におけるスカッドミサイル破壊作戦として結成されたブラボー・ツー・ゼロ部隊など世界中多くの作戦に参加している。

SASのモットーである「Who Dares Wins」は「挑む者が勝利する」といったニュアンスの意味で、彼らの存在と共に有名な言葉である。

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SASの構成

SASは特殊部隊指揮官を頂点とし、イギリス陸軍(正規軍)に属する第22SAS連隊と、イギリス陸軍予備役組織である国防義勇軍に属する第21SAS連隊、第23SAS連隊の計3連隊により構成されている。

メインの連隊となる第22SAS連隊にはA、B、D、Gの4つの戦闘中隊が存在し、それぞれ60人程度の4つの小隊で構成されている。4つの小隊は先述した空挺・偵察・舟艇・山岳の専門性に特化している。第21SAS連隊と第23SAS連隊は予備役となるため民間人が配置されるが、能力によっては正規軍である第22SAS連隊に選抜されることもある。

また、メインの4戦闘中隊や予備役中隊の他にCRW(反革命戦争)という対テロ作戦専門に訓練及び任務にあたる中隊が存在し、半年ごとに戦闘中隊が交代で任務にあたる。
その他にも新規の武器や機器の能力を評価や改善する部門や通信中隊、訓練中隊など様々な組織が存在する。

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キリングハウス

SASには人質救出作戦やCQBのトレーニングに利用する「キリングハウス」と呼ばれる訓練施設が存在する。各種テロ事件などの状況を再現できる建物で、突入や奇襲攻撃の戦術を学び人質を撃たない様瞬時の判断力を身につける訓練が行われる。
アメリカ陸軍特殊部隊デルタフォースが所有する訓練施設「ハウス・オブ・ホラー」の見本となった訓練施設と言われている。

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